
2025.07.03
マーケティングにおける座談会とは?メリットやデメリット、費用感など解説
マーケティングにおいて、顧客の「生の声」を収集することは、商品やサービスの改善や、訴求ポイントの明確化につながる重要なプロセスです。特に、「座談会」は、複数の参……
公開日:2025.11.10
イベントや展示会、セミナーを成功に導くうえで、来場者の声を正しく拾い上げることは重要です。その最も効果的な手段が「来場者アンケート」。
来場者の満足度はどうだったのか…
次回に反映できる具体的な改善点が知りたい…
このような課題を解決し、イベントの価値を高めるには、アンケートは極めて重要な役割を果たします。
しかし、単純にアンケートを実施するだけでは、貴重な意見を集めるのは困難です。アンケートの回答率が低ければ偏ったデータしか得られず、分析の精度も下がってしまいます。
そこで、この記事では、来場者アンケートの基本目的から、すぐ使えるテンプレートや例文、設計・実施・分析の具体的ステップ、そして回答率を大きく伸ばすための実践的なコツまでを、分かりやすく解説します。
来場者アンケートとは、イベントや展示会、セミナー、講演会、さらには各種施設などに来場した人々に対して、その体験や意見を尋ねるために行う調査のことです。主催者が提供した情報やサービスが、実際に参加者にどのように受け止められたのかを把握するための、最も直接的で効果的な手段といえます。
来場者アンケートの質問内容は多岐にわたり、イベント全体の満足度、企画内容への評価、会場の雰囲気や設備、スタッフの対応、参加動機、さらに年代や職業といった回答者の属性情報までを含むのが一般的です。回答形式は、5段階評価などの選択式と、自由記述による記述式を組み合わせることで、数値と意見の両面から分析できるよう設計されます。
来場者アンケートは、単なる参加実績の確認ではなく、主催者が提供した価値を測る評価指標のような存在です。そこから得られる声は、次回以降のイベントをより良いものへと発展させる貴重なインサイト(洞察)となります。
ネットリサーチ(WEBアンケート)のサービスの詳細はこちら
アスマークでは、ネットリサーチ(WEBアンケート)サービスを提供しております。質の高い市場調査専用モニター、スタッフの細やかなサポートと対応力で“早い、“安い”だけでない高品質なネットリサーチをご提供します。
> 詳しく見る
来場者アンケートを実施する目的は多岐にわたりますが、大きく分けると次の3つに集約されます。
来場者アンケートの最も重要な目的は、イベントの成果を客観的に評価し、改善点を把握することです。来場者が「満足した点」と「不満に感じた点」を具体的に把握することで、次回の企画・運営に直結する改善策を導き出せます。
例えば、
といった具体的な課題を、データで明確化できる点が大きなメリットです。
このように、来場者アンケートは「イベントの評価」「ニーズとペルソナの理解」「マーケティング活用」という3つの目的を同時に果たす、重要なマーケティングリサーチ手法といえます。
アンケート設計において、「知りたい情報がうまく引き出せない」「回答者が質問の意図を誤解してしまう」といった問題は、設問の設計次第で大きく左右されます。効果的なアンケートを成功させるには、適切で分かりやすい設問を用意することが重要です。ただ、イベント準備や運営で多忙な中、一から完璧な設問文を作成するのは大変な労力を要します。
そこでこの章では、実践でそのまま使えるよう設計されたテンプレートをご紹介します。
アンケートの回答率を高めるには、参加者の目に留まる「題名(タイトル)」を工夫することが重要です。題名はアンケート全体の「入口」であり、ここで関心を引けるかどうかが回答率を大きく左右します。
長くて堅苦しいタイトルは、どうしても回答者に敬遠されがちです。大切なのは、「回答にかかる時間」や「利用目的」を明確に伝え、参加者が「すぐに終わる」「役に立つ」と感じてもらうことです。
例えば、以下のようなタイトルが、回答率の向上を期待できます。
【所要時間3分】〇〇(イベント名)に関するアンケートにご協力ください
→ 所要時間を明記し、手軽さをアピールするパターン。
【参加者限定】今後の改善に役立てます!〇〇セミナー フィードバックのお願い
→ 「参加者限定」として特別感を演出しつつ、回答の重要性を伝えるパターン。
より良いイベントのために。あなたの声をお聞かせください!
→ 協力を促し、参加者の意見が反映される意義を訴えるパターン。
このように、タイトルの段階で「短時間でできる」「自分の意見が反映される」といった明確なメリットを伝えることで、回答への心理的ハードルを下げ、「ちょっと答えてみよう」という気持ちに持っていく工夫ができます。
来場者アンケートで用いられるアンケート設問文と選択肢の例を、目的別に分けて紹介します。
| 非常に満足 | やや満足 | どちらとも言えない | やや不満 | 非常に不満 | |
|---|---|---|---|---|---|
| 来場料 | |||||
| 公演内容 | |||||
| 移動のしやすさ | |||||
| 休憩のしやすさ | |||||
| スタッフの対応 |
効果的な来場者アンケートを作成するには、明確な手順に沿って設計を進めることが大切です。以下の8つのステップを意識することで、目的に合った質問構成と、信頼性の高いデータを収集できます。

