2024.04.26
均等割付とは
均等割付は、調査や研究において統計的な信頼性を高めるために用いられる手法です。このアプローチでは、各実験群に参加者を等しく割り付け、調査対象の特性(年代や性別な……
公開日:2019.12.05
マーケターや商品開発、新規事業にたずさわる方は、ペルソナと顧客セグメント、顧客クラスターは何が違うのか?どう扱えばいいのか?と感じたことがあるのではないでしょうか?
✓顧客セグメント :
認知、検討、購入経験、推奨意向などのロイヤリティによる顧客分類
セグメント分けされたターゲット毎にロイヤリティ向上アクションを実行する。
✓顧客クラスター :
顧客分類を意識項目で分類。〇〇タイプや□□派などターゲット像を平易なネーミングで視える化できる。一方で実際のアクションプランのターゲットとして、誰なのか?どこにいるかが分からない?という声が挙げられることがある。
ペルソナで描かれる顧客像は、購買層のボリュームゾーンではないかもしれません。最高のロイヤリティを持つ顧客ではないかもしれません。LTVが一番大きな顧客ではないこともあります。
こういう消費者にお客様になってもらい、製品やサービスをお届けしたい、喜んでもらいたい、感動してもらいたいという開発、宣伝、販売などの各チームが、“ペルソナ”をベースにブレない一貫した姿勢で製品リリース、情報発信、コミュニケーションしていくことが、ペルソナ活用の基本です。
一人の顧客が全ての理想的な条件を満たすことは無いため、既存顧客の情報やインタビュー、調査データなどの実在する情報から、架空の理想の顧客「像」を描きます。これがペルソナです。
現実にはいない崇高な理想の人物像でなく、リアリティを持って、社内関連部署、スタッフが受け入れられるペルソナであることはとても大切です。
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ペルソナが明確になっていない企画や、ペルソナを定めたとしてもその時々でペルソナを変更して企画を進めてしまうと、具体的にプランニングすることができなかったり、できたとしても作り手都合で一貫性のないコミュニケーションとなったり、誰に向けたメッセージなのか分からない企画として進んでしまうことが起きます。
未知のアンメットニーズ(潜在ニーズ)を見つけ出したいときは、行動観察調査や日記調査やオンラインの特性を使ったMROCなどで、日ごろの行動実態を観察や記述の中から発見していきます。まずは先入観にとらわれず(仮説は忘れて)、実際に観察や普段の様子から見つけ出していきます。観察調査や日記調査の後に、デプスインタビューやグループインタビューを実施して、その行動の背景の理解、解釈、理由や感情を定性的に明らかにします。
人物の行動パターンを明らかにするよりも、「どうしてその行動を取るのか?」という意志決定に至るまでの動機や理由に着目すると、ペルソナのリアル感が増します。動機や理由をその他の情報と紐づけてストーリーを作るとリアル感がさらに増します。
マーケティングプロセスにおけるペルソナ作成のタイミングと目的は、STPのSの前にターゲット設定の為のペルソナ作成、上市後にターゲットの確認の為のペルソナ作成、ターゲットの見直しの為のペルソナ作成、プロモーション戦略策定(見直し)の為のペルソナ作成を実施します。「設定」「確認」「見直し」に分類することができます。
■具体的な顧客のニーズを理解できる
「都内に住む営業職の30代未婚男性」ぐらいの、ふわっとした設定だと、性格や趣味、行動などがバラバラすぎて、どんな表現が共感を呼ぶ のかがわかりづらいので、特定の人物像まで落とし込むことにより、精度の高い理解ができるようになります。
■ユーザー目線での判断ができるようになる
現代のプロモーションやWebマーケティングの現場では、ユーザー主義、ユーザー体験という概念が重要になっています。ペルソナを定めることで、調査主催元や制作者の好みや都合ではなく、本当のユーザー目線に立った意思決定ができるようになります。
■曖昧な意思決定を避け、最適なコンセプトや製品開発を実現しやすくなる
「こういう人もいるだろうから、こういう要素も必要だ」を集めていくと、不必要な情報、デザイン、機能が山積みとなります。それでは無駄にお金と時間がかかり、結果として非効率的なモノが出来上がります。ペルソナを基にした判断をすることで、ユーザーにとって最適なものをつくることができます。
■プロジェクトメンバー間での意思決定が迅速になる
ターゲットベースで、各関係者が頭のなかで想像する人物を思い描くと、認識のズレが起きることが多々あります。ペルソナを定めておけば、その機能や説明、デザインがあっているのか、間違っているのかといった議論に時間をかける必要がなくなり、共通のイメージを持つことができます。
■間違ったペルソナ像を作る可能性がある
リサーチ不足、マーケティング調査不足の結果、イメージばかりが先行してしまった結果、デモグラフィックだけの判断となり、大きく外れたペルソナ像ができあがる可能性があるので注意が必要です。企業にとって都合のいいペルソナ、そもそも分かりきっている内容だけをあてはめた月並みなペルソナでは意味がありません。
■時間がかかる
分析するためには様々な調査、情報を取得、整理し一人の人物像を作り上げる必要があります。時にはインタビューやアンケートも必要です。その人物の生活スタイルまで造りこむ必要があるため時間がかかります。正確なユーザー像を作成するためには、ユーザー調査に時間をかける必要があるため時間=コストと考えると、コストがかかるとも言えるでしょう。
アンケートの回答データなど、回答傾向の類似性からクラスター分析などで数量的にセグメントを作成する方法が一般的です。しかし、従来の定量的な方法で作成したセグメンテーションでは解釈に困るセグメントが発生したり、ユーザー像が絞り込めなかったり、セグメントとして存在していることの実感に乏しい結果が出ることが多くあります。実態を想像できないようなセグメンテーションは、開発の現場で次第に使われなくなり、埋もれてしまうことがよく見られます。
(例)
コンサバ系の20代既婚、会社員の女性をターゲットとしよう!
