市場調査・マーケティングリサーチ会社のアスマーク

公開日:2020.03.06

顧客ロイヤリティ(顧客ロイヤルティ)

  • 知識

顧客ロイヤリティとは、忠誠心を表す“Loyalty”から派生した語句であり、顧客にとってのブランドや商品、またはサービスに対する「信頼・愛着」のことであり、顧客ロイヤルティとも呼ばれます。
今や一般的になった顧客満足(Customer Satisfaction)という言葉。お客様アンケート(顧客満足度調査(CS調査))により、商品やサービスに対しどの程度顧客が満足したのかを数値化することで、多くの企業に経営戦略の判断材料として活用されています。しかし、顧客満足度を把握することで、顧客が満足したかどうかはわかりますが、信頼・愛着を持ってくれて継続購入が期待できる状態なのかどうかには結びつきません。
顧客ロイヤリティが高いユーザーは、ブランドや商品、またはサービスに対する「信頼・愛着」が強いユーザーです。そのため、リピート購入する意思があり、他人に商品・サービスを推奨する可能性が高く、他の商品・サービスに乗り換えることをためらう気持ちが強いユーザーだといわれています。つまり顧客ロイヤリティが高いユーザーは、企業にとって売上へ貢献する可能性が高いユーザーだと言い換えることができます。
上記のことから、顧客ロイヤリティは顧客満足度よりも企業の業績により結びつきが強い概念だといわれています。顧客ロイヤリティが高いユーザーは他人へ商品・サービスを積極的に推奨してくれることから、「ロイヤルカスタマー」と呼ばれ、近年、企業にとって重要視される存在になってきています。

顧客ロイヤリティはNPS(ネットプロモータースコア)と呼ばれる指標で計測することができます。NPSは、その商品・サービスを他人へどれだけ推奨したいのかを数値化した指標のことで、「推奨度」とも呼ばれます。NPSが高ければ、顧客ロイヤリティも高いということになります。
NPS指標を測る際には、0(推奨しない)~10(推奨する)点の11段階の選択肢から1つを選ぶアンケート調査を用います。通常、顧客満足度調査を行なう際に、「当社のサービスを、同僚や知人に推奨する可能性はどのくらいありますか。0点~10点で表した場合の点数でお知らせください。(1つ選択)」のような形でNPSが測れる設問をアンケートの中に混ぜて聴取します。NPS設問を含めた顧客満足度調査により、顧客ロイヤリティをNPSで把握し、それに紐づく因子を満足度から判断することが望ましいでしょう。

前述の通り、顧客ロイヤリティは企業の業績と結びつきが強い概念です。顧客ロイヤルティはNPSで測ることができるため、NPSを高められれば企業の業績も向上させられるという判断もできるでしょう。では、どのようにすればNPSを向上させることができるのでしょうか。

NPSを定期的に計測することで、その推移(上がったか下がったか)が把握できます。まずは定期的にNPSが計測できる顧客満足度調査を行なう必要があります。NPSの推移の変化が顧客ロイヤリティの変化となります。
顧客ロイヤリティを上げるためには、NPSだけではなく、顧客が何に対し、どの程度、どういった部分で満足しているのか(不満に思っているのか)も同時に把握しておく必要があります。満足/不満足の因子こそ、NPSが高い(低い)ことの要因になります。顧客満足度調査を実施し、ポートフォリオ分析(CSポートフォリオ分析)を行なうことで、製品やサービスの“満足度”と“重要度”に基づいた「優先的改善事項」を把握することができます。“満足度”が低く、“重要度”が高い項目をピックアップし、満足度が低い要因をデータから把握し、満足度が高まるように商品・サービスを見直すことでNPSの向上が期待できます。

顧客リストに行なう顧客満足度調査の場合、回答者と回答内容の紐づけが可能です。そのため、顧客ロイヤリティが高いユーザーの特定ができます。顧客ロイヤリティが高いユーザーは、他人へ商品・サービスを積極的に推奨してくれる「ロイヤルカスタマー」です。ロイヤルカスタマーは自社商品・サービスのファンとなってくれているユーザーなので、自社にとって協力的な存在です。
影響力のあるユーザーであれば、SNSキャンペーンなどを行えば拡散も期待できるでしょう。また、HPなどの導入事例コンテンツへの紹介記事にも協力してくれるかもしれません。顧客とともに商品開発を行なう共創マーケティングも実現可能かもしれません。
顧客ロイヤリティを高めることで、こういった具体的なマーケティング施策に繋げることができます。NPS値が高くなれば、全体の顧客ロイヤリティも高くなるため、マーケティング施策の幅も広がり、効果も出やすくなってくるでしょう。

顧客ロイヤリティを高めるためには、顧客視点に立つことが大前提となります。「これを売りたい」「こうしたら売れるだろう」というプロダクトアウトの考え方は顧客視点に立っているとはいえません。「顧客は何を求めているのか」「顧客は何に悩んでいるのか」という顧客の声をきちんと聞いた上で、それを商品・サービスに反映させるマーケットインの考え方を常に持ち、施策を打ち効果測定を測るPDCAを回すことで、顧客ロイヤリティの向上に繋がります。
「顧客ロイヤリティを高めたい」、そう考えるのであれば、まずはマーケットインの思考から身につけていきましょう。