
2025.11.17
【専門家解説コラム】“アテンド”が鍵? 視覚障がい者調査で「データ以上の価値」を生む専門家の現場術
2024年4月に改正障害者差別解消法が施行され、民間事業者による「合理的配慮の提供」が義務化されました。この法改正を背景に、マーケティングリサーチの現場でも、障……
公開日:2025.10.15
結論から言えば、購入者データをAIで分析してペルソナをつくることは十分に可能です。
ただし、購買履歴や行動ログといったデータのみをAIで分析するだけでは「Why(なぜ)」の理解が弱く、人間性を単純化してしまうリスクがあります。そのため、デプスインタビュー(DI)との併用が最も効果的です。
近年、弊社でもAIや生成AIを積極的に業務に取り入れていますが、その結果、大規模なデータ分析を通じて客観的なパターンを迅速に把握するなど、従来の分析手法を一段と高いレベルに引き上げることが可能になりました。ペルソナ設計もまさにその典型例であり、「AIをどう使い、どこで人の解釈を加えるか」が重要になります。
従来のペルソナ設計は、定性調査、特にデプスインタビュー(DI)をもとに行うことが一般的でした。
しかしAIを導入することで、以下のような利点が得られます。
特に購買データや行動データをもとにしたパターン抽出は、データドリブンな意思決定を強力に後押しします。AIが得意とするのは「誰が」「何を」したかという行動パターンの抽出です。
といったアプローチが有効です。AI単独では難しい「動機の解釈」に、人間の目が不可欠なのです。
実際、購買データや行動データといった一部のデータだけでは、ペルソナの深掘りには限界があります。AIによるペルソナ設計を最大限に活かすには、テキストデータや周辺環境データなどと紐づけた総合的な分析、すなわちビッグデータ分析が不可欠です。ビッグデータ分析は、従来の定性調査では見つけにくい予期せぬ相関や潜在ニーズを発見できる点で、ペルソナ設計に極めて有効なのです。
AIとデプスインタビュー(DI)は対立するものではなく、補完関係にあります。
この往復プロセスこそが、スピードと共感性を兼ね備えた「実務で使えるペルソナ」を生み出します。AIは分析対象を効率的に絞り込み、デプスインタビュー(DI)はその人の本質を理解する――この組み合わせが最適解です。
本コラムで述べた『AI×購買データ分析によるペルソナ設計』をはじめ、貴社のマーケティング領域における課題について、専門のリサーチャー(モデレーター)が直接ご相談を承ります。
また、購買データの活用や消費者の動機理解について、さらに深く知りたい方は、ぜひお気軽にご連絡ください。
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執筆者 合同会社あかつき 小関 久美 (こせき くみ)
大手広告代理店マーケティングプランナー、化粧品メーカーでのPM、BMを経験後、定性調査を基盤としたマーケティング会社を起業し、定性調査の遂行だけでなくマーケティングコンサルを手掛けた。その後大手調査会社のリサーチャー、マーケティングコンサルを経て、現職。定性調査歴は30年以上に及ぶ。エスノグラフィーや行動観察を得意とし、生活者視点での商品・サービス開発を一貫してサポートしている。モデレーターやWSファシリテーターの経験も多数。セミナー登壇、記事執筆、YouTubeなども実施。伴走するマーケターとして定評がある。 |
ユーザー視点を促進する「ペルソナ作成・ポイントとコツ」
ペルソナとは、製品が売れるための仕組み作りに向けて思い描く、非常に詳細な人となりまでを想定した、具体的人物像のことを指します。
施策毎に描くことにより、具体的なマーケティング戦略立案が実現し、ユーザー目線での訴求方法の理解を極めることができます。
本資料では、ユーザー視点を促進し、戦略立案に活かせるペルソナ作成のポイントとコツについて、実務的プロセスで解説いたします。
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グルイン・デプス「使い分けの最適解」~定性調査の「設計」に焦点~
定性調査の代表格ともいえるインタビュー調査では、「デプスインタビュー」と「グループインタビュー」の適切な選定が、成果を大きく左右します。対象者の発言から潜在ニーズや仮説を導くには、調査目的に即した設計が欠かせません。例えば、深層心理の把握には1対1のデプス、対話の中で共通点を探るにはグルインが適しています。本資料では、自社の課題に合った調査手法の選び方をご紹介しています。
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● 自社の調査は何名へインタビューがすべきか知りたい
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失敗しない、定性調査の「インタビューフロー設計」
本資料では、インタビューフロー設計の基本原則~整理すべきポイントや、具体的な聴取項目の作成方法、更にはグループインタビューとデプスインタビュー間におけるフロー設計の違いなどを解説いたします。
ご活用頂き、インタビュー調査の更なる精度の向上へお役立ていただけましたら幸いです。
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● インタビューフローの作成で悩んだことがある
● インタビュー調査を失敗したことがある
● これからインタビュー調査を設計する予定がある
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