
2021.11.02
テスト品評価
4コマ漫画でわかるマーケティングリサーチ
ブランド担当者は自社ブランドに思い入れが強い分、テスト品に対して、知らず知らずのうちにバイアスがかかった評価をしてしまいがちです。 社内で行なうテスト品評価も……
公開日:2026.06.23
「障がい者調査」と聞くと、特別な層に向けたニッチな調査だと感じるかもしれません。しかし、現在のマーケティングにおいて、この調査は「全ユーザーにとっての使いやすさ」を先取りする重要な役割を担っています。
例えば、ある専門家によれば、視覚障がい者の約9割がiPhoneを利用していると指摘しています。これは単なる偶然ではなくApple社が「VoiceOver(読み上げ機能)」をはじめとするアクセシビリティ(誰でも使えること)に対して、長年、多額の投資を継続してきた結果です。
この過程で磨き上げられた「直感的で迷わないインターフェース」は、結果として、障がいの有無に関わらず、世界中のあらゆるユーザーに支持される製品へと繋がりました。障がいを持つ方が直面する「不便さ」を解決しようとする試みは、ユニバーサルデザインを追求する上での「先行指標」となります。ここで得られる気づきは、すべてのユーザーにとって付加価値の高い製品開発を実現するための、非常に重要なヒントになるのです。
本コラムでは、障がい特性別に配慮すべきポイントなどについて解説します。
障がい者の生活実態を深く理解するためにインタビューを行うことは有効ですが、その調査が成功するかどうかは、「適切な対象者を特定できるか」にかかっています。しかし、ここには事前アンケートの数字だけでは判断しきれない、非常に繊細な難しさがあります。
例えば、事前アンケートで「スマートフォンを利用している」と回答した二人の視覚障がい者がいたとします。
| Aさん | Bさん |
|---|---|
![]() 完璧に使いこなし、 |
![]() 複雑な設定や初めての操作は |
このお二人は、アンケート上の属性は同じですが、デバイスの習熟度や生活実態は全く異なります。もし「最新アプリの操作性」を調査したい時に、Bさんのような方をリクルートしてしまうと、実査当日に「そもそも操作ができず、評価まで辿り着けない」という事態に陥ってしまいます。これが障がい者調査における「リクルートの失敗」です。
事前Webアンケート回答内容だけに頼ることはせず、候補者一人ひとりに対して、事前の電話スクリーニングで直接お話を伺う等の工夫が有効です。
言葉の裏側にある細かな操作習慣や、普段の生活動線を確認し、調査の目的に「100%合致する対象者」を特定します。この丁寧なプロセスこそが、実効性の高いデータ収集を可能にする土台となります。
障がい者モニターの調査リクルートのサービスの詳細はこちら
実験・試験の被験者募集支援を得意とするアスマークが、障がい者モニターとリアルなコミュニケーションがとれるパートナーと連携したリクルートサービス!多彩なリクルート手法で障がい者にアプローチ可能です。
> 詳しく見る
実査現場での適切な配慮は、対象者が抱える緊張や不安といった「心理的バイアス」を軽減し、回答の純度を高めるために不可欠です。
障がい特性別の具体的なポイントを深掘りしていきましょう。
① 視覚障がい者調査:心理的安定と「状況の言語化」
目からの情報が限られる中で、いかに「適切な介助」と「言葉による補完」を行い、対象者が思考に集中できる環境を整えるかが鍵となります。

② 聴覚障がい者調査:「情報の時差」を前提とした設計
手話や筆記を介することで生じる「タイムラグ」を考慮し、コミュニケーションの質を落とさないための工夫が求められます。

③ 環境配慮:回答の質を阻害する「ノイズ」の排除
特定の感覚過敏や移動の制約に配慮し、調査結果にバイアスをかける要因を丁寧に取り除きます。

障がい者リサーチにおいて最も重要なのは、対象者が普段通りの能力を発揮し、安心して自分の考えを言葉にできる「場」を提供することにあります。
障がい者リサーチに必要な『配慮』
配慮① 属性のラベルに惑わされない、実態に基づいたリクルート
配慮② 不安や不便を先回りして解消する、プロのアテンドと声掛け
配慮③ 「特性による時差」や「感覚の過敏さ」に配慮した、時間と空間の設計
これらの配慮は、単なるマナーではありません。調査結果を歪めるノイズを排除し、商品開発やサービス改善の指針となる「本質的なインサイト」に出会うための、科学的なアプローチです。
障がい者に向けた調査は、一般的な調査とは注意すべきポイントが大きく異なり、非常に繊細な設計と現場運営が求められます。
「調査をしてみたが、表面的な話しか聞けなかった」「当日のトラブル対応に追われてしまった」といった失敗を避けるために、専門的なノウハウを持つパートナーを活用することも一つの有力な選択肢です。
このコラムが、皆様の障がい者調査に対する理解を深め、より良い製品やサービスの開発につながる一助となれば幸いです。
当社アスマークの『障がい者調査』では、通常リクルートの難しい様々な障がい種別のリクルートが可能で、日頃から障がい者モニターの声を聞き悩みを知る調査員が設計のアドバイスも行っております。どのような配慮をすれば良いかわからない等、お困りごとがあれば是非ご相談ください。

