マーケティングリサーチQA

Q
定量調査と定性調査の違いを教えて下さい。
A
定量調査とは、収集されたデータを数値化することを想定した上で設計された調査で、調査結果は統計学的に分析する調査方法です。

一方、定性調査とは、対象者から発せられる生の言葉や行動、あるいは観察者が見たままの状態や印象など、ことばや文章あるいは写真といった数値化できないデータの収集を目的とした調査方法です。

  データ 目的
定量調査 数値 仮説検証
実態把握
定性調査 言葉、行動
非数値データ
仮説構築
原因把握

定量調査は「全数調査」「標本調査」の2種類に分類され、民間で実施する調査の大半は「標本調査」にあたります。全数調査は国が実施している国勢調査がそれにあたります。

※標本調査の目的は、抽出した標本から元となる母集団の傾向を推測することにあります。

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定量調査の主な調査手法

ネットリサーチが盛んになり、「ネットリサーチ=定量調査」「その他=定性調査」と勘違いをしている方も多いです。特に会場調査(CLT)を定性調査だと思っている人がよく見受けられますが、会場調査(CLT)は定量調査に分類されます。

ネットリサーチでは、安価でスピーディーな調査を実施することが可能です。また、広範囲のモニターに一斉調査を行うことや、調査対象者の属性を絞った調査も実施できます。アスマークでは、自社パネル90万人、提携パネル1600万人と業界最大規模のパネルを保有しているため、レアな対象者でもリクルーティングすることが可能です。さらに、オーダーメイド型ネットリサーチやコストを抑えた独自プランの設計等、ご希望の調査を実施できる体制が整っております。

定量調査を実施するケース・目的

  • 仮説を量的に検証したい
  • 新製品を市場に投入する前に、本当に受け入れられる製品かどうかを確認したい
  • (実態調査などで)大衆の意見を聞きたい

定量調査のメリットとデメリットについて

メリット

  • 比較的負担の少ない回答方法であるため回答協力を得やすい
    アンケート調査など、設問に対してあらかじめ用意された答えを回答していく場合が多いので、対象者への負担が軽いです。また、ネットリサーチや郵送調査など会場に来なくても調査を実施できる点で調査へのハードルが低くなっています。
  • 数値で把握するため全体像を把握できる
    定量調査は、その名の通り「量」を調べデータを数値化できます。そのため、全体像を把握するのに優れているといえるでしょう。
  • 統計的な裏付けのあるデータのため、施策の判断材料になり得る
    インタビュー調査等の定性調査には明確な指標が存在しないのに対し、定量調査は一般的な指標ある数値でデータ化することができます。そのため裏付けられたデータとして活用しやすいと言えるでしょう。

デメリット

  • データから施策戦略の判断をするには、データを読む知識やスキルが必要になる
    定量調査で得たデータは数的なものなのでそれを具体的な施策や戦略に落とし込むためには、データを分析する力・活用する力が必要です。
  • 事前に調査票に盛り込んだ質問以外はできないので、回答の深堀り等ができない場合がある
    あらかじめ決まった回答に答えてもらうため、具体的な回答やその回答に至った背景を調査することはできません。

定性調査の主な調査手法

定性調査の代表的な手法である「グループインタビュー」は、モニターを複数人集め、調査テーマについて意見や感想を交わし、回答を集める手法です。近年では、インターネット上で「オンライングループインタビュー」を実施することも可能となり、活用の場は広まってきています。

グループインタビューの特徴は回答だけでなく、モニターの反応を観察することができる点です。アスマークでは、専用のインタビュールームの完備に加え、オンライングループインタビューでも調査対象者の観察できるシステムを保有しております。さらに調査票の確認や経験豊富なモデレーターのアサイン等、グループインタビューのサポート体制を整えております。

定性調査を実施するケース・目的

  • ある製品やサービスについての問題点を洗い出したい時
  • 仮説を立てたい
  • コアなターゲットの生の声が聞きたい
  • ユーザーの現状・実態がわからない
  • 深く、じっくり聞きたい
  • 本来ならば定量調査を実施したいが出現率が低い
  • 本来ならば定量調査を実施したいが予算がない
  • 新たなアイデアを引き出したい

定性調査のメリットとデメリットについて

メリット

  • 深層心理や行動の背景を調査することができる
    会話の中で気になった内容についてその場で深堀りをしたり、具体的なエピソードを聞くことで消費者を深く理解することができるでしょう。
  • 会話の中から、思いもよらないような商品のニーズや、インサイトを読み取ることができる
    インタビューの中で自分たちでは気が付かなかったユーザーならではの声を聞くことができるのは、調査対象者の自由な意見を聞くことのできる定性調査ならではの特徴です。

デメリット

  • モニターへの負担が大きい
    対面でのインタビュー調査等を行う場合モニターは会場まで出向かなければならないことや、人に話すことに抵抗を持つことも考えられます。アンケート調査に比べてハードルが高いと考える人も多いでしょう。
  • 対象者の言葉や表情、態度等から本音を理解する、マーケティング担当者の知識やスキルが必要
    定性調査は属人的な部分が大きく、調査を行う人によって結果まで変わってしまう場合もあります。スキルや経験豊富なリサーチャーと実施するのが良いでしょう。

定量調査と定性調査の使い分け


 

定性調査

定性調査

定性調査とは、対象者から発せられる生の言葉や行動、あるいは観察者が見たままの状態や印象など、ことばや文章といった数値化できないデータの収集を目的とした調査のことです。「なぜ?」を深堀りすることで、消費者にとってのベネフィットを把握し、顕在化されているニーズだけでなく、潜在的ニーズの発掘の期待が持てます。

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執筆者
アスマーク編集局
株式会社アスマーク 営業部 マーケティングコミュニケーションG
アスマークのHPコンテンツ全ての監修を担い、新しいリサーチソリューションの開発やブランディングにも携わる。マーケティングリサーチのセミナー企画やリサーチ関連コンテンツの執筆にも従事。
監修:アスマーク マーケティングコミュニケーションG

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