2019.12.05
判別分析とは
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公開日:2020.03.04
NPSとは、「Net Promoter Score(ネットプロモータースコア)」の略であり、顧客ロイヤリティ(ブランドや商品、またはサービスに対する「信頼・愛着」のこと)を計測するための指標のことです。他人への推奨度(どれぐらいお薦めしたいのか)を算出することで、顧客ロイヤルティを可視化することができます。
NPSは事業の業績との相関が非常に高い指標であることから、欧米企業(フォーチュン500)の3分の1が導入しているといわれており、日本でも顧客満足度と並ぶ新しい指標として注目されています。
顧客の満足度(Customer Satisfaction)を測るのに対し、前述の通り、NPSは推奨度を測ることに大きな違いがあります。顧客の“満足度”が高いのは、提供するサービスや価値・機能等に満足している証ではありますが、顧客のリピート率や購入単価が上がることに明確に結び付いているとはいえません。
一方、NPSは顧客ロイヤリティである“推奨度”を測るため、ブランドやサービス、商品をその顧客が他人にどれだけ薦めるのかが数値でわかります。そのため、推奨度のスコアが高い回答者は、実際に商品やサービスを他人に薦める行動をとり、業績に寄与する可能性が高いと考えられるため、満足度より事業の業績と結びつきが強いといわれています。
しかしながら、NPSが業績との結びつきが強いとはいえ、推奨度が高い回答者が必ずしも他人にお薦めしているとは限らない、また、お薦めされたユーザーも顧客になり得るとは限らないため、事業の業績と合わせて確認する必要があります。
NPS指標を測る際には、0(推奨しない)~10(推奨する)点の11段階の選択肢から1つを選ぶアンケート調査を用います。NPSは、全体に占める推奨者の割合から批判者の割合を引き算した数値であり、-100~100の間で表されるスコアとなります。整数の100に近いほど、ロイヤリティがあるとされています。
例)Q.当社のサービスを、貴社同僚や知人に推奨する可能性はどのくらいありますか。0点~10点で表した場合の点数でお知らせください。(1つ選択)
※アンケート調査は統計データを基礎とするため、400名以上の回答者に対して行なうことで、回答誤差の幅を±5%以内に抑えることができます。回答者数が少ない場合、回答誤差は大きくなり、回答データの信ぴょう性が弱まります。
アンケート調査の結果により算出したNPSの値に対し、自社のNPSスコアが高いのか低いのかをどのように判断すれば良いのでしょうか。
NPSの業界平均値やベンチマークした競合データは、基本的にあまり公開されていません。その最も大きな理由は、よほど顧客数が多い規模のサービスでないと、アンケートの回答者を集めることができないからです。ただし、一部、公開されているデータもあります。
公開されているNPSのベンチマークデータと比較する際は、自社でNPSを取った際と条件が揃っているか予め注意しなければなりません。例えば、“顧客”の定義をどのようにしているのかを確認しておく必要があります。自社でNPSを聴取するアンケート調査を実施した際、「直近1年以内に取引いただいた方」を“顧客”と定義しているにも関わらず、公開データが「直近3年以内に取引いただいた方」を“顧客”と定義していれば、“顧客”の扱いが変わってしまっており、当然NPSの値も比較できるものとはいえません。統計的に比較できるデータなのかを判断するために、どのように聴取したNPSスコアなのかをあらゆる面できちんと確認し、同じ方法で自社のNPSも聴取して初めて比較に値するデータとなり得るといえます。
NPSの最も一般的な活用方法は事業部毎での比較を行なうことです。NPSが高いのはどの事業部だったのか、複数エリアに展開している事業の場合は、そのエリア毎・商材毎で行なうことが望ましいです。
更に、自社のNPSを経年比較することには非常に価値があります。前回実施時よりスコアが上がったか下がったか、またそれはどの分野のサービスだったのか、変化が大きい(小さい)のはどのセグメントの回答者なのかなど、データをあらゆる角度で経年比較することで、事業成長に伴い顧客がそれをどのように評価しているのかがうかがえます。
単発調査によりNPSスコアを把握しても、社内の横比較は可能ですが、経年比較ができないため、NPSスコアの推移がわかりません。事業成長や新しいアクションにより顧客ロイヤルティがどのように変遷しているのかを把握することが重要です。
NPS測定により顧客ロイヤリティの源泉は何なのか、具体的な改善アクションはどうすれば良いのかなどを把握し、更にNPSスコアを向上させるための戦略を立てることができます。NPSは事業の業績との相関が非常に高い指標なので、「NPSを高める≒事業の業績を上げる」と変換して取り組んでみると良いでしょう。
顧客ロイヤリティの源泉や改善すべき事項を把握するには、やはり“満足度”の聴取は切っても切り離せません。何に満足し、何に不満を抱えているのかを把握することで、NPSへ影響する因子が判明し改善へ繋げることができます。そのため、顧客満足度調査(CS調査)の調査項目の中にNPSが測れる設問を組み込むことが一般的です。顧客満足度調査でよく行なうポートフォリオ分析(CSポートフォリオ分析)により、製品やサービスの“満足度”と“重要度”に基づいた「優先的改善事項」を把握することができます。
NPSの計算は簡単なので、アンケートに回答してくれる顧客さえいれば、簡単に計測することができます。難しいのは、NPSの要因分析ができる調査票を作成することと、その分析自体です。
調査票の雛形はこちらからダウンロードすることができますので、是非ご参考ください。分析は専門的なスキルが必要なので、分析サービスを持つ専門機関にご相談してみるのが良いでしょう。
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