
2025.10.01
お仕事中の間食について男性会社員にインタビュー|食べ物や良かった&失敗したエピソードも紹介
お仕事中の「気分転換」の仕方には、美味しいランチや仮眠、仲間との談笑など様々あるかと思います。その中には「間食」という手段を取る方も多いことでしょう。 昨……
公開日:2025.11.07
通販と聞くと皆さまどうでしょうか?
スマホやPCで手軽に利用できるネット通販を思い浮かべる方が多いかもしれません。
一方で、テレビを通じて商品を紹介する「テレビ通販」はいかがでしょう。画面越しの臨場感やナビゲーターの語り口に惹かれ、つい気になってしまう――そんな経験をお持ちの方もいらっしゃるでしょう。
今回はその「テレビ通販」に注目し、兵庫県在住の男性に、テレビ通販に関する視聴、検討、購入、リピートなどについてインタビューをしました。
インタビューをした方の簡単なプロフィールは下表となります。
| 性別 | 男性 |
|---|---|
| 年代 | 50代 |
| お住まい | 兵庫県 |
| ご家族 | 一人暮らし |
| お仕事 | 自営業(建築関係) |
| ご趣味 | 読書や映画鑑賞、散歩 |
この記事では、彼の通販に関する発言を整理し、購買チャネルの選定にお悩みをお持ちの方へ、役立つヒントを慎重に読み解き紹介します。
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まず、通販商品を普段どこで見ているか尋ねていきました。

以下のようにAmazonや楽天といったネット通販が多いそうで、たまに通販番組を使うそうです。
| ネット通販 | テレビ通販(通販番組) | |
|---|---|---|
| 頻度 | 月に1、2回くらい | 年に1、2回くらい |
| 買うもの |
定期的に買っているもの ・飲料水やコーヒー豆、年に何回か出版される雑誌など ・ブランドや商品が決まっているもの |
どちらかというと、食品関係が多い ・今年入ってから、牛丼の冷凍のパックを買った(何度か買っているもので「目にしたときに買っている」とのこと) ・テレビ通販でしか売っていない(スーパーなどで売っていない)ような北海道の珍味など ・北海道の松前漬けをたまに買うことがある ・目覚まし時計といったそういうものを以前は買ったことがある |
テレビ通販に関して、購買行動を考えてみると、視聴→検討→購入(→リピート)という流れをイメージします。
そこで、以降の章ではフェーズ毎でインタビュー内容を紹介していきます。
視聴編に関する質問内容を簡単に紹介すると以下です。
これらの質問で得られたことは、彼は夜中の1時などに起きているときに、テレビを付けていたら、たまたまテレビ通販がやっていて「チラッと」観る感じだそうです。そのため、「観るぞ!」という感じではないそう。
続いて、検討編です。
ここでの質問内容を以下です。
彼は、製造元についてあまり気にしない方だそうで、チラッと見る程度とのこと。また、そのチラッと見て「大丈夫だな」と思えるところは以下でした。
「テレビ通販番組として、『会社で事前チェックはしているんだろうな』っていう信頼感はあるので、そこまで個人的に何かという、(確認は)そこまではやらないです」(インタビュー対象者[以後、インタビュイーという])
そのため、テレビ通販で売っているものと、あまり知らないネット通販みたいなところで売っているものだったら、テレビ通販の方が信頼感はあるそうです。
一方で、彼はこうも言います。
「値段的にやっぱり10万、20万円の物でしたら、事前にやっぱり、チェックはしますけれども…まぁまぁ、2、3万の範囲内の物であれば、そこまで(チェックはしない)感じではあります」(インタビュイー)
また、最近食品などで「これ買おう!」と思う決め手について尋ねると、スーパーなどで売っていない商品に目が行ったら、「ちょっと買おうかな」という感じになるそうです。
加えて、5千円以内くらいの物であれば、「すぐ買おう!」と思える価格とのこと。
モデレーター(≒インタビュアー)の方から掃除機や布団乾燥機という名称を挙げつつ、こういった物について検討したかどうか尋ねると、彼は検討をしたことがあるが、買ったことはないとのことでした。
「実際に実物を店頭で見ておきたいっていうのと、あとはもう今…Amazonでちょっと比較した方がわかりやすいので、ちょっとあたりをつけてからAmazonで比較して、買う、みたいな感じにしてます」(インタビュイー)
上記の理由からテレビ通販で購入しないということで、こういった大きな家電はしっかり実物を見て、決めたいそうです。
彼の発言から、検討から購入に至るまでに重要なのは、興味と価格にありそうですね。
さらに粒度を上げると、興味という点では「食品×珍しいもの」、価格という点では「5千円以内」であれば買いやすそうです。
逆を言えば、近場で買える物であったり、価格が極端に高い物だったりは、なかなか購入に至るハードルが高そうです。
