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公開日:2021.04.22

席を固定化しない「フリーアドレス」の メリットと成功要件

  • HRコラム

働き方改革に新型コロナ感染症対策が加わり、ワークプレイスの多様化が進んだことで、「フリーアドレス」オフィスが再注目されています。
フリーアドレスをはじめとするオフィス改革が進む背景やそのメリットや、フリーアドレス化を成功させるためのポイントをご紹介します。

●働き方改革とコロナ禍による、ワークプレイスの多様化

政府が推進してきた働き方改革に新型コロナ感染症対策が加わったことで、オフィスワーカーの働き方・働く場所の多様化が進んでいます。
働く場所をオフィスに固定しない在宅勤務制度、個人の座席を固定しないフリーアドレス、サテライトオフィスの設置、コワーキングスペースの活用、ワーケーションなど、「全員が毎日同じオフィスに出勤して働く」というスタイルが当たり前ではない時代に突入しました。

特に、緊急事態宣言を経て在宅勤務の導入率は大きく増加。東京都が実施した調査によると、テレワークを導入済みの企業は57.8%と過半数を超え、そのうち8割が「継続したい」と回答しています。そもそもテレワーク化が難しい業界・業種もありますから、それを踏まえてもこの導入率は高いといえるのではないでしょうか。

テレワーク導入率グラフ
働き方・ワークプレイスの多様化は企業と従業員の双方にとってメリットがあり、コロナ収束後も完全に元の状態に戻ることはないだろうと言われています。
ザイマックス総研が実施した調査結果からも、メインオフィスとテレワークの併用(使い分け)、在宅勤務の推進、フレキシブルな働き方に合わせたオフィスレイアウトへの変更など、オフィス改革に積極的な企業が増えていることがわかります。
コロナ対策のための(やむを得ない)一時的な措置としてではなく、ポストコロナで生き残り成長し続けるためのポジティブな取り組みとして考えられるようになってきたのではないでしょうか。
働き方とワークプレイスの調査結果

 

●進むオフィス改革(売却・縮小・分散)

在宅勤務が増加し、リモートワーク下における業務管理・勤怠管理・在席管理の手段やノウハウも蓄積されてきました。そのような中、オフィス改革(売却・縮小・分散)に乗り出す企業も増えてきました。従業員が毎日同じ場所に出勤する必要がなくなったことで、従業員は多様な働き方ができるようになり、企業はオフィスの縮小や分散によって大幅な固定費削減が見込めるようになったのです。これまでは従業員数の増加に伴いオフィスの面積・座席数も増やしていくことが通常でしたが、必要な人が・必要な時だけ出社するこれからのオフィススタイルでは、必ずしもその必要がありません。

下記は、大規模なオフィス改革を行っている企業、本社ビルの売却を実行または検討している企業の一例です。

オフィスを変化させている企業1オフィスを変化させている企業2
”オフィス縮小論”が実際に動き始め、今後も保有不動産を放出する企業が増加したり、働き方の多様化(テレワーク、フリーアドレス、フレックス)の増加が進むと考えられます。

しかしながら、本社ビルの売却や、郊外への移転、サテライトオフィスの増設などが実行できる企業はごく一部に限られます。多くの企業にとって実行がしやすく、費用対効果も予測しやすいのは売却・分散ではなくやはり「縮小」ではないでしょうか(面積を縮小して移転する方法だけでなく、従業員が増加しても現状の面積を維持する(拡大しないこと)ことも含みます)。それには、在宅勤務の導入・推進と、それを踏まえた「働きやすい仕事環境」「生産性を高める働き方」の整備が欠かせません。(ビデオ会議やチャットツール、勤怠管理、在席管理ツールの導入など)
そこで今、改めて注目されているのが「座席のフリーアドレス化」です。

 

●フリーアドレス制とは?どんなメリットがある?

フリーアドレスは、個人の席を特定せず、その時々でフレキシブルに席を選んで働くスタイルです。全席をフリーアドレスにする方法もあれば、一部をフリーアドレス(フリースペース)にして部分的に導入する方法もあります。
また、従業員が自由に席を選べる方法以外に、システムを使ってその日の席をランダムに指定するような仕組みを導入している企業もあります。

※在席管理ツール「せきなび」の座席表イメージ図※在席管理ツール「せきなび」の座席表イメージ図

上の図は、当社が提供する在席管理ツール「せきなび」の座席図です。左側は従来の1人1席で固定されたオフィス、右側はフリーアドレスを取り入れたオフィスのレイアウト例です。フリーアドレス制では、従業員はその日の自分の仕事内容や目的や気分によって使う席を選びます。選ぶ席によって、1人で黙々と作業に集中したり、普段交流のない部署の従業員とコミュニケーションを取ったり、プロジェクトのメンバーで1つのテーブルに集まって気軽にディスカッションをしながら仕事をすることも可能です。コミュニケーションが活性化されることで、異なる視点から意見が得られたり、新しい発想や発見に繋がるといったメリットも期待できます。
フリーアドレスは単に座る位置(見える景色や周りの環境)が変わるだけではなく、さまざまな効果が期待できるのです。

