公開日:2025.01.15

コンビニ・スーパーでの新商品を選ぶ基準とは?~レビュー高評価モニターにインタビュー~

  • インタビューコラム

はじめに

新商品が市場に登場するたび、多くの消費者が「試してみたい」と思う一方で、どの商品を選ぶか迷うことも少なくありません。商品開発者にとって、消費者がどのような基準で商品を選び、リピートするのかを理解することは非常に重要です。
そこでアスマークでは、商品レビューサイト「シェアビュー」の高評価モニターを対象にインタビュー調査を実施いたしました。
本コラムでは、コンビニやスーパーにおける新商品購入のきっかけや、購入に至る心理的な要素、さらにはリピート購入や他人への推奨につながる商品の条件について詳しく解説していきます。

 

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新商品購入のきっかけは「興味」と「親しみ」

新商品を購入する際の大きな要因は、「興味」「親しみ」に加え、どのように情報を取得するかにあります。
エナジードリンクに関する新商品の購入体験談では、好きなアーティストとのタイアップ商品に目を奪われた結果、その場で購入を決めたと話していました。
また、好きな食材や味に関連する商品は、そのまま購入の決め手になります。ピスタチオや抹茶などの個人の嗜好に合った商品は自然と購入意欲が高まる傾向が見られました。
 
一方で、「それほど好きではなかった」食材や味が流行によって注目を集め、試しに購入したことで結果的にハマってしまったケースもあったそうです。こうした流行は、新しいチャレンジを促すきっかけとなり、定番化する可能性を秘めています。
 
さらに、新商品情報の取得手段も、消費者の購買行動を大きく左右します。レビューサイトやSNS、ネットニュースといったオンライン媒体は、興味を喚起する有力な情報源です。
インタビューでも、ネット上で知った新商品を探しに店頭を訪れることもあると話しており、「シェアビュー」のようなレビューサイトに投稿された評価やコメントは、信頼感を与え、購買行動の後押しにつながっていることが分かりました。
 
 

パッケージとデザインの影響力

パッケージデザインは、消費者が新商品を購入する際に非常に重要な要素です。
ブラックサンダーの例では、文字を多用し、商品の魅力を強調するデザインで、消費者に興味や期待感を抱かせ、購入意欲を刺激したことが伺えました。
 
また、冷蔵スイーツのような透明容器も、購買行動に影響を与える重要な要素として挙げられました。中身が見えることで消費者に安心感を与え、「美味しそう」という直感的な感情を引き出す効果があります。透明なカップに詰められたプリンやケーキは、商品そのものが視覚的な広告となり、パッケージデザインの力を証明しています。
 
さらに、「微糖」と大きく記載された炭酸水のパッケージは、新しい味わいへの期待感を消費者に抱かせた例の一つです。具体的なキーワードをパッケージに取り入れることで、商品が持つ特徴を直感的に伝え、購入後の満足感を予感させる効果を発揮していました。
 
このように、商品の品質や価値を視覚的に表現するデザインは、実用性を超えた購入理由を提供し、購入理由の一つとなっています。
 

 
 

店頭ディスプレイと広告の影響

コンビニやスーパーでの新商品の目立つ配置やポップも、購入動機として挙がっていました。
フェアや特設コーナーに置かれた新商品は、「限定感」「特別感」を演出し、購買行動を促進するようです。
例えば、コンビニで開催されていた北海道フェアでは、普段なかなか手に入らない「希少性」を感じさせる商品が目に留まり、その場で購入したという事例が挙げられました。
また、ポップやディスプレイで「限定」や「新発売」といった言葉を強調することで、消費者の興味をさらに引き出す効果があります。
店頭のディスプレイは商品に視覚的なアピールを加えるだけでなく、消費者に“商品が選ばれる理由”を直感的に伝える役割も果たしています。
 
 

