2019.12.04
オムニバス調査とは
オムニバス調査とは・・・ 複数のクライアントを広く募集して、同一の調査に相乗りさせて実施するものです。1社単独で実施するよりもクライアントの費用負担は……
公開日:2022.06.07
ビジネスの現場でよく耳にする「ブランドコンセプト」という言葉。しかし多用される一方で、言葉の定義を的確に理解している人は少ないかもしれません。
ブランドコンセプトとは、ブランドの概念を言葉にしたもの。ブランドの目指す方向性や果たすべき使命を表しています。ブランドコンセプトは必ずしも、お客様に提示するものではありません。なぜなら、大多数の方に認知を広げるには、コンセプトよりもビジュアルデザインや刺激的なキャッチコピーの方が効果的なためです。
しかし、ブランドコンセプトは、ブランドにとって基礎となる重要な要素です。その重要性がどこにあるのかについて、解説します。
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現在は、商品と情報があふれている時代。企業や商品は、独自性がなければお客様から気付いてもらうことすらできません。
例えば、グルメレビューサイトで「渋谷駅 焼肉」と検索してみましょう。すると、136件のお店がピックアップされました。渋谷駅だけでも、これだけの同業店が存在しています。その中で、お客様に気付いていただくには、店や商品に何かしらの独自性が必要となります。
ですが、この独自性は何でも良いわけではありません。企業や経営者の想いとは別に、お客様への価値を生み出す必要があります。「企業や商品が提供できるお客様への価値とは?」。その本質を理解し、価値の高い独自性をつくりあげることが、ますます強く求められています。
経営者の方にお話をうかがうと、「自社には独自性がない」と言われるケースがあります。ですが、そう思っているのはご本人であって、お客様はそう考えていません。その理由は、「売上というエビデンス」があるからです。
もし、本当に何の独自性もなければ、お客様は商品やサービスを購入しません。なぜなら、その存在を知ることすらできないからです。
これはネットの世界に置き換えると分かりやすいでしょう。本当に独自性がなければ、「検索しても表示されない」もしくは「閲覧される順位に表示されない」状態になります。
この状態になると、閲覧数は0となります。実際に、世の中のほとんどのサイトページは閲覧数が0の状態でしょう。
しかし、「売上がある」ということは、お客様が認知して購入しようと思った独自性があったことを示しています。ただ、その独自性に経営者が気づいてないか、しっかりと認識できていないだけなのです。
ブランドコンセプトの重要性とは、企業や商品が持つ独自性をしっかりと言語化する作業です。人の脳には、物事を感覚やイメージで把握するのが得意という特徴があります。そのため、ブランドの独自性は言語化されなくても、人はなんとなくその魅力を理解できてしまうのです。
しかし、この感覚やイメージでの把握には、一つ大きな欠点があります。それは、「共有に適さない」こと。人はイメージだけでも、ブランドを認識できます。しかし、その認識はそれぞれの人によって、大きくずれる可能性があります。また、他の人にブランドの魅力を伝えようとしても、ブランドイメージが全くない人にはうまく伝えられません。
そこで、重要になるのがブランドの概念やイメージを言語化することです。言葉という非常に多くの人が認識できる情報に置き換えることで、ブランドをより多くの人に伝える可能性を生み出すのです。
ブランドを伝えていくために必要なブランドコンセプト。その具体的メリットは、大きく3つあります。
人間の記憶とは非常にあいまいで、詳細が書き換えられたり忘れやすいという特徴があります。そのため、ブランドがイメージだけで共有されていると、担当者によってブランド価値の解釈が変わったり、方向性を誤って事業展開する危険性が生まれます。
このような場合、ブランドコンセプトが明確に言語化されていれば、ブランド全体としての方向性に一貫性が保てます。各担当者レベルにおいても業務での判断基準が明確になるため、自分たちが何をするべきかが具体的になります。
