市場調査・マーケティングリサーチ会社のアスマーク

王子ネピア株式会社
商品企画部 戦略デザイングループ
兼 ホームケア・スキンケアグループ
グループマネージャー 池口 様

開発期間『半分』を支えるリサーチ機動力。王子ネピアのスピーディなモノづくりに伴走し、社内承認を突破する高速対応の価値

物流コストの高騰や市場の成熟化が進む日用品業界において、王子ネピア様は「鼻セレブ」ブランドの認知を活かし、スキンケアや大人用おむつといった新領域への展開を急ピッチで進めています。

開発工程の短縮が迫られる中で、アスマークの機動的なリサーチ実査対応を活用。「コンセプト調査」と「パフォーマンス調査」を仕組化し、事業の成功確率の最大化を主導されている池口様にお話を伺いました。

王子ネピア株式会社 様

王子ホールディングスにおいて生活消費財の製造と販売を担う。「鼻セレブ」をはじめとする高付加価値なティッシュやトイレットロールから、大人用おむつ、さらには「肌への優しさ」を軸としたスキンケア商品まで幅広く展開。徹底したブランド管理と「人と地球に心地よい」モノづくりを多角的に推進している。

課題
  • ・開発サイクルが平均8ヶ月程度と、極めてタイトな期間となってしまうことが多い。
  • ・時間的なリソースが不足する中、可能な限り失敗のリスクを徹底排除する必要があった。
  • ・役員への承認ゲート通過に向け、短期間で客観的かつ精度の高いエビデンスを揃える必要があった。
取り組み
  • ・開発プロセスに「コンセプト調査(C)」と「パフォーマンス調査(P)」を組み込んだ仮説検証型リサーチを取り入れることを推進。
  • ・社内承認直前の急なニーズ(価格弾力性や購入意向の追加確認)に対し、同一パネルへの「高速追加調査」を敢行。
  • ・棚での視認性や実生活での使用挙動を再現する、リアリティを追求した「実査設計(CLT調査)」の導入。
効果
  • ・具体的な改善要望(色、サイズ等)の獲得により、説得性、納得性の高い商品企画に
  • ・1週間を争うタイトな開発スケジュールの中、社内承認(ゲート)を遅延させずに突破
  • ・同じフォーマットで調査を継続し「ノルム値(基準値)」を蓄積することで、新商品の成功確率を最大化

組織の変革と「人と地球に心地よい」モノづくりの指針

――池口様の現在のご担当業務と、御社が「人と地球に心地よい」というパーパスのもとで、御社が進められているブランド拡張戦略についてお聞かせください。

池口様  弊社は現在、パーパスを軸に既存の家庭紙の枠を超えた価値提供に注力しています。

私のミッションは、戦略デザインとしてロードマップを描きつつ、実際の家庭紙やスキンケア商品等の企画・実行を統括することにあります 。例えば「鼻セレブ」の洗顔タオルやシートマスクへの展開は、単なるラインナップ拡充ではなく、「肌への優しさ」というベネフィットを横に繋げていった結果です 。日用品は物流費も高く競争が激しいため、いかに価値ある商品をスピーディーに広げるかが最重要課題です。

現在は、本来1.5年ほどかけていた開発スパンを実質8ヶ月程度で回さなければならない現場もあり、リサーチには極めて高い「精度」と「速度」が求められています。

「不満探し」を卒業し、仮説をぶつける「検証型リサーチ」への転換

――そのようなタイトな開発プロセスの中で、弊社のリサーチはどのように組み込まれ、意思決定に活用されているのでしょうか。

池口様  弊社では、単なる「今の意識実態」を聞く調査ではなく、「自社の仮説が市場で通用するか」を問う「仮説検証型」のリサーチフローを推進しています 。これには意思決定の「ゲート」となる3つの重要なフェーズがあります。

