公開日:2020.02.13

デプスインタビュー

  • 定性調査

「顧客やターゲットの声をじっくり傾聴したいときはデプスインタビューが最適です!」

デプスインタビューと聞いて、どのような調査方法で、どのようなテーマやトピックや対象者に向いていると皆様はお考えですか?

デプスインタビュー(Depth Interview:DI)とは、対象者とインタビュアーによるOne on Oneの対面式で実施する定性的な調査方法です。
パーソナル・インタビューとも言います。商品やサービス等の選択・購買理由、利用状況などを、行動とその時の心理(意識、気持ち、気分、思い)をより深く(Depth)掘り下げて、探究するインタビューです。
特に、ペルソナ、カスタマージャーニー、ユーザビリティをテーマとする場合は対象者一人に時間をかけることができるデプスインタビューが適しています。
対面式のデプスインタビューを応用した調査手法として、オンライン・デプスインタビューや電話インタビュー、自宅内/店内での行動観察調査+デプスインタビューなどがあります。

以下に、デプスインタビューに向いているテーマやトピックを整理しました。
一人の対象者に対して、プロセス、ヒストリー、ジャーニーやユーザビリティに関わる行動実態や感情面を明らかにすることが大きな特質となります。
 
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デプスインタビューに向いているテーマ/トピック

  • ターゲットの特徴、差異性、類似性について詳しい情報を収集したい、深堀理解したい
  • Webサイト、機器など刺激物に対する個人の反応を深く理解したい
  • 個人の意思決定に関わるプロセス/ジャーニーの理解、探究したい
    人の購買行動(ジャーニー)には因果関係が複雑に絡み合っているため、購買行動を深く解明するにはFGIではなくデプスインタビューでアプローチしたい
  • 対象者の反応や感情、ヒストリーを得たい
    対象者は、誰にも影響されずに自分の考えを述べることができる
    個人面接であれば他の対象者に忖度、遠慮することがない
  • 顕在したワードからプロービングやラダリングで潜在的な感情やニーズを浮き彫りしたい
  • 特定セグメントの対象者からの直接的な反応を得たい
  • 機器、WEB、アプリのユーザビリティをテストしたい
  • センシティブ(病気、金融、ビジネス等)なテーマについて知りたい
  • レアサンプル/低出現率の対象者の声を聞きたい
    対象者が全国に散らばっているとき
    対象者個人の都合に合わせていつでも、どこでもインタビューが実施できるので対象者のリクルート実現性がアップする

 

■デプスインタビューは実施場所を選ばない=“対象者ファースト“

デプスインタビューは、どのような場所で実施されるのでしょうか? 調査場所は、調査のテーマや対象者の属性、調査内容の秘匿性等、調査案件毎に異なります。

必ずしも、マジックミラーのあるインタビュー専用ルームで実施すべきということではありません。

  • ・対象者のご自宅・ホテルの喫茶フロアやファミリーレストラン/カフェ
    ・対象者の指定する場所や施設・会場調査の会場内
    ・調査対象施設内や併設会議室
    ・オフィスの会議室
    ・オフィスの会議室

 

相応しい場所で、じっくりインタビューできることが望まれます。

■最も重要なのは、目的を達成するために“相応しい対象者がリクルートできている”こと

対象者のリクルート品質を向上させるために、標準化されたクオリティスタンダードに沿ってリクルートすることが求められます。それによって属人的な作業プロセスによるリスクを回避します。クオリティスタンダードの国際規格としては、「ISO20252:2012」(Market,opinion and social research-Vocabulary and service requirements:市場・世論・社会調査 – 用語及びサービス要求事項)が挙げられます。
標準化されたプロセスは、マーケットリサーチのリクルート、データ収集サービスに関して、規格が要求する業務プロセスを実行することで、より高品質なサービスの提供が可能になります。

リクルート品質向上のために取り入れられている主なプロセスを以下に挙げます。

  • ◆条件合致した参加候補者リストから参加依頼者を選出
    ◆電話確認のやりとりを通してインタビューの対象者に相応しいか確認
    ◆候補者全員に電話で条件確認するので条件違い、回答違いを事前に発見
    ◆前日電話確認で更に参加意識を高めて当日キャンセル・遅刻を防ぐ
    ◆デプスインタビューの前日までは対象者がキャンセルした場合も無料にて差し替え
    ◆想定出現率を下回る対象者については、リクルート成立に向けた条件変更やリクルート方法を検討、実行

 

適切な対象者をリクルートするためにはリクルートプロセスのみならず、スクリーナー条件の設定とスクリーナー調査票設計が肝となることは言うまでもありません。

 

■事前課題を上手に活用しよう

限られた時間を有効に使うためにはどうしたらいいか? デプスインタビューは、30~90分が一般的ですが、時には120分、180分、それ以上というケースもあります。

インタビューが始まると時間は想像以上に早く進み、購入や利用実態、ヒストリーを思い出してもらう際、なかなか想起できないケースも起きます。そのために、事前課題を用意して、インタビュー時間を効率的に使うための工夫がとられることがあります。

<事前課題例>
◆日記
◆写真/動画
◆過去購入ヒストリー
◆前日電話確認で更に参加意識を高めて当日キャンセル・遅刻を防ぐ
◆好意度、興味、購入意向、満足度など感情曲線
◆ビジュアル課題

 

事前課題は、インタビュー参加決定者に依頼するケースと、参加者選定に活用するケースがあります。前者はインタビューで得られる情報を最大化するため、後者は取得する情報の最大化に加え、より高品質でよりターゲットに合致する対象者を選定するために課題を活用します。
 
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執筆者
執筆者画像
片岡 裕介
株式会社アスマーク リサーチソリューショングループ
1990年に流通系市場調査会社でリサーチキャリアをスタート。外資系調査会社を経由して2018年にアスマークに入社。定性リサーチャーとして年間200PJの企画設計に関わる。仕事の基本スタンスは”リサーチ愛”。座右の銘は”継続は力なり”。
監修:アスマーク マーケティングコミュニケーションG

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デプスインタビューの概要とメリット・デメリット

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こちらでは、使用時のメリット・デメリットをはじめ、デプスインタビューの特徴やお客様アンケートを紹介しています。

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デプスインタビューの費用

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アスマークのモニター会員に対し、スクリーニング(絞り込み)アンケートを行ない、対象者条件に合致する方を抽出します。「対象者のリクルートのみ」「リクルートとモデレータのみ(ルームはお客様で手配)」など、お客様のご要望に合わせご依頼可能です。

● 基本料金:募集画面の設問数によって決められます。
● リクルート料金:「1名あたりの単価」×「人数」で計算されます。

その他の御礼やオプション金額等は、デプスインタビュー実施料金例をご用意しておりますのでご参照ください。

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