いかなる企業であれ、持っているリソースは有限です。そのリソースを効率よく事業に投下していかなければ、お客様への魅力を高めることは難しいでしょう。限られたパワーを効率よく活かして、ブランドの独自性を広めていく。そのためには、ブランドに関わる人のパワーが結集されるように、ブランドコンセプトを明確にする必要があります。
人間は意識と無意識という、2種類の判断機能を持っています。意識は論理的に考えを組み立てやすいというメリットがありますが、その思考を維持するのは不得意です。その理由は意識と無意識では、処理できる情報量に大きな差があるからです。
一説には無意識が処理する情報量は、意識の約30万倍と言われています。実際のところ、私たちの行動は、ほとんど無意識によって管理されています。意識で行動をコントロールしようと思っても情報処理能力が不足するため、コントロールへの注意を継続するのは困難です。
人が行動を長い期間にわたって継続するためには、無意識による管理が必要です。無意識で行動を管理できれば、私たちは大した苦労もなく行動を継続できるようになります。それが「習慣化」です。
物事を習慣化するには、同じ情報を繰り返しインプットして行動することが重要です。ロンドン大学の研究では約60日間繰り返すと、行動は習慣化されるという結果があります。
ブランドコンセプトを言語化して、繰り返しスタッフにインプットしていく。そして、コンセプトに基づいた事業活動を徹底していく。そうすると、ブランドコンセプトはスタッフの無意識を変化させ、本人にとってブランドコンセプトに沿った考え方や行動が「習慣」となります。
ブランドコンセプトは、ブランドの独自性を「短い言葉に集約」したもの。この不必要な要素を排除した簡潔かつ明確な言葉は、情報の拡散力を大きく高めます。
人間の理解力は、情報量の多さとは比例しません。むしろ、簡潔な情報にまとまっている方が、その本質をイメージしやすくなります。私たちがキャッチコピーや歌詞の一節に深い感動を覚え得るのも、イメージ認識には簡潔な言葉の方が向いているためです。
ブランドコンセプトは、より多くのお客様に伝えるための基礎となる概念です。だからこそ、できるだけ簡潔な言葉でまとめると、ブランドの特徴や方向性がより明確に伝わります。
ここまで解説した通り、ブランドコンセプトとは、ブランドの基礎となる重要な言葉です。この基礎となる部分が抽象的であると、ブランドのイメージや事業活動があいまいになります。
より多くのお客様にブランドの独自性を認識してもらうためにも、ブランドコンセプトは企業や商品の独自性をしっかりと踏まえて作成する必要があります。今後10年、20年続くブランド価値の本質を明らかにして、他社がまねできないようなコンセプトづくりを目指していきましょう。
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コンセプト調査・コンセプトテストの必要性と評価ポイント
商品コンセプトが消費者ニーズに合っているか、新しい情報と捉えられるか、関心が示されるか、魅力・強化すべきところはどこか、改善点はないか、などを確認することを目的とした調査です。 製品化の前段階で、ターゲット顧客に、購入を喚起する商品コンセプトかどうかを事前に検討するのに役立ちます。
● 新商品・サービスの企画・開発段階で需要があるのかを確認したい
● 広告の効果を最大限にできる広告コンセプトを設計したい
このような方へお勧めのサービスです。
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コンセプト調査を標準化、横比較できるBe Concept
部署や担当者によって異なっている調査のフレームを標準化するためのコンセプト受容性調査に特化したパッケージです。 コンセプト開発調査ではないので、ベストなコンセプトにすることは難しいですが、ベターなコンセプトへ導くことができます。 どのコンセプトが受容されるのか、受容されない場合、どのように改良すればよいのか?受容される場合、どのようにすればもっと確度が高まるのか?が分かります。
● 製品化の前段階で、ターゲット顧客に購入を喚起させる商品コンセプトかどうかを検討したい
● コンセプトの評価で、社内における同じ基準を用いたデータ比較・分析がしたい
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