公開日:2020.06.16

『口コミ』とマーケティングの関係

  • リサーチャーコラム

商品を購入する際に参考にされることが多い口コミ。一般消費者の口コミを活用して認知を広げるマーケティング手法のことを「口コミマーケティング」と称します。
今回は、『口コミ』とマーケティングの関係性に注目してみます。
※ここでの『口コミ』の定義:物事の評判などに関する噂のこと
 

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インターネットの普及による口コミの多様化

『口コミ』は、『口頭でのコミュニケーション』を略したものであり、口づてに伝えるというものだった。
しかしインターネットが普及するにつれて『口コミ』サイトなどで、他人の意見を簡単に参考にすることが出来るようになり、SNSで個人が気軽に発信できるようになった。このことから『口コミ』は、井戸端的な単なるコミュニケーションから生まれるものではなく、普段関わることがない人(不特定多数)の意見を手に入れることが容易になり、意思決定に寄与する重要な情報の一つとなっている。

Q.あなたが以下のジャンルで商品を購入したりサービスを利用する際に、インターネット上の「口コミ」を参考にするジャンルについて、あてはまるものをそれぞれお知らせください。(それぞれ1つずつ選択)
ジャンル別の「口コミ」参考度

2020年5月弊社の自主調査「口コミに関するアンケート調査」より
https://www.asmarq.co.jp/data/ex202005reviews/

インターネットの普及により個人が簡単に情報を入手することが可能となり、人々は情報を手に入れやすくなった。しかし、その一方で、溢れる情報の信ぴょう性に惑わされるようになった。その結果、情報を誰が発信しているのかが重要となったのである。
例えば、商品を開発したブランドからの情報は、自社の商品の良いところしか書かれておらず、信ぴょう性に欠ける。しかし個人が実際に使用し、発信している『口コミ』は、その使用感の情報も相まって、消費者にとって信頼に足る情報であることが多い。
 
こういった理由から、ECサイトの『口コミ』よりも、特にSNSの『口コミ』が重要視されるようになったと考えられる。なぜなら、SNSは『好きな芸能人』『趣味の合うフォロワー』など、自分が情報を手に入れたいアカウントを選択しフォローできるため、共通の趣味のコミュニティを形成しやすい。そのコミュニティ内で共有される情報というのは、好みが似ていることが分かっているフォロワーからの情報ということもあり信用しやすく、購買につながりやすいと考えられる。昨今ではSNSの『口コミ』で話題になった商品や、食品が品薄になってしまうという現象も少なくない。

SNSを利用する人が増えていく今、『口コミ』は今後広告手段として重要な役割を担っていくだろう。
テレビCMや交通広告とは異なり、個人の発信する『口コミ』は費用が掛からず、実際の使用感という消費者が購買の際に重要視している情報を伝えることができるという要素を兼ね備えている。商品の紹介文を読むよりも、実際に使用した人の感想を参考にするほうが購入した際のことを想像しやすく、ジブンゴト化しやすいのである。
 
信頼性の高い口コミを書いてもらえるか。書いてもらった口コミの信頼性をどう伝えていくか。口コミを誰にどう届けられるか。この3点を分析し、適切にSNSを活用することが、『口コミ』マーケティングを成功させるうえで非常に重要といえる。
 

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執筆者
酒井 麻友夏
株式会社アスマーク リサーチソリューショングループ
保険会社にて営業事務を経験後、リサーチ業界に興味をもち2018年中途入社。現職ではリサーチャーとして、広告・メディア関係の定量調査を中心にグラフ・コメント・サマリーなどのレポート作成業務を担当している。

監修:アスマーク マーケティングコミュニケーションG

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