
2023.10.05
マーケティングリサーチのAからZ:実践的手法と実例で学ぶ
マーケティングリサーチとは、顧客のニーズや市場の動向を調査・分析することで、商品やサービスの開発や改善に役立てる活動です。この活動は企業のマーケティング戦略や商……
公開日:2025.06.17
商品開発やマーケティング施策を進める中で、「ターゲット顧客はどんな人か」という認識がチーム内でずれてしまい、議論が噛み合わなくなった経験はないでしょうか。担当者それぞれが思い描くユーザー像が異なると、施策の方向性に一貫性がなくなり、プロジェクトが迷走する原因となりかねません。
こうした課題を解決し、チーム全員がぶれない共通の顧客像を共有するための強力な手法が「ペルソナ」です。
本記事では、このペルソナの基本的な定義から、作成時によくある誤解、既存事業と新規事業それぞれにおける設定のポイント、さらにはペルソナの裏側とも言える「シャドウ」の活用法まで、深く掘り下げて解説します。
ペルソナとは、マーケティングの文脈では、製品やサービスを利用する典型的なユーザー像のことを言いますが、具体的な話に行く前に、そもそも論から見てきましょう。
この『そもそも論』を認知していることで、これから解説するマーケティングでのペルソナについて、より理解が深まります。
マーケティングにおけるペルソナ(以下、「ペルソナ」は「マーケティングにおけるペルソナ」を指す)は、製品やサービスを利用する典型的なユーザー像のこと言うため、架空の存在であり、個の存在です。「層」や「群」の存在ではありません(=量ではありません)。
そして、ペルソナを作るにあたって、実際のユーザーや身近にいる人など、誰かを参考にして作っていることが多いのですが、必ずしも現ユーザーを参考にしているとは限りません。例えば、リブランディングでペルソナを考える時には、現在とは異なる製品やサービスを利用する典型的なユーザーになる可能性があるため、現ユーザーを参考にしてしまうと、見誤ってしまいます。
ペルソナアウトプットイメージとしては、下図となります。
ここある全ての項目は、もちろん重要ですが、特に重要なのは、「ライフストーリー」部分となります。
『どういう人生を経て今に至り、どんな仕事をしていて、その中でこんなお困りごとがあって、目指すべきポイントはここで』といったことを、しっかり描けているかが、とても重要です。
こういったペルソナを用意することで、今後様々な施策を行っていくときに、メンバーがそれぞれ同一のペルソナを思い描いて、共通の言葉で事業を進めていくことが可能になります。
Tips:ペルソナと混合されがちな、セグメント、ターゲット、クラスターについて
いろんなご依頼を頂く中で、よくよく伺うと、「それはペルソナではないです」といった話があります。
その時に登場しがちな言葉が、セグメントやターゲット、クラスターです。
たとえば、「定量調査でWebアンケートを実施して、ペルソナを作りたい」というご依頼がありました。そのため、「ペルソナって何だろうな?」と思い、お話をよく伺い、「因子分析やクラスター分析を実施して、クラスターを見ていき、セグメントに分けて、ターゲットをどこにするか、という話ですよね」というふうにお話すると、「それそれ」となったことがあります。
ここで、「セグメントとターゲット、クラスターとは」というところで、以下紹介します。
セグメントとは
何等かの基準で生活者を分類したあとに出てくる集団やまとまりのことです。
たとえば、性別、年代別、性年代別、利用有無、年収別などとなります。
ターゲットとは
市場をセグメンテーションしたことで生まれたセグメントの中から、自社が優先して獲得していきたいセグメントのことです。
クラスターとは
集団の中から似た人を集めたまとまり。クラスターは個ではなく「まとまり」です。価値観や嗜好性など心理的なものでセグメンテーションします。
いずれにしても特定の集団のことを指しています。前述しましたが、ペルソナは個になるため、明確に異なることがわかります。
混合しないためにも、この点しっかり押さえおきましょう。
ペルソナを100体以上作成してきたのですが、そういったなかで、よくある誤解を以下ピックアップしました。
ペルソナのボリュームを知りたい
もし、この思いが「ペルソナが抱えている課題(製品やサービスとしても解決したい課題)やニーズといったもののボリュームがどれくらいあるのか?」であれば、問題はないと思いますが、「このペルソナは何人いるの?」といった話であれば、問題です。
なぜなら、繰り返しになりますが、ペルソナは個であるからです。もし、「日本にこのペルソナは何人いるの?」と問われれば、「1.2億万分の1です」という話となります。
調査をすればペルソナはアウトプットとして出来てしまう / 定性調査だけをしていればペルソナは出来る / 広告代理店や調査会社と一緒にペルソナを作れば大丈夫