【障がい者調査】定性・定量別調査事例10選
現在の日本では、障がい者の社会参加やQOL向上への意識が高まり、多様なニーズに応える製品やサービス開発が求められています。アクセシビリティやユニバーサルデザインへの配慮が注目されています。
このような状況下で、障がい当事者の生の声やニーズを正確に把握する重要性が増しており、調査は非常に重要な役割を果たします。
本紙では、障がい当事者の調査における様々なリサーチ事例を、定性/定量調査の視点で厳選した10選をご紹介します。当事者の嗜好や行動、潜在的なニーズを的確に捉え、より魅力的な製品やサービスの開発・改善に活かせる内容となっています。
下記に当てはまる方にお薦めの資料です。
● 障がい者調査の事例を参考に、調査設計の精度を高めたい
● 過去の障がい者調査で期待する成果が得られなかった
● 障がい者調査の経験が浅く、どのような事例があるのかを知りたい
> 詳しく見る
事例で学ぶ、障がい者調査に不可欠な『配慮』とは? ~実践的な調査事例10選~
現在の日本では、障がい者の社会参加やQOL(生活の質)向上への意識が高まり、多様なニーズに応える製品やサービスが求められています。アクセシビリティへの配慮や、ユニバーサルデザインの導入が注目を集めています。
一方で、当事者の特性に合わせた調査方法の設計は大きな課題です。当社が障がい者に向け調査を実施する場合も、例えば、視覚障がいのある方には音声での設問、聴覚障がいのある方には手話通訳や筆談等の工夫を凝らすことは必須となっています。さらに、倫理的配慮とインフォームド・コンセントが重要であり、当事者やその支援者と信頼関係を築き、丁寧に説明しながら調査を進める柔軟性が求められます。
本記事では、障がい者調査の様々な事例を、定性・定量調査の視点から厳選してご紹介します。これらの事例は、障がい種別の配慮に基づいた調査を行い、当事者の嗜好や潜在的なニーズを捉えるヒントに満ちています。
> 詳しく見る
【無料視聴】視覚障がい者に聞いた「IOT家電の不変的ニーズ」に関するインタビュー調査
近年、スマートスピーカーや音声操作、アプリ連携などの技術革新により、家電の利便性は飛躍的に向上しています。
家電のスマート化が進むことで、ユーザーの選択肢は広がり、利便性も増しました。
しかし、視覚障がいのある方にとって、こうしたIOT家電はどれほど「使いやすい」ものになっているのでしょうか?
今回は、視覚障がいのある方に 「実際の家電利用体験」や「家電選びの基準・ニーズ」 について詳しくお話を伺いました。
下記に当てはまる方にお薦めの動画です。
・家電の操作性に関する新たな市場ニーズを発掘したい
・ユニバーサルデザインの観点で企業の製品戦略を強化したい
・視覚障がい者向けのユーザビリティテストを実施・検討している
> 詳しく見る
【無料視聴】聴覚障がい者に聞いた「リモートワークとデバイス使い分け」に関するインタビュー調査
近年、デジタルツールの大きな発展により、ネットを通じた多様な働き方が可能になりました。その一方で、オンラインでのコミュニケーションが促進される中でも、多様なユーザーに合わせたアクセシビリティやユーザビリティの向上にはまだまだ課題も残されております。
そこで今回は、聴覚障がいのある方がどのように仕事と向き合っているのか、「リモートワークの実態」についてインタビューを実施。
オンライン環境で円滑に働くための工夫、補聴器や人工内耳の活用、聞こえを補うツールへのニーズなど、幅広くヒアリングしています。
下記に当てはまる方にお薦めの動画です。
・アクセシビリティを考慮したアプリ・デバイス開発を進めている
・消費者のQOL向上に繋がる、デジタルの新ニーズを発掘したい
・聴覚障がい者向けのUI/UXテストを実施・検討している
> 詳しく見る

2021.11.02
ブランド担当者は自社ブランドに思い入れが強い分、テスト品に対して、知らず知らずのうちにバイアスがかかった評価をしてしまいがちです。 社内で行なうテスト品評価も……

2024.09.10
アンケートは、顧客の声を直接聞き、ニーズや課題を把握するための強力なツールです。しかし、アンケートの作成には「どんな質問をすれば良いのか」「どうすれば回答率を上……

2025.10.07
自社の顧客を理解しようとするとき、ご友人や知人にインタビューして、その結果をユーザー像として置いていないでしょうか? また、自社商品ユーザーと競合商品ユーザー……

2024.12.25
データ一元管理がもたらすマーケティングの進化 現代のマーケティングにおいて、データが複数のシステムやツールに分散していることは、多くの企業が直面する大きな課題……