0120-922-684
お気軽にご相談ください (平日 9:30~18:30)
  1. TOP
  2. 情報・データ
  3. マーケティングリサーチとは?(≒市場調査とは?)

マーケティングリサーチとは?(≒市場調査とは?)

マーケティングリサーチとは、課題解決時、意思決定する為の基礎となるデータを、調査等を通じて集め、分析する事です。企業のマーケティング活動において、そのマーケティングプロセス毎に様々な課題が発生します。

マーケティングプロセス毎に生じる課題例

マーケティングプロセス
  • 自社ブランドの現状(認知、ブランドポジション)を知りたい
  • 困りごとや不満、ニーズを明らかにしたい
  • ターゲットがどのような人なのかを知りたい
  • コンセプトがターゲットにマッチするか確認したい
  • 誰の評価を取れば良いかわからない
  • いつ、どこで、誰が購入したのかを確認したい

そのフェーズと課題に合わせ、必要となるマーケティングリサーチが異なります。マーケティングリサーチを用いることで、そのフェーズに合わせた課題を解決するための意思決定を後押しし、企業のマーケティング戦略に役立てることができます。


ただし、マーケティングリサーチは、「目的」ではなく、あくまで企業や個人が課題を解決する為の「手段」であるため、「マーケティングリサーチさえすれば万事OK」と考えるのは危険であり、課題に適した正しい調査設計でマーケティングリサーチを行なった上で、その結果データを本来の目的であるマーケティングの課題解決にどのように活かすのかを策案することが最も重要といえます。

「マーケティングリサーチ」と「市場調査」の違いについて

見解はいろいろありますが、市場調査が、「数値やデータで市場の現状を把握すること」なのに対し、マーケティングリサーチは、「数値やデータで市場の現状を把握し、未来の市場動向を予測し考察すること」だといわれています。市場調査が“現状”だけなのに対し、マーケティングリサーチは“現状+未来”であるため、市場調査はマーケティングリサーチの一部であるといわれています。


ただし、マーケティングリサーチの日本語訳は市場調査であるため、日本では、マーケティングリサーチと市場調査が同義で捉えられることが多く、明確な棲み分けはされていません。強いて言えば、マーケティングプロセスの初期段階では、市場の現状を把握する必要があるため市場調査の意味合いが強く、中期~後期段階では、開発中の新製品・新サービスが売れるかどうかの未来を予測する必要があるためマーケティングリサーチの意味合いが強いといえるでしょう。


生活者や企業が抱える課題やニーズがあり、それに応える製品やサービスを生活者へどのように届けるのかを考えるのがマーケティングであり、そのマーケティングの中で出てくる課題を解決するための手段がマーケティングリサーチです。それぞれの関係性は図1のようになります。

図1:マーケティングリサーチと市場調査の関係性イメージ図

図1:マーケティングリサーチと市場調査の関係性イメージ図

マーケティングリサーチを実施する場面

図2:課題解決までのストーリーとマーケティングリサーチが必要になる箇所

図2:課題解決までのストーリーとマーケティングリサーチが必要になる箇所

図2は、企業や個人が課題を解決する為の一般的なストーリーをビジュアル化したものです。そのなかで、「現状把握」「解決案の仮説構築」「解決案の仮説検証」「問題解決(後)」の4つフェーズでマーケティングリサーチが必要となります。
※それぞれのフェーズ毎にどういったマーケティングリサーチが必要になるのかについては、下記ページよりご確認ください。

マーケティングリサーチの種類について

マーケティングリサーチを実際に行う場合、まず大きく2つのパターンに分けて考える事から始まります。

  • 消費者調査・・・自分達で新たに調査をして消費者(顧客)データを集める調査
  • デスクリサーチ・・・元々公表されているデータを探し集める調査

※弊社で実施できるのは消費者調査です。

さらにこの2つは、「定量的(数字の集まり)なデータ」「定性的(言葉の集まり)なデータ」に分かれます。
例えば、「あなたはこの服をいくらで買いたいと思いますか?」と聞いた場合は「定量的なデータ」となり、「あなたはこの服のどこを気に入って買おうと思ったのですか?」と聞いた場合は「定性的なデータ」となります。
定量的な数値データを集める調査を定量調査、定性的な情報データを集める調査を定性調査と呼びます。定量調査はアンケート調査を用いるのが一般的で、定性調査はインタビュー調査がよく用いられます。

