取締役 櫻本敏之様
過酷な調査日程に並走する実査力:出現率の低い若年層ユーザーを確実に確保し、開発の方向性を変える「リアルな価値観」の発見を支援
顧客の高齢化が進むパチンコ業界において、次世代ターゲットの獲得に向けた市場調査は急務となっています。出現率の低いニッチな遊技ユーザーにスピーディーな調査を実現されている株式会社NEXT-S、取締役の櫻本様にお話を伺いました。
株式会社NEXT-S様
パチンコ・パチスロ業界を専門に、遊技ユーザーを対象としたアンケート調査やグループインタビューなどのマーケティングリサーチ、さらには各機種の「台数予測」までを専門に行うマーケティング企業。メーカーとパチンコホールの間に立ち、業界の動向をデータで捉える独自のポジションを確立し、今年で設立10周年を迎える。
- 課題
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- ・コロナ禍による高齢客の減少に伴い、次世代の稼働を支える「若年層」の実態把握が急務に。
- ・突発的な依頼により、1ヶ月で4〜5グループのインタビューを隔週で回す超短納期が発生。
- ・パチンコ人口が激減する中、「20代・特定機種のプレイヤー」という出現率数%のレア層確保が必要だった。
- 取り組み
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- ・開発の進捗を止めない過密スケジュールに完全並走する、迅速なリクルーティング。
- ・絞り込みが極めて困難な若年層かつ特定機種の対象者を狙い撃ちする、高精度なスクリーニング。
- ・電話ヒアリングによる「発言適性の事前見極め」と、ドタキャンを防止する徹底したリマインド管理。
- 効果
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- ・インタビューの完遂により、若年層が「24歳以下」と「25歳以上」で価値観が二極化している事実を発見。
- ・「若者にはアニメ訴求が響く」という業界の固定観念を覆し、次の製品開発における確実な足がかりを獲得。
- ・モニター全員が時間通りに出席。ワンオペで全工程をこなす担当者の負担を増やすことなく、高品質なエビデンスを経営層に提示できた。
業界専門マーケティング会社としてのユニークな役割
――パチンコ・パチスロ業界専門のマーケティング企業としての御社の役割や特長をお聞かせください。
櫻本 敏之様(以下、櫻本様) 弊社は今年で10周年を迎える、パチンコ・パチスロ業界に特化したマーケティング会社です。主にメーカーさんからご依頼をいただき、ユーザーを対象にしたアンケートやグループインタビュー等のリサーチを含めたマーケティング支援を行っています。
特徴的なのは「台数予測」という業務で、毎月50法人以上のパチンコホール様に対して「新機種をどれくらい買う予定か」を定期的に調査しています。メーカーさんは毎月のように新しい機械を出していくため、事前に販売計画や部材確保の予測を立てないと大きな損失に繋がってしまいます。
こうした業務を、弊社では営業から画面設計、集計、レポート作成、当日の立ち会いまで基本的にはワンストップで、全体を把握しながら進めています。
短期間での成果を求められたタイトなプロジェクトの背景
――全体のフローを把握して柔軟に動けるからこそ、信頼されて急なご相談も多く舞い込むかと思います。実際にご相談が来る案件はどのような特長がありますか?
