公開日:2025.10.01

お仕事中の間食について男性会社員にインタビュー|食べ物や良かった&失敗したエピソードも紹介

  • インタビューコラム

お仕事中の「気分転換」の仕方には、美味しいランチや仮眠、仲間との談笑など様々あるかと思います。その中には「間食」という手段を取る方も多いことでしょう。

昨今、オフィス通勤と在宅勤務などがハイブリット化し、お仕事中の間食においても多様化しているかもしれません。

そこで今回その実態を調査するべく、オフィス通勤と在宅勤務がある40代男性会社員に、お仕事中に間食する時間帯や食べ物、良かったこと、失敗したことなどについてインタビューをしました。
インタビューをした方の簡単なプロフィールは下表となります。

性別 男性
年齢 45歳
お住まい 長野県
ご家族 実家にご両親
お仕事 営業職
ご趣味 投資とサッカー観戦

 
この記事では、彼のお仕事中の間食に関する発言を整理し、食品メーカーや小売りで日々企画やマーケティングに悩む方々へ、役立つヒントを慎重に読み解き紹介します。
 

 

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背景:お仕事について

早速、「お仕事中の間食について」お話を伺っていきたいところですが、まずは背景部分を知るべく、お仕事についてインタビューしていきました。

実際のインタビュー風景
実際のインタビュー風景

 

ここで得られた情報を列挙すると以下となります。

  • 勤務先は、電車と徒歩で10分くらいの場所にある
  • 通信関係の商材を扱っている
  • 今の会社で5年、業界歴で言うと10年以上
  • 週2日は在宅、週1回は確実に在宅
    (コロナ禍がキッカケで在宅勤務が広がった[制度自体はコロナ禍前からあった])
  • 黙々とやることが好き

 
 

仕事中に間食する時間帯や食べ物について

ここから、メインテーマである“間食”について尋ねていきました。
 

間食する時間帯

まず彼は、在宅・出社関わらずやることが午前中は多いということで、その時間帯はしっかり仕事をして、午後に手が空いたときで、「お腹がすいたな」と思ったら間食をするそうです。間食する時間帯は、“15時や16時くらい”ともお話しておりました。

なお、在宅中はほぼ間食をしないとも。彼の会社では、在宅時は残業が禁止ということで、なるべく詰めて仕事を行う必要があるということで、「ちょっとお菓子は抜きみたいな感じ」とのこと。その時、詰めてやるからか、「お腹が空く」というのはあんまり感じないそう。
また、お仕事の時間について尋ねると、9~17時半がお仕事のお時間であることを教えていただき、それにインタビュアーは「その夕方5時半をなるべく守りたいですね」と言い、「守って、早く寝たい、酒飲みたい」と話されていました。

あと、外回りのときも間食をほぼしないとこのことでした。
 
 

間食する食べ物

続いて、どんな食べ物を間食するのか、尋ねていくと、「仕事をしている最中はなるべく、パソコン使うので、手が汚れないような、チョコレートのビスケットとか、グミとか、そのへんが結構多いかなって感じですね」と言い、基本的に甘いものだそうです。また、仕事場の近くにコンビニがあるということで、お昼ご飯を買いにいくときに「午後のおやつも買っとくか」といった感じが多いとのことでした。
 
 

甘いものを選ぶ理由

そして、甘いものを選ぶ理由として、ほぼ惰性と言い、「『休憩するときって甘いもの食べるでしょ』、みたいな、そういうような、刷り込みじゃないですけど、甘くないとか、辛いものよりも、甘いものを食べた方が休憩できるのかな、糖分とった方が良いのかな、みたいな、そういうのはあるんじゃないかな、と思うんですけどね」と話されます。
その惰性について、さらに深掘りをしていくと、「同じチョコレートのビスケットとかでも、同じ商品ばっかり買うんですよ。商品名も全部、同じもの買って、同じパッケージの同じ容量のものを買うんですね。それがずっと続いてるんですよ。それはやっぱり惰性だと思うんですよ」とも。
ここから、「冒険しない」という話も出てきました。気に入ったものだと、味とかも安定していることが「冒険しない」に繋がるようなお話がありました。
 
 

お菓子選びの傾向

また、お菓子選びの“こだわり”についても尋ねてみると、しばらく「こだわりか・・・」と悩んだあと、『ぶどう味』のものを選びがちであったり、食べたこともないモノはほぼほぼ選ばないことを教えていただきました。
あと、継続して気に入っているものが突然廃番になってしまったら、「似たような商品を探して、それでなんとかしのいでみたいなところに・・・」とも言います。この発言からも「冒険しない」という価値観が見え隠れしていますね。

なお購入する価格帯としては、「だいたい100円ちょっと、ぐらいがちょうど良いサイズなので、それとあともう1つ買って200円ぐらいで『おやつにしようか』みたいな感じ」と話し、お昼ご飯を食べたあと、気分転換目的であれば、これくらいの金額感が妥当と考えるそうです。
 
 

得られるヒントについて|仕事中に間食する時間帯や食べ物について

ここまで、間食に関する基本を押さえる内容が多かったですね。
カンタンにまとめると以下となります。

彼は、オフィス勤務時かつ外回りがないときに間食をとっているとのことで、その間食の食べ物を買うタイミングは、コンビニでお昼ご飯を買うとき、基本的に冒険せず、お昼ご飯を食べた後、気分転換くらいなら、100円~200円程度の“いつも”のお菓子。

 

小売りサイドで彼へのアプローチを考えると、キーワードは以下になりそうではないでしょうか?