つまり、珍しい物であり、価格がある程度安い物であれば、テレビ通販で売れる可能性があるかもしれません。ここで注意したいのは、テレビ通販を観ている層や購入している層の情報を鑑みていなかったり、商品の細かい特徴(容量やサイズなど)ごとの購入傾向情報を鑑みていなかったりしますので、検討する際には、こういった情報も含めて検討する必要があるでしょう。
さて、購入編です。
ここでの質問内容を以下です。
1つ目の「同じ通販番組で商品を購入している?」という質問では、彼はしばらく考えたのち、ディノスと呼ばれるテレビ通販で買う(=同じ番組で買う)ことが多いそう。
また、2つ目の「直近で買ったのはいつ?」に対しては、1~2か月くらい前に買った前述した牛丼とのこと。これを買った決め手として、「なかなかスーパーでは買えない特定の商品」を挙げておりました。
3つ目に関しては、テレビ通販ではあまり失敗したものがないそうで、インタビュアーの方から「今までそういう失敗がない分、テレビ通販だったらそんなに…『「おや?」って物は来ないだろう』って信頼が、経験もあって…」というとかぶせ気味に「はい、はい、はい」と、同意がありました。
4つ目の質問は、これまでに通販に関しての決め手の面でいくつか既に出てきておりますが、以下とのことでした。
通販:通販でしか商品を売り出していない物、地域で作っている物(珍味など)
スーパー:大手メーカーの物
購入の先、そうリピートについてです。
テレビ通販で同じ商品をリピートしたことがあるのかについて直球で伺い、前述した牛丼は目にしたときに買っている感じで、すでに何回か購入したとのこと。他にも、「北海道の松前漬け」もリピート。
この章で得られるのは、テレビ通販への信頼とリピートの話でしょう。
彼は、今までテレビ通販であまり失敗はないそうで、それが信頼につながっているとのことでした。
こういった層はどれだけいるかは分かりませんが、多ければ多いほど、当然そのテレビ通販の力になるでしょう。
ちなみに、テレビ通販各社の去年(以下引用内容)の動向だと、堅調に増収している面や減収している面があるよう。
“
テレビ朝日「ロッピングライフ」は堅調に増収
ロッピングライフの前期の総売上高は前年比7.0%増の182億1700万円。このうち、番組グッズなどのネット販売を含めた通販売上高は同6.3%増の178億3600万円だった。
“
ディノスは2桁減収、コロナの揺り戻しか
前期のDINOSCORPORATION(ディノス)の総売上高、514億7400万円(前年比13.2%減)に占める通販売上高は前年比13.4%減の479億4500万円でこのうち、テレビ通販売上高は同12.2%減の158億1900万円だった。
“
TBSグロウディアは堅調、グループからの移管事業も影響
TBSグロウディアの前期の売上高は前年比7.4%増の301億9300万円で通販関連事業を展開するショッピング事業本部の総売上高は同1.5%増の154億4300万円だった。
また、深夜枠などについても番組の内容・演出の工夫などで枠効率を高めていくようで、まだまだ一部のテレビ通販は健在のように見える。
そして、リピートについてですが、彼は目にしたときに買っていると言っています。つまり、能動的ではない可能性があります。
たまたま夜に起きていて、ふとディノスを観たら、牛丼の紹介をしていて、「今回も買うか…」といった流れが目に浮かびます。
まず1回購入していただくことにハードルがあるかもしれないのですが、商品によっては、2回目、3回目と通販番組で紹介されることで、リピート購入の可能性があるのでしょう。
もちろん、視聴者が“たまたま見た”という偶然性があるので難しい部分がありますが、彼が買っている牛丼の冷凍パックといった商品は丁度良いのかもしれませんね。
最後にご紹介するのは、彼が通販商品に求めていることです。
ここまで、読んでいただいた方は察する部分あるかもしれないのですが、スーパーといった近くで手に入らない物、例えば、地元の珍しい食べ物などが通販商品にあると良いとのこと。
また、色んな地域の名物があると良いそうですが、現在、記憶に残っている“買ったことがあるもの”としては、北海道の物が基本のようでした。
今回のインタビューによって浮かび上がったのは、彼は「珍しさ」や「価格の手ごろさ」、「信頼感」といった要素によって購入している可能性がありそう、といったところでしょう。
確かに、スーパーといった近場で手に入らなそうで、北海道の○○といったフレーズは心が惹かれそうです。
さて、得られた内容からヒントを整理すると以下となります。

深夜に“たまたま目にした番組”が購入きっかけになるなど、偶然性が購買行動を生む点もテレビ通販ならではです。こうした視聴者の購買動線を理解することは、今後の販促設計にも大きなヒントになるでしょう。
本記事を参考に、販売チャネルや商品開発を考える際には、インタビューを実施し、より効果を得られる施策立案につなげていきましょう。
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