パネル調査

調査会社が保有する消費者モニターのことをパネルと呼び、パネルの中から調査対象者を抽出し、マーケティングリサーチを行なうことをパネル調査(または、モニター調査)といいます。
ブランドや商品のターゲット顧客となるような具体的な条件(例:一都三県在住で月に5万円以上ファッションにお金を費やす20代未婚女性 等)を設定し、条件合致者を絞り込むためのスクリーニング調査(事前アンケート)を行ない、調査対象者を抽出します。調査対象者が決まっていない場合は、対象者条件は設定せず、先にパネル調査で幅広く回答を収集し、どの属性をターゲットとすべきかを確認します。ターゲットが決まれば、同様の流れで調査対象者として抽出し、再度マーケティングリサーチを行ないます。

代表的な定量調査

ネットリサーチ(Webアンケート)
インターネット上で行なうアンケート調査のことで、最も代表的な定量調査です。比較的安価で短期間に大量の回答を得ることができます。インターネット調査/インターネットリサーチともいいます。
ホームユーステスト(HUT)
特定の製品を調査対象者の自宅へ発送し、一定期間日常生活の中で試用してもらった後にアンケートをとる調査です。製品は化粧品や日用品が向いています。
会場調査(CLT)
特定の会場に調査対象者を集め、同一条件のもとに製品評価や効果測定を行なう調査です。試食・試飲・CM評価に向いています。
郵送調査
紙アンケートを郵送し、回答済み用紙を返送してもらうアンケート調査です。アンケートの回答が欲しい企業や施設の住所を一覧化し、郵送にて回答を募ることができます。
ミステリーショッパー(覆面調査)
顧客に扮した調査員を店舗に派遣し、接客レベルやクリンリネス、販促状況等をアンケートにより評価します。
訪問留置調査
調査員がターゲットエリアの自宅を一軒一軒訪問し、住人へアンケートの協力を依頼し回収する手法です。ネットモニターから回答を集めにくいような限定エリアに対し、まとめて回答を取る際に有効です。
街頭調査
繁華街や商店街等で、調査員が通行人へアンケートの協力を依頼し回収する手法です。回答者の条件設定が難しいため、偏った回答が集まらないように注意する必要があります。

代表的な定性調査

グループインタビュー(座談会/FGI)
モデレータと呼ばれる司会者が6名程度の調査対象者に対し特定のテーマに即してインタビューを行なう方法。グループによる相乗効果がプラスに作用すると豊富な発言が期待できます。
デプスインタビュー(IDI)
インタビュアーと調査対象者が一対一でインタビューをする手法です。他の調査対象者がいない分、よりパーソナルな情報が得られます。
訪問観察調査(エスノグラフィ調査)
調査対象者の自宅に訪問し、実際の生活/使い方等を見ながらインタビューをする手法です。自宅内の写真も回収することで視覚的な情報も得られます。
日記調査
日記のような形で、特定のテーマに沿った情報・感想・画像などを専用のツール等を用いて調査対象者に投稿してもらい、データとして回収する手法。

実施する調査によって得られるデータは変わってきます。「いつ」「どこで」「誰に」「何を」「どのように」「どのくらい」(5W1H)のデータが必要なのか、事前に整理しておく必要があります。
また、自身が抱える課題や目的に応じて必要となる調査は変わります。場合によっては、ハイブリッド調査と呼ばれるような定量調査と定性調査を合わせて行なうケースもあります。

マーケティングリサーチの作業プロセス

調査課題や調査目的を整理し、どういうデータが必要なのかを明確にした後は、実際の調査の設計に入ります。基本的な作業プロセスは下記のようになります。

① 実施目的設定
:マーケティングリサーチ(以下「調査」と表記)を実施するにあたり、「何を知りたいか」目的を明確にします。
② 調査企画設計
:目的に合わせ、最も適切な調査を考え、実施に向けて必要な情報を整理します。
③ 調査実施準備
:調査を実施するにあたり、あらかじめ事前に準備すべき事は、全てこの段階で準備しておきます。
④ 調査実施(実査)
:あらかじめ決めていた計画に則り、調査を実施してデータを集めます。
⑤ データ精査・入力
:集まったデータに間違いがないか確認し、問題がなければデータをデジタル処理出来るようエクセル等に入力します。
⑥ データ集計・分析
:データを様々な視点から集計したり、必要があれば多変量解析等を用いて分析します。
⑦ 報告書作成
:図や数表、グラフやコメント等を用いて、結果をわかりやすく報告書の形にまとめます。
⑧ 調査結果共有
:報告書作成者がプレゼンテーションを行ったり、報告書を関係者全員が閲覧する事で、調査結果を共有します。