<フリーアドレスのメリット>
●部署間を含めた社内コミュニケーションの活性化
●グループワークがしやすい
●在宅勤務との併用によるオフィスの省スペース化(コスト削減)
●固定席による仕事・マインドのマンネリ化防止
●目的・状況に合わせて働く場所を選ぶことで業務が効率化
●紙の資料を溜め込まないことで、情報紛失等のリスクが減少
●デスクに私物を溜めないためオフィスが整理整頓されやすい

 

●過去にも流行しかけたが、定着しなかった

コロナ前にも、かつてフリーアドレス制が注目された時期がありました。
しかし、当時は現在のようにICT(情報通信技術)が進歩していなかったこともあり、さまざまなハードルから定着することができなかったという背景があります。

<かつてのフリーアドレス制の壁>
【機能的要因】
・フリーアドレスを維持しながら生産性を維持するためのツール不足
・勤怠管理、在席管理、業務指導、人事評価のしづらさ(アナログ管理や記録が主流だった)
【心理的要因】
・自分の席がなくなることへの抵抗感
・コミュニケーションの取りづらさへの不安
・部下を管理/監視できない

しかし今では、テクノロジーの進化や、新型コロナによる企業や働く人々の意識変容で、フリーアドレスを導入しやすい環境が整ったと言えます。
フリーアドレスが導入しやすくなった

 

●フリーアドレスの成功要件は?

フリーアドレスを導入した結果、どのような状態になることが「成功」なのでしょうか。
単なるオフィス縮小による固定費削減だけを目的とするのか、それ以外の効果も狙うのか、フリーアドレスを導入する目的と効果検証の方法をあらかじめ考えておくと良いでしょう(業務の効率化、生産性アップ、従業員満足度の向上など)。
導入のためにオフィスのレイアウト変更や改装が必要となる場合は、従業員の出社率、座席使用率など在宅勤務の状況、今後の人事計画も合わせて、最適な席数や配置を検討します。

フリーアドレスを導入することになったら、フリーアドレスのメリットや狙いを従業員に周知し理解してもらうことが大切です。自分の席がなくなることへ抵抗感があったり、仕事がしづらくなる(または部下を管理しづらくなる)と考える従業員もいることを念頭に置き、会社の意図や狙いを理解してもらえるよう努めます。

そして、フリーアドレスを導入しても快適に仕事ができる環境を整備することが大切です。(在宅勤務も含めて)所在が流動的になってもコミュニケーションが取りやすいビデオ会議やチャットツール、お互いの所在や状態がひと目でわかる在席管理ツール、従業員のコンディションやモチベーションを管理するパルスサーベイなど、HRテックが盛んな現在は多岐に渡るツールが提供されています。低コストで手軽に導入しやすいツールも数多くありますので、自社の状況に合わせて、ぜひ積極的に取り入れてみてください。

フリーアドレスイメージ図

<フリーアドレスの効果的な導入のためのポイント>
●フリーアドレス導入の目的を明確にする
●フリーアドレスのメリットの周知理解
●使えるツールを駆使して、快適な労働環境を整える
●自社の状況に合った座席数、レイアウトにする
●フリーアドレス席の使用方法やルールを決める

 

●フリーアドレスオフィスにもオススメな当社ツールをご紹介

アスマークが提供する従業員総活躍サービス「Humap」から、フリーアドレス制や在宅勤務を導入したオフィスにオススメなツールをピックアップしてご紹介します。

◆在席管理ツール「せきなび」

せきなび

せきなびは、在宅勤務やフリーアドレスで起こりがちな「今、誰がどこにいるのかわからない」「相手の状況(在席・離席・休憩・休みなど)がわからない」問題を解決する、オンラインの在席管理ツールです。オフィスのレイアウトと同じ座席図をWEB上に作り、その上で個人のアイコンを自由に移動したり、在席・離席・在宅などのステータスを変更することができます。マニュアルを見なくても直感的に操作できるわかりやすいツールで、誰でも簡単に使うことができるほか、個人の顔写真やプロフィール情報も登録できるため、従業員同士の認識やコミュニケーションのきっかけにも役立ちます。

 

◆社員間コミュニケーションツール「Smileボーナス」
Smileボーナス
Smileボーナスは、業務で目に見えにくい「感謝」や「貢献」を可視化して送り合うことができる、社員のためのコミュニケーションツールです。在宅勤務が増加したことで、従業員同士のコミュニケーションが減り、部署間のすれ違いや連帯感の低下といった課題を生じている企業も少なくありません。Smileボーナスなら全員が見られる場で感謝を送り合うことができ、その感謝はポイントとして蓄積され、ギフトや商品に交換することができます。

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