市場調査・マーケティングリサーチ会社のアスマーク

公開日:2020.02.14

ベネフィット

  • 知識

「ベネフィットとは」で検索してみると、「利益」「便益」「恩恵」「援助」「手助け」「慈善事業」「福祉活動」等の意味が出てきますが、ビジネス、特にマーケティングで使われる場合の「ベネフィット」は、「購入した商品によって得られる良い変化」を指します。

メリットとベネフィットはその違いが分かりにくく、間違えやすいのですが、その違いを明確に理解しておくことはとても重要です。メリットは、商品の持つ特徴です。それに対してベネフィットはその商品のメリットによってもたらされる変化のことを言います。
例えば、「この化粧品は美白効果、保湿効果があり、肌を若々しく保つことができます。だからあなたは自信を持って人前に出られるようになります。」というセールス文があったとします。この場合、「美白効果、保湿効果があり、肌を若々しく保つことができる」がメリットです。「自信を持って人前に出られるようになる」がベネフィットになります。

インクジェットプリンターを例にすると、こうなります。このプリンターは世界最小です。だから、あなたは机が広く使えて仕事が捗ります。この場合は、「世界最小」がメリットです。「机が広く使えて仕事が捗る」がベネフィットとなります。

最も簡単な見分け方として、主語が「商品」になるものがメリットで、主語が「あなた」になるものがベネフィット、という見分け方もあります。先ほどのプリンターの例で言いますと、このプリンター(=主語が商品)は世界最小です。だから、あなた(=主語があなた)は机を広く使えます。となりますので、「世界最小」がメリット、「机が広く使えて仕事が捗る」がベネフィットとなります。

マーケティング活動を実施する中で、ベネフィットは最重要項目と言えます。マーケティングとは、買ってもらえる仕組みを作ることです。買ってもらえる仕組みとは、お客さまに「この商品欲しい」と思ってもらえる仕組みです。

■お客さまが本当に欲しいのはベネフィット
どうしたらお客さまに「欲しい」と思ってもらえるのでしょうか?お客さまに「この商品欲しい」と感じてもらうには、その商品を購入することで得ることができるベネフィットを伝えることです。ここで重要なのが、メリットではなく、ベネフィットを伝えるということです。商品のメリットを伝えてもお客様の「欲しい」気持ちは高まりません。お客様は商品に対してお金を払っているのではなく、ベネフィットに対してお金を払っているのです。
商品によってもたらされる、現在よりももっと良い未来に変化したシーンを思い浮かべ、それを買っているのです。例えば、自信を持って人前に出ている自分の姿や、デスクを広々と使えて仕事が捗る自分の姿です。

■ベネフィットとはお客さまの「変えたい」気持ちを満たすこと
ベネフィットを伝えられれば、お客様はその商品が欲しくなるのでが、実はベネフィットを伝えれば、全ての人が欲しがるというわけではありません。冒頭で「ベネフィット」とは「購入した商品によって得られる良い変化」と説明しました。ベネフィットとは「変化」です。つまり「何か変えたい、変わりたい」と思っている人にしかベネフィットは響きません。「今のままでいいよ」という人には全く響かないのです。
反対に、その商品によってもたらされる「変化」に魅力を感じる人にとっては、その商品はとても魅力的に映ります。これがベネフィットによって「商品が欲しくなる」ということです。

■誰がそのベネフィットに魅力を感じるのか?
「もっと机が広く使えたら仕事が捗るのになぁ」と思っている人がいたとしたら、「このプリンターなら、机を広く使えて仕事が捗りますよ」と伝えれば、それは魅力的に感じるでしょう。ところが「もっと綺麗に印刷したい」という人や「もっと速く印刷したい」という人には、これを言っても響きません。魅力あるベネフィットは人によって違うからです。
ベネフィットを考えるときには、誰に向けてベネフィットを与えられる商品なのかを考える必要があります。お客様の悩みを深く、具体的に把握し、商品のメリットを知り、その上で、誰に向けた、どのようなメッセージを発信するのか、といったことをメッセージ作成の前に、あるいは商品開発の前にやっておくことです。

■どのように伝えればいいのか
お客様の悩みを理解し、それに合わせたベネフィットをメッセージとして発信するのですが、その際には、お客様の「欲しい」という気持ちをできるだけ高めることが重要です。それには、ベネフィットをできるだけ具体的にイメージしてもえるように具体的な言葉で伝えましょう。
お客様にとっては自分の財布からお金を払うわけですから、それは高いハードルです。その高いハードルを越えてもらうためには、それなりに高い期待を感じていただかなくてはいけません、悩みが解消され、課題が解決されたシーンが頭に思い浮かび、それによって高揚感を覚えるような表現をしたいところです。