ホームユーステスト(HUT)とは?

ホームユーステストは、一定の試用期間を設け、実際に製品を家庭で使用してもらい、試用後にアンケートでその評価を得る調査手法です。

ホームユーステスト(HUT)とは?

ホームユーステストは、一定の試用期間を設け、実際に製品を家庭で使用してもらい、試用後にアンケートでその評価を得る調査手法です。

失敗しないホームユーステスト6つのポイント
失敗しないホームユーステスト6つのポイント

会場調査で実施していた「新製品の受容性チェック」「コンセプトテスト」などの上市前商品の評価テストをホームユーステストで実施することができます。
ただし、情報漏えいのリスクや製品の安全性の確認等、ご注意いただきたい点もあります。これらの注意点を含めた、実施時のポイントをまとめたホワイトペーパーができました。ご実施の前にご一読ください。

調査目的

※スマホの方は横スクロールでご確認できます。

新製品
  • 開発した新製品の受容性のチェック
  • 新製品候補が複数あるときの最適品の選択
現行製品
  • 既存品の改良チェック
  • どの製品属性を改善すべきか、改良品が複数のときはどの改良品を発売すべきかの選択
競合製品
  • 競合品の実力のチェック。自社製品と比較など
  • 自社製品と競合製品と品質面で改良すべき点があるか、比較して発売すべきかどうか

調査項目

  • 新製品の全体評価
  • 新製品の個別評価
  • 新製品の購入関心度
  • 上記の理由と改善要望点
  • 新製品の購入意向
  • (複数あった場合)比較評価
  • コンセプトの購入意向
  • コンセプトと製品の合致度
  • 新製品の最適購入価格
  • 新製品の使用想定
    -使用頻度、TPO
    -使用者、購入者、使用決定者

テスト製品の提示方法

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  ブラインドテスト
(Blind Test)
ブランデッドテスト
(Branded Test)
目的・用途
  • 品質・性能に絞って製品評価したい
  • ブランド名を明らかにしたくない
  • ブランド名が決まっていない
  • 消費者が、製品の品質・性能だけでなく、ブランド名で購買を決定する商品カテゴリーに向いている
特徴
  • 商品自体の客観的な評価を得るために、銘柄名を隠して行うテスト。
  • 特定銘柄に対して持っている評価やイメージ、先入観などを取り除いて製品そのものの評価を得たいとき
  • 製品パッケージには無印の白箱やテスト用のラベルなどが用いられる
  • どの銘柄であるか明らかにした上でのテスト
  • 特定銘柄に対して持っている評価やイメージ、先入観なども含めて評価を得たいとき
  • 市販されている(市販される予定の)製品のパッケージを使用して行う。
複合
  • 【1】ブラインドテストを行い、【2】ブランデッドテストを行い両方の結果を得る。
  • 【1】ブラインドテストを行うグループと、【2】ブランデッドテストを行うグループに分けて結果を比較する。(十分なサンプルサイズが確保できるとき)
  • ブランド効果は、【2】-【1】で求められる。

評価手法

モナディックテストと直接比較法

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  Monadic Test
(MT:モナディックテスト)
Direct Comparison Test
(DCT:直接比較法)
特徴
  • どの調査対象者も、1つだけのテスト製品だけをテストする方法。
※モナディック:「単一の」という意味
  • 1人の調査対象者が、2種類以上の製品をテストし、それを直接比較する方法。
  • テスト製品が複数ある場合は、テスト製品分のグループを設定する必要がある。
  • 2種類ならば、Pを先にテストするグループ、Qを先にテストするグループなど提示順を設定する。
長所
  • テストの状況は、現実の製品購入時の判断プロセスに近い状況を再現。
  • 製品の品質・性能面の特徴を具体的に把握できる
  • 他のどのモナディックの結果とも比較が可能である(過去の結果と比較するなど)
  • DCTはMTよりも評価の差が大きく出やすい。
  • テスト製品間差が微細なとき、優劣の判断を出したいときに適している。
短所
  • テスト製品が2種類以上のときは、マッチド・サンプル(性別、年齢、職業、使用状況などを同質にしたグループ)を組む手間がある。
  • 過去の結果など比較する結果ないときは、結果の良否の判断は限られる
  • 先にテストした製品の評価が後の製品評価に影響しやすい(そのため、P先行、Q先行グループと設定し、順序効果を消去する方法をとる)
  • どのテスト製品も絶対的に評価が低いときがある
  • テスト状況はMTより人工的である。

直接比較法の種類

Sequential Monadic Test
(シークエンシャルモナディック法)
PとQ両方の絶対評価と比較評価をとりたい場合
  • 対象者が2製品を使用して、2製品を評価するテスト。
    • 対象者は2製品をテスト使用し、1製品目を絶対評価した後に2製品目の絶対評価を行い、さらに2製品の比較評価を行う。P先行、Q先行グループと設定し、順序効果を消去する方法をとる。
    • シークエンシャル:「連続する」という意味。モナディック評価が2つ続くということ。
Proto-Monadic Test
(プロトモナディック法)
Pの絶対評価と、既存品や競合品との比較評価をとりたい場合
  • 対象者が2製品を使用して、2製品を評価するテスト。
    • 対象者は2製品をテスト使用し、1製品目を絶対評価した後に2製品の比較評価を行う。2製品目の絶対評価(モナディック評価)は行わない。
    • プロト:「最初の」という意味。

ホームユーステストに関するQ&A