公開日:2019.12.05

ポートフォリオ分析(CSポートフォリオ)とは

  • データ集計・分析・活用

製品やサービスの『満足度』と『重要(期待)度』からマッピングし『優先的改善項目』を把握する分析手法です。
ブランドの「重要度」を横軸に、「満足度」を縦軸に取り、改善項目への優先度をポジショニングから視覚的に把握することができ、『重点改善項目』『重点維持項目』『維持項目』『改善項目』の4象限に大別されます。
また、それぞれ「重要度」は、総合満足度にどれくらい寄与しているか(相関があるか)となり、【回帰分析数量化Ⅰ類因子分析】などより算出し、「満足度」は5点尺度などより【平均点・満足率(良いの割合)・良い(%)-悪い(%)】などから算出します。

顧客満足度調査( CS 調査)の調査票作成のポイント【テンプレート付】 無料ダウンロードはこちら>
 

具体例

ある製品やサービスに対する詳細項目などを「満足度」「重要度」により評価し、改善項目の『優先度』を把握する。

ポートフォリオ分析(CSポートフォリオ)具体例

『右下の象限:重点改善項目』【重要度・満足度:高・低】

重要度が高いのに満足度が低い項目
総合満足度を上げるために最優先で改善しなければならい項目

『右上の象限:重点維持項目』【重要度・満足度:高・高】

重要度も満足度も高い項目現時点での満足度の源泉と考えられ、引き続き満足度を下がらないようにする必要あり

『左上の象限:維持項目』【重要度・満足度:低・高】

満足度は高いが、あまり総合評価に起因しない項目
一先ず、現状を維持すればよい項目

『左下の象限:改善項目』【重要度・満足度:低・低】

総合評価への影響は少ないが、満足度が低い項目
重点改善項目の次に改善を必要とする項目
補足:
一般的に上記の4象限は、例として下記のような優先順として考え、戦略の方向性を見極める。
「至急改善(1)→ 重点をキープ(2)→ 良さをキープ(3)→特に低いものは要改善(4)」

設問例

総合評価
あなたは、製品Aを使用してみて、その製品に対して満足していますか。(5段階評価)

○1 とても満足している
○2 やや満足している
○3 どちらともいえない
○4 あまり満足していない
○5 満足していない

項目別評価
【*前問回答表示】とお答えになった理由をお答えください。

→ヨコ回答 とても満足している やや満足している どちらともいえない あまり満足していない 満足していない わからない
機能性 ○1 ○2 ○3 ○4 ○5 ○6
デザイン ○1 ○2 ○3 ○4 ○5 ○6
価格 ○1 ○2 ○3 ○4 ○5 ○6
使いやすさ ○1 ○2 ○3 ○4 ○5 ○6

分析方法

5段階評価での回答結果を点数化し、項目別満足度を算出し項目別の満足度に順位をつける
とても満足→5点
やや満足→4点
どちらともいえない→3点
あまり満足していない→2点
満足していない→1点

項目別評価から、重要度を算出し、重回帰分析を行い、総合評価に与える影響度から「重要度」の順位をつける

ポートフォリオ分析(CSポートフォリオ)でわかること

改善の優先順位は?何から改善を図ればよいのか
維持すべき項目は?
満足度の源泉は?

 
市場調査についてのご相談はこちら>
 

執筆者
アスマーク編集局
株式会社アスマーク 営業部 マーケティングコミュニケーションG
アスマークのHPコンテンツ全ての監修を担い、新しいリサーチソリューションの開発やブランディングにも携わる。マーケティングリサーチのセミナー企画やリサーチ関連コンテンツの執筆にも従事。
監修:アスマーク マーケティングコミュニケーションG

アスマークの編集ポリシー

顧客満足度調査(CS調査)

顧客満足度調査(CS調査)

”顧客満足度調査(略してCS調査)とは、自社の商品ユーザーやサービス利用者から評価・改善点などのアドバイスをいただくための調査です。
顧客が満足する商品・サービスを提供し続け、既存顧客の満足度を維持するだけでなく、新規顧客獲得に結びつけるためにも非常に重要な役割を果たします。また、顧客の「継続購買」や「推奨行動」といった「エンゲージメント」につなげることにあります。

> 詳しく見る