このように設計することで、回答者が自然に答えやすくなり、データの一貫性も確保できます。
| 設問形式 | 内容 | 特徴 |
|---|---|---|
| 単一回答(SA) | 一つだけ選ぶ形式 | 集計が容易 |
| 複数回答(MA) | 複数選べる形式 | より柔軟な意見収集が可能 |
| 自由回答(FA) | 文字回答 | 自由に記述、深い洞察が得られるが分析に手間 |
| 自由回答(FA) | 数値回答 | 数字を入力、定量的な比較に有効 |
選択式を中心にしつつ、要所で自由回答を加えると、質の高い意見と定量データの双方を把握できます。
このようなフィードバックをもとに微調整を行うことで、回答率とデータの信頼性が飛躍的に向上します。
これらのステップを踏んでアンケートを設計すれば、目的に沿った高品質なデータを効率よく収集し、イベント改善や次回企画の立案に役立てることができます。
どれほど綿密にアンケートを設計しても、実施方法が適切でなければ、目的に合った回答を十分に集めることは困難です。来場者が「回答してみよう」と思えるきっかけをつくり、さらにストレスなく最後まで回答できる実施環境を整えることが、回答率とデータ品質を左右します。
ここでは、来場者アンケートの代表的な調査手法であるWebアンケートと紙アンケートの特徴を比較し、それぞれのメリット・デメリットを整理したうえで、実務で活用されることの多いWebアンケートの具体的な実施手順について、分かりやすく解説します。
来場者アンケートにおけるWebアンケート調査とは、QRコードや専用URLを通じて、スマートフォンやタブレットから回答してもらう方法です。
この調査手法の特徴は、回収スピードが速い点とデータ集計の自動化です。回答内容がリアルタイムで反映されるため、イベント終了後すぐに集計・分析が可能になります。
また、イベント当日に配布するパンフレットやチラシ、会場内のサイネージなどにQRコードを掲載しておけば、来場者が空き時間にアクセスできるため、回答率の向上にもつながります。
一方、紙アンケート調査とは、紙の質問票を会場で直接配布・回収する従来型の方法です。
インターネット環境を持たない層にも確実にリーチできる点が大きなメリットで、特に高齢者層が多いイベントや地域密着型の催しなど、対面でのコミュニケーションを重視するシーンに適しています。
ただし、紙の回収・入力・集計には時間とコストがかかるため、即時性や効率性を求める場合には不向きです。
近年では、Webと紙を併用する「ハイブリッド型」のアンケートも増えています。会場では紙アンケートを用意しつつ、希望者にはQRコードからWeb回答を促すなど、対象者の属性や環境に合わせて柔軟に対応できるのが特徴です。
Webアンケート調査を成功させるには、調査の目的・規模・リソースに応じて、最適な実施方法を選ぶことが大切です。「Webアンケート」の実施手法には主に次の3つがあり、それぞれコスト・工数・データ精度に大きな違いがあります。
アンケートを実施した後は、集めた回答をどのように分析し、次のアクションにつなげるステップとなります。ここでは、データを集計するだけなく、そこから意味のあるインサイト(洞察)を引き出すことが重要です。
アンケートの主な集計方法は、次の2種類に大別されます。
集計結果は、棒グラフや円グラフ、ヒートマップなどで可視化することが重要です。これにより、データが持つ意味や項目間の関連性が一目で分かり、次の改善策を検討するためのインサイトを効率的に引き出せます。
来場者アンケートの回答率を高めるには、設計段階からの工夫が重要です。ここでは、来場者が「答えたい」と感じ、最後まで協力してもらうための6つのポイントを紹介します。