ペルソナの作成をご依頼いただくときに「ペルソナを作ってください」という言葉があるときがあります。
こういった言葉の背景には、「調査をすればペルソナはアウトプットとして出てくるもんだ」という誤解があります。
息が続くペルソナにするためには、調査をして出てきたペルソナのたたき台のようなものを依頼主(クライアント様)が、関係各所をまたいで、しっかり議論をし、作り上げなくてはいけません。
もし、こういった依頼主の方で議論をしない場合、数か月後に「その後ペルソナは?」と尋ねてみると、「そういうペルソナありましたね」などといった、いつの間にやら消えているみたいなことがあります。息が続く、企業に根付く、そんなペルソナにするためには、調査会社に「よろしく!」といった態度ではなく、「自分たちもしっかり作るんだ」という態度で、臨んでペルソナ作成をしていく必要があります。
また、「定性調査だけをしていればペルソナは出来る」や「広告代理店や調査会社と一緒にペルソナを作れば大丈夫」といった誤解も同様です。当然、一生懸命クライアント様のため、丁寧に伺い、しっかり調査をして、アウトプットを出す、ということは行います。しかしながら、上記でご説明させていただいた通り、クライアント様の方でも「自分たちもしっかり作るんだ」という態度で臨み、広告代理店や調査会社から上がってきたペルソナのたたき台から社内関係各所をまたいで、しっかり議論をし、作り上げる、という工程は避けられません。
ヘビーユーザーを観察すればペルソナはできる
「ヘビーユーザーを観察すればペルソナはできる」という一辺倒の考え方では危険です。前述しましたが、リブランディングの際、「既存ユーザー」を基にペルソナを考えてしまうと、見誤るリスクがあります。また、新規事業を立ち上げるときのペルソナ作りでも同様です。
また、既存事業であっても、安直に『たくさん使ってくれる人たちをペルソナとして置く』というのも危険です。なぜなら、製品やサービスが解決したい課題やコンセプト案に紐づかないような人たちかもしれないためです。
そのため、安直に、または一辺倒に「ヘビーユーザーを観察すればペルソナはできる」と思わないようにしましょう。
一度ペルソナを作ってしまえば見直す必要はない
「一度ペルソナを作ってしまえば見直す必要はない」なんてことはありません。
時と一緒に、製品やサービスは成長をしていきます。ロングブランドになると、ユーザーも成長をしていきます。そうなったときに、1年前や2年前に用意したペルソナのままで良いわけがありません。その数年前に用意したペルソナは当時の状況を反映したペルソナのため、時代遅れのペルソナと成り果ててしまっているからです。
そのため、定期的に、ペルソナは見直す必要があるため、計画的にペルソナを見直すタイミングを用意するのがおすすめです。
よくある誤解についてお話をしてきましたが、これらを踏まえて、ペルソナを作る上で何が重要なのか、について解説していきます。
まず、①「どんな顧客のどんなお困りごと・お悩みをどうやって解決したいのか」という、いわゆる製品やサービス、ブランドのコンセプトのコアになる部分がなくてはいけません。
そして、②「どんな顧客のどんな夢や希望をどうやって叶えたいのか」という、熱い気持ちもなくてはいけません。もしかしたら、「何を言ってるんだ」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、この熱い気持ちがないままでペルソナを作っても、価値があるペルソナになりづらく、長持ちしません。
そして、上記①と②のどちらもなくペルソナを作った場合、揺れて揺れて揺れて、どこかに消えていってしまいます。つまり、①と②がないとペルソナを作っても全く意味がないです。
そのため、ペルソナを作るときには、これらをしっかり整理して、しっかり練り込むことが重要なポイントとなります。
この章では、既存事業でのペルソナを設定する際に気を付けたいことについて解説し、次章では新規事業編として解説をしてきます。
既存事業でのペルソナを設定する際に気を付けたいことは、主に以下2点です。
ペルソナを設定する際に基とするユーザー
ペルソナを設定する際に基とするユーザーとして、既存事業では、現ユーザーや、その中でもヘビーユーザー、ロイヤルユーザーが挙がります。
ここで注意したいこととして、「事業側が、先ほど挙げたユーザー(現ユーザー、ヘビーユーザー、ロイヤルユーザー)のお困りごとを解決したいのかどうか」というのは別軸なことです。
「事業者側の方で展開している、事業やサービス、ブランド、商品で叶えたい、解決したい困りごとを持った人は、どんな人なのか?」というところをしっかり見ないとずれた調査になってしまい、役に立たないペルソナになってしまいます。
そのため、繰り返しになりますが、必ずしも現ユーザーを参考にしているとは限らないということを理解しなくてはいけません。