まず一つ目には、生活者の意識や行動の変化や競合を含めた自社ブランドの立ち位置の変化を確認する『ブランドベンチマーク調査』です。
二つ目は『コンセプト調査』です。モノづくりに入る前に、3行のステートメントに凝縮したベネフィットを消費者にぶつけ、そのコンセプトに需要があるかを見極めます。
三つめは『パフォーマンス調査』で、 試作段階で、試作段階で期待通りの価値(コンセプト)を具現化できているか?をCLT(会場調査)などで検証します。

ここで重要なのは「思いつきでプロジェクトを動かさない」ということです。
確かなエビデンスを得る前にモノづくりを強行してしまうと、成功確率が上がらないばかりか、開発担当者の工数やコストを浪費するリスクが非常に大きいからです。

池口様



――リサーチ結果が「想定と異なる(悪い結果)」だった場合、どのように捉えていますか?

池口様  弊社では、リサーチを「意思決定のインフラ」と捉えています。

その為、悪い結果が出ることは、むしろ「ありがたいこと」だと思っています。失敗する可能性を事前に排除できたということですから。

弊社では、単に「良かった・悪かった」で終わらせず、自由回答(FA)から魅力点や疑問点を徹底的に深掘りします。その声を元にコンセプトを改良することをフローとしており、どんな結果であってもブラッシュアップの糧になります。

更に、一定のフォーマットで調査を繰り返すことで社内に成功基準(ノルム値)が溜まり、より確度の高い判断が可能になります 。

アスマークの「1週間のリードタイム短縮」が承認ゲートを突破させる

――リサーチ会社のパートナーとして、アスマークを選んでいただいている理由は何でしょうか。

池口様  圧倒的な「スピード」と「柔軟性」です。

例えば、半年スパンの開発現場では「1週間」の遅れが命取りになります。社内承認の直前で「価格弾力性も追加で見たい」「購入意向をやはり確認したい」といった急なニーズが発生した際、アスマークさんは即座に同じパネル(調査対象者)へ追加調査をかけてくれるなど、非常にスピーディーに対応してくれました。
この「1週間の差」が、担当者が承認ゲートを滞りなく突破できるかどうかの分かれ目になります。

また、CLT(会場調査)においても、実際の棚を再現したデザイン評価や、ティッシュの取り出しやすさの実演など、的確な実査設計を構築してくれる。

こうした「実生活に即した検証精度」があるからこそ、我々は自信を持って経営層へ「この商品は売れる」と提言できます。このようなことから、作業の代行ではなく、相談できる「パートナー」としての信頼感がありますね。

AI全盛時代にこそ必要な、企画者の「思考」とリサーチの意義

――最近ではAIを活用したコンセプト作成も注目されていますが、この時代の企画者の在り方と、リサーチの活用に悩むマーケターへのアドバイスをお願いします。

池口様  AIは便利ですが、導き出される言葉が「綺麗ではあるが、中身がふわっとしている」ことが多く、ターゲットに刺さるベネフィットが不明瞭になりがちです。

だからこそ我々は、コンセプトを決定づける「ベネフィット」と「特長(機能、状態、手順、構造)」、そして「新カテゴリー名」を定義することにこだわり、「何が商品を買わせる要因なのか」を突き詰める思考を不可欠としています。

マーケターの皆さんに伝えたいのは、データの波に溺れるのではなく、一歩視点を変えて、「仮説検証型のリサーチ」へシフトすべきです。自社が定義した「コンセプト(誰に、どんなベネフィットを届けるか)」を、ストレートに消費者にぶつけて「買いたいか、買いたくないか」を問う。その結果を元に改良を重ねる方が、商品開発としての『リサーチの価値』を最大化させてくれます。

池口様
 

――本日はありがとうございました。

アスマーク担当者 コメント

王子ネピア様との取り組みを通じて再認識したのは、リサーチの本質的な価値は「調査票の作成」ではなく、「意思決定を淀ませないこと」にあるという点です。 池口様が実践されている「C&P」のフレームワークは、商品開発の「手戻り」を防ぎ、最短ルートで市場へ進出するための極めて論理的な手法です。私たちアスマークは、今後も池口様が「確信」を持ってゲートを突破できるよう、柔軟かつスピーディーな伴走を続けてまいります。

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