この記事では、イベントやセミナーの成功に大切な来場者アンケートについて、その目的から具体的な設計・実施方法、そして最も重要な回答率を向上させるポイントまでを解説しました。
来場者アンケートから質の高いフィードバックを集めるためには、アンケートを実施するだけでなく、「目的の明確化」や「来場者の負担軽減」、そして「関連部署との連携」を意識した設計が重要です。
さらに、Webアンケートの活用やリマインドメールの送付など、デジタルを活かした継続的なアプローチを取り入れることで、回答率の向上が見込めます。
アンケートは、次回イベントの改善点を特定し、参加者のニーズを深く理解するための「生きたデータ」です。
ぜひ、この記事で紹介したテンプレートやポイントを活用し、イベントをさらに成功へと導いてください。
「アンケート初心者向け」セレクト4選
アンケート初心者の方は必読したい、当社の「マーケティングリサーチ初心者向け資料」を4部セレクトしました。全て一括でダウンロードいただけます。
下記に当てはまる方にお薦めの資料です。
● アンケート調査を初めて実施する
● リサーチの担当になったが、何から学べばいいかわからない
● マーケティングリサーチの基礎理解を深めたい
> 詳しく見る
アンケート設計の作り方とは?基本から回答率アップのポイントまでを解説
せっかくアンケートを実施しても、その設計に問題があれば、意図するデータにならないだけではなく、回答率も低下し十分なデータを得られない可能性が高まります。
この記事では、アンケート設計の基本から、回答率をアップさせるための具体的なポイントまでを、分かりやすく解説します。
> 詳しく見る
AI時代のオフライン調査~生成AI・セルフ型調査を 超える価値とは~
AIによる自動化などは、効率化には貢献するものの、画一的な調査設計に陥りやすく、企業やブランド独自の課題に対応しきれない可能性があります。また、オンライン主体の調査では、回答者の表情や行動などの非言語情報が得られにくく、本音や深層心理を捉えきれないケースも少なくありません。
真に顧客を理解し、競合との差別化を図るために必要な「深層のインサイト」を獲得するには、どのような手法を用いるべきなのでしょうか?
この資料では、こういった問いに対する答えを探りながら、AI時代におけるマーケティングリサーチの新たな可能性と、オフライン調査の価値について考察していきます。
下記に当てはまる方にお薦めの資料です。
● マーケティングリサーチの最新トレンドをおさえたい
● AIやセルフ型調査のリサーチとオフライン調査について知りたい
● AI時代のマーケティングリサーチについて知りたい
> 詳しく見る
【アンケート集計】虎の巻
アンケートの結果を分析する際に、どのような集計をする必要があるのか迷ったことはありませんか。本資料では、『単純集計』や『クロス集計』について、網羅的に基礎知識~集計方法、『ウエイトバック集計』などを解説しています。この資料1つでマルっと『集計』についてわかる内容となっておりますので、集計時に欠かせない参考資料として、ぜひアンケート調査の成功へお役立てください。
下記に当てはまる方にお薦めの資料です。
● アンケート調査の実施を検討している方
● 集計方法の種類や集計方法についておさえておきたい方
● データを活用して、意思決定の質を高めたい方
> 詳しく見る
「分析・設計の前提」が分かる正しいデータの見方とは
「データの扱い方」についての悩み、実際の施策にどのようにして結びつけるかの悩みの解決に役立つ「データ活用の課題」に対する解決策を具体的な手法と実例と共にご紹介しております。
下記に当てはまる方にお薦めの資料です。
● データを活用して、マーケティング戦略をより強化したい方
● 顧客インサイトを深く理解し、施策に反映させたいマーケター
● 定量データを活用して、製品やサービスの改善に取り組みたい方
> 詳しく見る
【目的別】定量調査-虎の巻セット
『ブランド認知』『コンセプト』『パッケージ』『顧客満足度』—マーケティングリサーチにおける代表的な4つの調査と、分析の元となる『アンケート集計』について、実務で役立つ以下の情報を網羅的に掲載した【虎の巻】を全て一括でダウンロードいただけます。
● 調査の目的から設計ポイント
● 見積例・アウトプット例
● データ集計の種類と方法
下記に当てはまる方にお薦めの資料です。
● 商品企画・ブランド・パッケージなど、幅広いテーマで調査を検討している
● 自社で頻繁に行う調査の進め方や設計手法を整理したい
● 他社ではどう設計・分析しているのか、実例ベースで比較・参考にしたい
● 集計方法の種類や集計方法についておさえておきたい
● これから調査の担当になり、基本的な知識・費用感・アウトプットイメージをつけたい
> 詳しく見る

2025.07.03
マーケティングにおいて、顧客の「生の声」を収集することは、商品やサービスの改善や、訴求ポイントの明確化につながる重要なプロセスです。特に、「座談会」は、複数の参……

2024.10.22
みなさんは、「飲み比べ」や「食べ比べ」で、どれが一番美味しいか友達と試したりした経験がありませんか? 実は、マーケティング調査(マーケティング……

2021.10.21
アンケートを作ってみたことがある方に質問です。簡単でしたか?難しかったですか? アンケートの用途や実施の目的により、その答えは変わってくることでしょう。 「……

2025.02.12
はじめに:BIツール導入で解決したいことは何? BIツール(Business Intelligenceツール)の導入によって、企業が抱える大量のデータを効率的……