売上拡大のための手法(新規顧客獲得など)と、そのブランドで解決したいことは別のもの
続いて、ペルソナの話をしているとよくある話として、売上拡大のための手法とブランドで解決したいことをごちゃ混ぜにしてお話いただくことがあるのですが、別ものです。
売上拡大のための手法を考えると、先ほど説明したヘビーユーザーやロイヤルユーザーに対して「もっと使ってもらおう」と考え、その施策を実行することで、果たしてブランドで解決したことが果たされるのか、というと違うことが往々にしてあります。
また、似たような話というか、もっと具体的な話となる、新規顧客獲得の話がごちゃ混ぜになったお話いただくこともあります。結論は、上記同様なのですが、ペルソナは一旦置いといて、「新規顧客獲得の話であれば、ペルソナの反対の概念であるシャドウを意識すると良いですよ」という話をします。こちらについて後ほど解説します。
新規事業編です。
新規事業でのペルソナを設定する際に気を付けたいことは、主に以下4点です。
既存事業以上に、そのブランドで解決したいことや叶えたい夢は何であるかを強く意識
新規事業でペルソナを設定していくときには、既存事業以上に、そのブランドで解決したいことや叶えたい夢は何であるかを強く意識する必要があります。
そして、しっかり解決したいことや叶えたい夢は何であるかを用意できれば、定量調査を行った際に、「どれくらいの人がそのことについて困っているのか」というのを定量的把握することも可能になります。
性別や年代などの属性は、二の次であり、先ずはニーズをつかむ / ペルソナを作り込む以上に、コンセプトを磨き込む方が優先
続いて、性別や年代などの属性は、二の次であり、先ずはニーズをつかむことに注力する必要があります。性別や年代などは、定量調査を行った後に、解決したいことや叶えたい夢に対して対象となる方々の属性を見ていけばいいだけの話となりますので、焦る必要がなく、二の次なのです。
また、優先度に関わる部分で、ペルソナを作り込む以上に、コンセプトを磨き込む方が優先となります。ペルソナを作りに熱中して、コンセプトづくりや磨き込みがおろそかになってしまっては、本末転倒です。
関与度が低いユーザーをペルソナにするときは、そのシャドウを考える
ペルソナを設定するときに、度々「関与度が低いユーザー」を設定するときがあります。こういった場合は、既存事業のときにも登場しましたが「シャドウ」が有効になってくるケースがあるので、この「シャドウ」というものを押さえる必要があります。
ようやく「シャドウ」についてです。
軽く「シャドウ」については、前述しましたが、改めて、シャドウとは、ペルソナが周りに見せる光とすれば、その反対の影のことです。
具体的は話をすると、とある女性は、母としての顔、仕事としての顔などを持っていました。そして、その顔というのは「こうした方が良いよね」といったような理想とする自分が含まれています。この理想とは異なる「こういうふうになりたくないよね」といった、自分を押さえつけるような仮面のことをシャドウと言います。その関係性を簡単に表すと、下図となります。
ここまで、こういったときに「シャドウを意識した方が良い」とか「シャドウを押さえた方が良い」とか話してきました。
それらをまとめて言い換えると、「シャドウは新たな利用機会を考えるときに有効」という話です。
たとえば、あなたは化粧品会社のマーケティング担当だとします。
そして、ペルソナやペルソナが属するセグメントはおおむねリーチしてしまい、新規顧客を獲得しないといけない状況になりました。
この化粧品会社のペルソナを想像すると、おそらく美容に関心がある人という設定でペルソナを作り込んでいることでしょう。
こういったときに、ペルソナの反対となる人物像、つまりシャドウを考えて欲しいです。
美容に関心がある人というペルソナの場合、反対は美容に無関心、「全然興味がないです」、「美容なんて」という人たちになるかと思います。
この人たちに、「美容したくなるシーンは?」や「どうやったら美容っていうのをより興味を持ってもらえるのか?」などといった、観点で考えます。それらから、とっかかりを作り、いろんな機会を作って、この人たちにヒットする、または出合う確率を上げていくことで、今まで接点のなかった人が入るようになり、つまり獲得につながっていくことになります。
ここで重要なことは2点です。
一つ目は、そもそものペルソナがしっかりしたものではないと、シャドウを考えても意味がないことです。シャドウを作るということは、ペルソナ自体の理解をしっかりしていないと、反対の人をしっかりと想像できません。