⇒しかしながら・・・
アンケートの回答データなど、回答傾向の類似性からクラスター分析などで数量的にセグメントを作成する方法が一般的です。しかし、従来の定量的な方法で作成したセグメンテーションでは解釈に困るセグメントが発生したり、ユーザー像が絞り込めなかったり、セグメントとして存在していることの実感に乏しい結果が出ることが多くあります。実態を想像できないようなセグメンテーションは、開発の現場で次第に使われなくなり、埋もれてしまうことがよく見られます。
■ストーリー性を持たせるのがポイント
<役職と役割>
<会社や組織・業界など>
<ゴールと課題>
<情報源>
<プロフィール>
<まとめのポイント>
Phase | 手法 | 目的 | ||
---|---|---|---|---|
作成Phase | 1 | 定性調査 | ペルソナ作成の情報収集 | 市場の消費者を代表的な数体のペルソナで表現する為に、市場のユーザーを網羅するようにインタビュー対象ユーザーを決定、コンテキスチュアルインタビュー調査を収集。 ※普段の行動(タスク)を実際にやって見せてもらいながら、ユーザーの行動と、その背景にある文脈を理解する調査法。普段の行動を見る為に、「日記調査」を定性調査前に行うこともある |
2 | ワークショップ | ペルソナのプロフィール作成 | ペルソナを作成し、ペルソナを定量検証のために抽出 定性データを基にしてワークショップを行い、架空のユーザー「ペルソナ」のプロフィールを作成。 その中でもペルソナを表現する要素を定量検証の為の調査項目として抽出する。 |
|
検証Phase | 3 | 定量調査 | 量的検証 | ペルソナの妥当性を検証 定量アンケートを実施し、定量的に作成したペルソナが市場に実際に存在しているかの妥当性を、定量解析によって検証。結果を踏まえてペルソナを調整。 |
4 | 分析 | ペルソナ完成 | 妥当性を検証したペルソナそれぞれにつき、市場規模を算出する。 (セグメンテーションを決定する) |
<プロフィール/デモグラフィック情報>
<仕事関連の情報>
<購買に至るまでの情報ニーズ>
<目標と課題(仕事とプライベートを含め)>
<価値観や嫌がること>
「ユーザーはこんな人だろう」という強い先入観や思い込みが入り込んでしまうと、正しくペルソナを設定できない可能性があります。リアルティのある人物像を作るために、SNSやブログ等のネット上のユーザーの声、アンケートなどで集めた正確なデータを元にペルソナを設定しましょう。
具体的にしようとするあまり不要な情報まで付加してしまうと、人物像が複雑化して、マーケティングの方向性を誤ることがあります。必要でない要素は削除し、ユーザー像を把握するのに必要十分な情報のみでペルソナ設定をするようにしましょう。
実際に身の回りにいそうな人物をペルソナに設定しましょう。自分の周囲にいないような人物をペルソナに設定しても、その人のニーズや行動パターンをリアルに想像できないため、その人に向けた商品やサービスの開発はうまくいきません。
設定したペルソナは、現実のユーザーに変化が生じ、ペルソナとの間にズレが生じていないか、定期的な見直しを繰り返すことが大切です。時間が経過すれば、ユーザーの行動パターンや悩みが変化する場合もあります。その変化に合わせてペルソナ設定を見直し続けましょう。
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