図3:マーケティングリサーチの基本的な作業の流れ(作業プロセス)

図3:マーケティングリサーチの基本的な作業の流れ(作業プロセス)

マーケティングリサーチの事例

会社紹介

東京に本社を置く中堅食品メーカーである株式会社A社

背景

これまで販売してきた既存商品の売上げが伸び悩んでいる事に加え、国内外の市場環境が激変した事で、既存商品のリニューアルだけでは、今後会社を存続させる事が難しくなってきた。

マーケティング課題

A社の社長は、最近増えてきている訪日外国人観光客をターゲットに、新たな商品を開発する事を決断。試行錯誤の末、ようやく試作品Bのコンセプトが9月に決まったが、このコンセプトが外国人観光客にとって魅力的なのかが不安。

調査目的

試作品Bを作る前に、マーケティングリサーチを行い、外国人観光客に対し、このコンセプトが魅力的かどうか調べ、遅くとも11月から試作品Bを作り始めたい。

この場合、試作品Bのコンセプトがターゲットに受容されるかどうかを調べる必要があります。「外国人観光客のうち、何人中何人の人がこのコンセプトを評価し、買いたいと思ってくれるのか?」を最も知りたいので、定量データを中心に集める必要があります。

いつ? 10月 (11月から試作品Bを作るのであれば、それまでに実施する必要がある)
どこで? 東京 (最も外国人観光客が数多く訪れる場所は東京であり、かつ自分達の会社も東京にある)
誰に? 訪日外国人観光客 (特にターゲットを絞っていないので、国籍や性別、年代等は問わない)
何を? 試作品Bのコンセプト (ダメだった時の事を考え、1つだけではなく、2~3ある方が望ましい)
どのように? 繁華街にいる訪日外国人観光客にインタビュー(ネット調査もあるが、今回は社員が生の声を直接聞く)
どのくらい? 10~15問前後(声をかけ、立ち止まった状態で答えてもらうので、質問項目は少なく設定)

図4:食品メーカーA社が試作品Bの受容性を知る為に必要な調査概要(例)

実際に調査を実施するとなると、他にも詰めておく必要がある項目が多数出てきます。

例)

  • 調査対象者への謝礼はどうするのか?
  • 商品コンセプトはどのように見せるのか?
  • 東京の数ある繁華街のどこで実施するのか?
  • 調査は何日程度行い、何人の回答を得る事を目標にするか?
  • 訪日外国人と、在日外国人はどのような基準で分けて考えるのか?

5W1Hの詳細をさらにすり合わせた上、上記を決めていきます。

マーケティングリサーチに関するまとめ

  • マーケティングリサーチとは、企業や個人が意思決定する為の基礎となるデータを各種調査等を通じて集め、分析する事。
  • 主なポイントは、
    1. マーケティングリサーチも市場調査も意味はほぼ同じである。
    2. 「目的」ではなく、企業や個人が課題を解決する為の「手段」である。
    3. 必要があれば、何度も行う必要がある(1回実施すれば終わりではない)。
    4. マーケティングリサーチを実施する前に、実施目的や狙いを明確にする。
    5. 実施を決めたら「新たに情報を集めるのか?」または「既存の情報を集めるのか?」を決め、「定量的なデータを集めるのか?」 または「定性的なデータを集めるのかを実施目的に沿って決める(ただし、最近は事前に決める必要がなくなりつつある)。
    6. 上記(5)が決まったら、「いつ?」や「どのように?」等5W1Hを決める。(調査方法を決める)
    7. 必要ないデータの収集は、過度な負担や混乱を招く可能性がある。
    8. マーケティングリサーチを取り巻く環境は、日進月歩で変化している為、常に最新の動向を把握しておく。
  • マーケティングリサーチの基本的な流れは、企画設計~実施準備~実査~集計・分析~報告書作成。
  • 実際に仕事でマーケティングリサーチを実施する場合、「適切な調査手法の選び方」や「適切な仮説の作り方」、「データを集める調査対象者の設定方法」等々、必要な知識は多肢に渡る。

マーケティングリサーチは全ての企業や個人が抱える課題を解決する為に必要な取組み