櫻本様 弊社のリサーチのタイミングはアドホック(単発・急遽)なものが多く、昨年はメーカーさんから「会社全体として変わるために、これまで定量データでしか見えていなかった若年層のリアルな声を聞きたい」という急なご相談が10月にありました。「年内に方向性を見たい」という非常にタイトなご要望だったため、1ヶ月の間に4〜5グループのグループインタビューを隔週ベースで行うことになりました。
まさにリサーチのリードタイム短縮を迫られる状況だったのですが、アスマークさんにはそのスピード感のある要請に機動力高く並走していただきました。
定量データでは見えない、若年層の「二極化した価値観」の発見
――今回の若年層を対象としたグループインタビューにおいて、業界が抱えていた背景や目的、そして実際にインタビューを行ったことで見えてきた価値観の発見について詳しくお聞かせください。
櫻本様 現在、パチンコ業界全体で「若年層の取り込み」が最大の課題となっています。
コロナ禍をきっかけに、これまで稼働を支えてくれていた高齢者層の方々の足が遠のいてしまい、ターゲットが若年層(18歳〜30代前半)にシフトしてきたため、メーカー側も彼らの実態を深く理解する必要がありました。なんとなくのイメージは定量データで分かっていましたが、実際に直接会って話を聞いてみると、非常に面白い事実が見えてきました。
業界側には「若い世代にはタイアップしているアニメなどのコンテンツの強さで訴求すれば響だろう」という固定観念(ステレオタイプ)がありました。
しかしインタビューをしてみると、24歳以下の層はコンテンツそのものへの熱量が低く、動画配信サービスなどで流れてくるものをなんとなく消費しているイメージでした。
逆に25歳以上の社会人経験があるような層は、自分から熱量を持って「この機種を打ちたい」「このキャラクターが好きだ」としっかり意見を言える人が多い。
これほど明確な価値観の差や二極化が起こっているのであれば、一括りに「若年層」として捉えるのではなく、それぞれの世代の特性に合わせてアプローチのやり方自体を変えていかなければ響かないのでは、という重要な気づきがありました。グループインタビューでリアルな声を掘り下げてみなければ、メーカーが思い込んでいた大枠のイメージのまま製品開発(モノづくり)を進めてしまうところでしたので、非常に実りの大きい調査になったと思っています。
シビアな出現率の条件を突破した、リクルートの機動力と丁寧なヒアリング
――「若年層かつ特定の機種のプレイヤー」という非常にシビアな対象者条件でしたが、対象者選定や事前のヒアリング、当日の出席管理など、アスマークの対応はお役に立てたでしょうか。
櫻本様 そもそも現在パチンコをやっている人自体が市場全体の8〜10%を切っている状態です。そこからさらに「20代の若年層」に絞り、かつ「毎月10〜20機種も出る新台の中で、特定のこの機種を打っている人」という条件を重ねるとなると、本当にリクルートが一苦労なんです。
そのシビアな条件に対し、豊富なパネルを活かしてしっかり応えていただけたのは、短縮されたスケジュールの中で動いている身として本当に助かりました。
また、単に条件に合う人を画面上のデータだけで機械的に選定するのではなく、リクルートの際に対象者へ電話連絡をして、弊社の細かい要望やニュアンスを理解した上で泥臭く細かくヒアリングしてくれる点が非常に有り難かったです。
「画面上では条件を満たしているけれど、ここだけ少しニュアンスが違うかもしれません」
「この人はこういう適性がありますよ」
といった、アンケートデータだけでは見えてこない細かい裏付けを事前に共有していただけたので、対象者を最終決定する上で大きな安心感がありました。事前の確認やリマインド管理もしっかりされているため、当日もモニターさんがほぼ全員時間通りに来て、しっかりとトークをしてくださいました。
1人で全ての工程を回しているからこそ、ドタキャンなどのトラブルなく安心して実査を任せられる機動力は、何よりの支えになりました。
業界専門マーケティング会社としての存在意義と、今後の業界への貢献
――メーカーとユーザー、ホールのギャップを埋めていく今後の展望と、そして今後のリサーチパートナーへの期待についてお聞かせください。
櫻本様 現在は「メーカーの考え」「ホールの考え」「ユーザーの考え」の3つにギャップが生じており、パチンコ業界自体が衰退していく中で、ここを埋めないとユーザー人口は増えていかないと思っています。
弊社としては、単に利益が出る機械を作るだけでなく、ユーザーを増やすためのニーズや金額感といったリアルな要望をしっかり吸収してメーカーさんに伝えていく役割を、今後も強化していきたいと考えており、弊社のような専門会社が客観的なデータを提示することで、話が円滑に進むこともあるのではと思っています。
今後パートナーに期待することとしては、やはり若い人の意見をしっかり引き出すための「若年層パネル」がさらに充実していくと、うちのようなニッチでシビアな条件を扱う業界としては非常に助かります。需要は確実にありますので、今後もタイトな要請に応えてくれる強い味方であってほしいですね。
――本日はありがとうございました。



アスマーク担当者 コメント
NEXT-S様との取り組みを通じて改めて実感したのは、限られた時間の中で新領域の開拓やターゲット選定を迫られるクライアントにとって、リサーチ会社が提供すべき最大の価値は「スケジュールを停滞させない機動力」であるという点です。 私たちは「実査(フィールドワーク)のスピード」と「泥臭く丁寧な対象者への個別ヒアリング」という実務面で強力にバックアップいたしました。今後も、市場にわずかしか存在しない貴重なターゲット層の声であっても、高い精度と機動力で抽出し、クライアントが確信を持って次の一手を打てるよう、柔軟な伴走を続けてまいります。