リピート購入の基準

一度購入した商品がリピートされるかどうかは、“味”“コストパフォーマンス”に左右されることが分かりました。期待通りの美味しさがあることや、値段が手ごろであることがリピートの決め手となるようです。
さらに、「小分け包装の商品」も、リピート率を高める要因として挙げられました。小分けの商品は、シェアする楽しさを提供するだけでなく、一度に消費しきれない場合でも便利に使えるため、幅広いシーンで重宝されます。
一方で、リピート購入が難しい商品については、高価すぎる価格や期待を裏切る味が主な原因として挙げられました。消費者が購入後に感じる満足感が価格に見合わないと判断されると、次回以降の購入が控えられる傾向にあることが伺えました。
 
リピートされる商品の多くには、「使い勝手の良さ」「安定した品質」といった特徴が共通しています。家庭での常備品や職場での差し入れとしても選ばれる商品は、消費者の日常生活に溶け込みやすいことが成功の鍵となっているのでしょう。
 

 
 

他人に教えたくなる商品とは?

消費者が商品を他人に教えたくなる理由には、以下の要素が重要視されていることが分かりました。
 
・美味しさと品質
味覚に優れた商品や高品質な製品は、消費者の満足度を高め、他人に薦めたくなる動機となります。
・コストパフォーマンス
価格に対して価値が高いと感じられる商品は、消費者にとって魅力的であり、共有したいという気持ちを引き出します。
・視覚的な魅力
デザイン性の高いパッケージや美しい外観を持つ商品は、視覚的なインパクトを与え、他人と共有したくなる傾向があります。
・限定性や希少性
期間限定商品や地域限定品など、希少価値のある商品は、特別感を感じさせ、他人に知らせたいという欲求を刺激します。
・話題性
新しいコンセプトやユニークな特徴を持つ商品は、話題になりやすく、消費者が他人に紹介するきっかけとなります。
 
これらの要素を組み合わせることで、消費者は商品を購入し、さらに他人に教えたくなる傾向が強まるそうです。

画像 実際のインタビュー風景
画像 実際のインタビュー風景

 
 

まとめ

消費者が新商品を購入するきっかけやリピート購入、口コミ拡散の要因には、多くのヒントが隠されていました。

表 商品購入に至る心理的な要素
項目 詳細
新商品の購入動機 – 興味や親しみをきっかけに購入を決定
– 流行や話題性が購買行動を促進
情報収集の影響力 – レビューサイトやSNS、ネットニュースが信頼感を高め、購買行動を後押し
パッケージとデザイン – 視覚的な魅力が商品の価値を直感的に伝え、購買意欲を刺激
– 具体的な特徴をデザインに反映することで購入後の満足感を予感させる
リピート購入の基準 – 味やコストパフォーマンスが決め手
– 小分け包装の利便性がリピート率を向上
– 日常に溶け込む使い勝手の良さや安定した品質が求められる
他人に教えたくなる要因 – 美味しさや品質が高い商品
– コストパフォーマンスが良い商品
– 視覚的な魅力や話題性を持つ商品
– 限定性や希少性が他人に知らせたい動機を引き出す

 
これらの要素を考慮することで、消費者の購買意欲を高め、リピート購入や口コミによる拡散を促進する商品やサービスは、消費者の満足度を高めるだけでなく、ブランドの成長にもつながります。
 

 
 

おわりに

消費者の購買行動を深く理解することは、新商品の成功において欠かせない要素です。
今回のインタビュー調査から、興味や親しみを引き出す仕掛けや、リピート購入につながる味やコストパフォーマンス、共有したくなるような視覚的な魅力や話題性などが購買意欲を高めることが分かりました。
これからの商品開発やマーケティング戦略においては、消費者の視点をより一層重視し、そのニーズに応える工夫が必要となるでしょう。
 
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執筆者
アスマーク編集局
株式会社アスマーク 営業部 マーケティングコミュニケーションG
アスマークのHPコンテンツ全ての監修を担い、新しいリサーチソリューションの開発やブランディングにも携わる。マーケティングリサーチのセミナー企画やリサーチ関連コンテンツの執筆にも従事。
監修:アスマーク マーケティングコミュニケーションG

 
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