  • お昼
  • コンビニ
  • 冒険しない
  • お昼ご飯を食べたあと
  • 100円くらい
  • 甘いお菓子

 
あと、コンビニに並ぶお菓子も想像してみると、上記に該当するようなグミであったり、グミ系商品くらいの大きさのチョコレート菓子商品であったり、ちょうど良さそうなお菓子が並んでいるように思いますし、レジの近くにもちょっとしたお菓子が並んでいるのを見かけることがあります。
そこで、1つのアイディアとして、特定の弁当やパスタと飲み物の組み合わせのクーポンではなく、特定のパスタや弁当とお菓子の組み合わせのクーポンを考えてみるのはいかがでしょうか?マーケティングリサーチによって状況を明らかにしてみても良いかもしれません。

 
 

仕事中の間食にまつわる良かったことと失敗したこと

次に、間食にまつわる良かったことと失敗したことについても伺っていきました。

良かったこととしては、以下の状況を教えていただきました。

考えが煮詰まったときに、間食を挟むことで、1回考えをやめることができるので、少し気分転換が彼はできるそうです。

 

そして、失敗したこととしては、以下を教えていただきました。

  • いつもと違うものを購入したら、量が多くて、その場では食べきれず、家に持って帰った
  • いつもと違うものを購入したら、美味しくなかった
  • 間食のための食べ物を買ったけど、忙しくて食べるのを忘れてた

 
上記の良かったことや失敗したことについて、いろんな方が共感する出来事なのかな?と思いました。
事実、私自体いくつか思い当たる節があります。

また一点ここで、食品メーカーサイドで彼向けの満足度を上げるアイディアとして、容量が見える工夫が一つ挙げられるでしょう。その工夫としては、袋の透明度でしょう。デザイン面もあるため慎重な検討が必要ですが、せっかく美味しいのに、一部の人には「量が多いからリピートはしないかな」となるのは悲しいことです。そのため、購入していただいた方のちょっとした不満を拾い上げ、致命的なことなど、真摯に改善へと繋げていくことが重要だと考えます。

 
 

【仕事中】こんな間食があったらいいな

「こんな間食があったらいいな」という部分で尋ねると、彼はしばらく悩んだのち、「買いに行かなくてもアイスが食えるとか」と言い、そこから深掘りをしていくと、アイスがお好きのようですが、普通に買ったら、置いとけなかったり、だから早く食べなくてはいけなかったり…と微妙なため、だったら、アイスクリームサーバーのようなものが会社にあったら良いなと思うそうです。

他にも、「会社の自販機でコーヒーとか売ってるけど、アイスクリームってないよね」と言い、「もしあったら『最高だな』と」思うとのことでした。

こういった部分から、“手間”の取っ払い方次第でビジネスチャンスがありそうなことが感じられますね。
今回のアイスクリームサーバーや自販機の話だと、物理的にはヤクルトのヤクルトレディによる訪問販売が私だと思い浮かべます。また、色んな企業が取り入れているオフィス内にお弁当やお菓子、飲み物などを設置するサービスの導入もありますよね。
こういった既存サービスとご自身の事業(サービス)と融合ができないか、または自会社で運営できないかなど、一度ビジネスチャンスなり得ないか検討してみても良いかもしれません。

 
 

おわりに

彼のインタビューからは、いくつかのインサイトが見えてきました。
これらは彼のイチ習慣にはなりますが、購買行動や心理のヒントにもなり得ます。

例えば、――

  • 昼食購入時に一緒に買う“ついで買い”
  • “いつもの味”を求める
  • 丁度良い容量
  • 気分転換需要
  • 容量や味の失敗による離脱リスクなど

 
こうしたリアルな声は、プロモーション設計や価格設定、売り場づくり、商品開発など、様々な場面で応用できるでしょう。

また、より具体的なヒントを整理すると以下となります。

図 得られたヒント
図 得られたヒント

 
本記事を参考に、今一度マーケティング施策について見直し、より効果がある施策へとつなげていきましょう。

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執筆者
アスマーク編集局
株式会社アスマーク マーケティングコミュニケーションG
アスマークのHPコンテンツ全ての監修を担い、新しいリサーチソリューションの開発やブランディングにも携わる。マーケティングリサーチのセミナー企画やリサーチ関連コンテンツの執筆にも従事。
監修:アスマーク マーケティングコミュニケーションG

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