
2019.12.05
プロービングとは
プロービングとは・・・ マーケティングリサーチにおいては、あいまい(不完全)なFA回答(自由回答)の深堀をすることを指します。具体的には「おいしそう」……
公開日:2025.04.21
ガットマン尺度は、回答に一貫した順序がある質問項目を使って、ある態度や行動傾向を測る方法です。例えば、ある主張に「はい」と答えた人は、その主張よりも簡単な内容にも「はい」と答えると想定されます。
つまり、「強く賛成」する人は「少し賛成」にも賛成すると考えるのです。この尺度は、質問に対する回答パターンから、どの程度その人がある傾向を持っているかを判断できます。教育や政治的意識の調査などで使われることが多く、論理的な順序に沿って回答を分析する点が特徴です。
具体例
例えば、大学の授業に対するやる気を調べるために以下のような質問を用意したとします。
質問番号 | 質問内容(YES/NO) |
---|---|
Q1 | 授業に出席する |
Q2 | 授業中にノートを取る |
Q3 | 授業後に復習をする |
Q4 | 授業内容について自分でさらに調べる |
このとき、「Q4にYESと答える人」は、通常「Q3, Q2, Q1すべてにもYESと答える」傾向があります。
逆に、「Q1しかYESがない人」は、やる気のレベルが比較的低いと推測できます。
質問→ | Q1 | Q2 | Q3 | Q4 |
---|---|---|---|---|
学生A | ✓ | ✓ | ✓ | ✓ |
学生B | ✓ | ✓ | ✓ | ✗ |
学生C | ✓ | ✓ | ✗ | ✗ |
学生D | ✓ | ✗ | ✗ | ✗ |
このように、✓(YES)の数が多いほど“やる気レベルが高い”と評価できます。
このYESの数が累積する構造がガットマン尺度のポイントです。
ガットマン尺度は、調査対象の行動や意識が段階的に変化するようなテーマに適しています。たとえば、教育に関する調査では、学生の学習態度や学力への意欲を段階的に把握するのに使われます。また、政治意識の研究では、民主主義に対する賛成の程度を測るときに活用されます。さらに、行動傾向の調査では、ボランティア活動への参加状況を「関心がある」「年に1回参加する」「定期的に参加している」などのレベルに分けて捉えることができます。
この尺度の大きな利点は、回答に一貫性があるかどうかを確認しやすいことです。さらに、態度や行動の「強さ」を段階的に評価するのに適しており、質問項目を論理的な順序で設計することで、被調査者の立場や考え方をより明確に捉えることができます。
一方で、ガットマン尺度を効果的に使うには注意も必要です。質問文は必ず、難易度や抽象度が段階的に高くなるように慎重に設計しなければなりません。また、実際の調査では、理論的な順序に沿わない回答パターンが見られることもあります。たとえば、ある学生が「授業後に復習する」と回答しているのに、「授業中にノートを取る」には「いいえ」と答えているような場合です。このような矛盾が起こると、尺度の一貫性が損なわれる可能性があります。
市場調査についてのご相談はこちら>
大学・研究機関向けの学術調査(アカデミックリサーチ)のサービスの詳細はこちら
学術調査(アカデミックリサーチ)は、理論の検証、新しい知見の発見、既存の知識の体系化などを目的とした、特定の学問分野における研究や調査活動のことを指します。ネットリサーチやインタビュー調査などを用いたデータ収集、分析、実験、観察などが行われ、研究論文や学会発表などで結果を公表する必要があるため、信頼性の高いデータが求められます。
アスマークでは、学術調査専門チームがあるため、質の高い調査支援が可能です。
> 詳しく見る
2019.12.05
プロービングとは・・・ マーケティングリサーチにおいては、あいまい(不完全)なFA回答(自由回答)の深堀をすることを指します。具体的には「おいしそう」……
2019.12.05
ブランドエクイティとは・・・ ブランドが持つ資産価値のことで、ブランドエクイエティを構成する要素は下記に分解される。 ブランドロイヤリティ(ブラ……
2024.04.26
リサーチとは、特定の課題や問題に対する深い理解を得るために、様々なデータと情報を収集し分析する活動です。企業が効果的なマーケティング戦略を策定する際に欠かせない……
2023.01.12
RFM分析とは、顧客を「最終購入日」「購入頻度」「購入金額」という3つのポイントで分類し、マーケティング施策へとつなげる分析手法です。 みなさんは企業にとって……