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収入と貯蓄に関するアンケート調査(2025年版)

公開日:2025.12.18

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収入と貯蓄に関するアンケート調査(2025年版)

貯蓄習慣、「月々の貯蓄はしていない」が過去2回と比べて最も高く、4人に1人が『毎月の貯蓄ゼロ』

国税庁の調査によると、民間企業の平均給与は4年連続で増加し、478万円(前年比3.9%増)となりました。 また、総務省の家計調査では、二人以上世帯の平均貯蓄額が1,984万円となり、比較可能な2002年以降で最多を更新しています。 いずれも拡大傾向にありますが、物価上昇の影響もあり、私たちの生活実感とは乖離があるかもしれません。
参考資料:「令和6年分 民間給与実態統計調査
参考資料:「家計調査報告(貯蓄・負債編)-2024年(令和6年)平均結果-

今回、2015年、2021年に実施した「収入・貯蓄に関するアンケート調査」を2025年版として再実施いたしました。

2015年の調査開始から約10年。コロナ禍や近年の物価高を経て、生活を取り巻く環境は大きく変わっております。 この間で、収入に対する満足度や、貯蓄への意識について、どのような変化があったのでしょうか。 過去の調査と比較し、その結果を公開いたします。

2015年に実施した「収入と支出に関する調査」はこちら
2021年に実施した「収入と貯蓄に関する調査」はこちら

 
 

< TOPICS >

  • 貯蓄総額は10年間で「低貯蓄層(100万円未満)」が半減。全体的な貯蓄額の底上げ傾向がみられる
  • 貯蓄習慣、「月々の貯蓄はしていない」過去2回と比べて最も高く、4人に1人が『毎月の貯蓄ゼロ』
  • 貯蓄理由は「老後資金のため」が56.6%と引き続きトップ、女性は「安心感」を重視する傾向にある
  • 収入の満足度、「男性20~30代既婚」を除き、未婚層を中心に不満が高まる傾向
執筆者
アスマーク編集局
株式会社アスマーク マーケティングコミュニケーションG
アスマークのHPコンテンツ全ての監修を担い、新しいリサーチソリューションの開発やブランディングにも携わる。マーケティングリサーチのセミナー企画やリサーチ関連コンテンツの執筆にも従事。
監修:アスマーク マーケティングコミュニケーションG

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調査概要

調査名 収入と貯蓄に関する調査(2025年版)
対象者条件 【性別】男性、女性
【年齢】20-50代
【地域】全国
【職業】有職者(パートアルバイト除く)
【その他】離死別を除いた未婚者・既婚者
調査項目 ・貯蓄総額
・毎月の貯蓄額
・貯蓄をする理由
・自身の収入に対する満足度
サンプルサイズ 800ss
割付 性別・年代・未既婚均等
調査期間 2025年9月19日(金)~9月24日(水)
調査方法 Webアンケート
調査機関 株式会社アスマーク

貯蓄総額

Q1.あなたの貯蓄額をお知らせください。(1つ選択)
※土地や株や資産など、現金ではない資産は除いてお考えください。

10年間での貯蓄総額の変化は?

全体を見ると、2015年から2025年にかけて「低貯蓄層(100万円未満)」が25.3%から13.0%へと大幅に減少しており、貯蓄額の底上げ傾向がみられた。

しかし、減少したとはいえ2025年時点でも、「わからない」を除くと「100万円未満」が13.0%と最も高い割合を占めており、貯蓄が少ない層も依然として多い傾向にあった。一方で、「500~1,000万円の層」が年々増加傾向にあり、特に「3,000万円以上」の層も全体の5.6%存在している。
このような結果から、全体として資産形成が進んでいる実態がうかがえる。

毎月の貯蓄額

Q2.あなたの毎月の貯蓄額をお知らせください。(1つ選択)
※ボーナスを除き、1ヶ月あたりの平均をお考えください。
※既婚の方はご家庭の貯蓄、未婚の方はご自身の貯蓄についてお答えください。

毎月の貯蓄額に変化はあるのか?

月々の貯蓄習慣については、「月々の貯蓄はしていない」という回答が過去2回と比べ最も高く、全体の24.8%となった。2021年から2025年にかけては4.4pt上昇しており、物価高などの影響で収支の余裕がなくなっている可能性がうかがえる。

属性別に見ると、未婚層では「貯蓄をしていない」割合が30%を超える高い水準となった。
一方で、男性20~30代既婚(12%)、女性20~30代既婚(11%)ともに、他の層と比べて著しく低く、若年既婚層における貯蓄意識の高さが際立つ結果となった。

貯蓄をする理由

Q3.あなたが貯蓄をしている理由としてあてはまるものをすべてお知らせください。(複数選択可)

毎月貯蓄をする理由は?

貯蓄をする理由のトップは「老後資金のため」で56.6%と過半数を占めた。次いで「将来に不安があるから(45.2%)」、「貯蓄があると安心できるから(43.0%)」が続き、上位3項目はいずれも将来への備えや精神的な安定を求める内容となった。
しかし、これら3項目を2021年の調査と比較すると、10pt近く減少している。コロナ禍が明け、消費や体験を目的とした「使うための貯蓄」へと意識が変化している可能性がある。

また、2025年の結果では「貯蓄があると安心できるから」の回答において男女差が際立っており、女性のほうが14.2pt高かった。中でも、女性20~30代既婚が56.2%と著しく高く、女性のほうがより将来への保障や安心感を求めている傾向がわかる。

自身の収入に対する満足度

Q4.あなたは、現在の収入について、どの程度満足していますか。(1つ選択)

収入への満足度、10年間で変化は?

収入に対する「不満計(不満+やや不満)」は2015年の過半数超えから、2025年には約4割まで低下しており、全体としては改善傾向が見られる。

とはいえ、2025年においても『満足計』(満足+やや満足)は24.1%に対して、『不満計』は41.5%と大きく上回っており、現状の収入に納得していない人が多数派であることが明らかとなった。
しかし、属性別でみると、男性20~30代既婚のみ特異な傾向が見られた。「満足」の回答が20%と突出して高く、逆に「不満」は10%と際立って少なく、現状に満足している様子がうかがえる。一方で、不満が高かったのは男性40~50代未婚層で、48.0%が不満を感じており、全世代を通じて未婚層ほど不満寄りの回答が多い結果となった。

調査結果の引用・転載について

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