そして、二つ目は、「ペルソナを捨てろ」というわけではないことです。あくまで、「単に新規獲得を増やしたい」や「関与度が低いユーザーにより購入してもらいたい」などといった目的または課題があったときに、ペルソナを活かし、その反対のシャドウを考えることで、新たな利用機会を考案し、その目的または課題を達成する確率を上げる、という話になります。そのため、現状のペルソナは時代遅れであれば、更新する必要がありますが、そうでなければ、引き続き活用していって問題はありません。
「ペルソナを作りたい」と考えたときの調査について、この章では解説していきます。
「ペルソナを作りたい」と考えたときの調査では、下図のような大きく5ステップがあります。
ここで重要なのは、外的な環境や夢、希望、悩みといったことを深掘りしていくことで、その対象者を人として理解することです。そのため、その人の生活の中で優先順位っていうのは、ちゃんと理解できるようにインタビューをしていく必要があります。
このように、インタビューしている対象者にことを理解していくようにインタビュー(≒深掘り)をしていき、「自分たちが提供するコンセプトの優先順位はどこにあるのか」などを把握していきます。
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2つ目は、このワークショップでは各部門の共通認識を大切にし、最終的な意思決定者も入れてペルソナを作成していくことが必須となります。最終的な意思決定者もペルソナに対する合意形成がしっかりとれていないと、せっかくワークショップで決めたと思ったのに、再度やり直す必要が発生する可能性が出てきてしまいます。
5ステップ内で、対象者を理解することが重要と記載をさせていただきましたが、その理解をするにあたり、曼荼羅図の活用もおすすめです。
例えば、下図のように考えてみるのが良いでしょう。
それぞれのマスの左隅に簡単にどんな内容を記載していくのか、書いてあるのですが、少々小さいので下表を用意しました。
項目 | 記載する内容 |
---|---|
特徴 | 対象者の特徴を記載します。 |
現状 | 属性を記載します。 たとえば、性別や年代、居住地、職業、家族構成、学歴、年収、趣味などです。 |
理想 | 理想の姿(一番優先すべきこと)を記載します。 たとえば、仕事における理想の姿や、母としての理想の姿、その他人間関係における理想の姿です。 |
努力 | 努力していることを記載します。 たとえば、理想の自分に近づくためにしている行動や、意識していることです。 |
喜び | 嬉しいと感じることを記載します。 |
怒り | 悲しいことや悔しいこと、怒りを感じることを記載します。 |
非理想 | なりなくない姿を記載します。 |
将来・展望 | 将来について記載します。 |
この章以前のペルソナでは、対象者理解が重要と言いながらも、表の側面といいますか、光の側面といいますか、ポジティブな文脈が多かったかと思います。しかし、対象者理解というのは、「表の側面」だけで理解したと言えるのでしょうか。言えませんよね。そのため、曼荼羅図にある、怒りや非理想といったネガティブ面も見ていくことは、対象者理解をする上で重要です。
対象者の考え方を360度理解した上で、優先順位なども理解した上で、「この商品って、どんな立ち位置なんだっけ」というところを押さえることが大切なんです。
ここでもう一度冒頭の方に紹介した下図「ペルソナのアウトプットイメージ」を見てみましょう。
繰り返しになりますが、属性よりライフストーリーが重要です。特に、3年経っても、5年経っても息が続いているペルソナは、ライフストーリーの作り込みがしっかりされております。具体的には、上図の赤文字部分のような、ペルソナが抱えている夢や希望というポジティブな側面だけではなく、悩みや困りごと、不安、不満などのネガティブな側面も描き切っていることが重要なのです。
そのため、ペルソナを作成するための調査として、5つのステップを一つずつ行っていくことはもちろんのこと、曼荼羅図のように360度、ポジティブ/ネガティブな側面含め対象者の理解ができるようにすることで、ようやく使えるようなペルソナのタタキが出てくるステージに立てるので、これらを意識して調査をしていきましょう。
ここまで、ペルソナの基本的な定義から、よくある誤解であったり、既存/新規事業でのペルソナを設定する際に気を付けたいことであったり、シャドウ、ペルソナを作成する際の調査について解説してきました。
そして、価値があり、長期間にわたって活用できる「息が続くペルソナ」を作成するには、いくつかの重要な条件があり、大前提として、「誰の、どのような課題や悩みを、どう解決したいか」という製品・サービスの明確なコンセプトが不可欠です。この軸がなければ、ペルソナは意味をなさなくなります。
その上で、調査を通じてペルソナの候補となる対象者を深く、360度理解することが重要です。特に、夢や希望といったポジティブな側面だけでなく、悩みや不安、なりたくない姿(シャドウ)といったネガティブな側面まで描き切った「ライフストーリー」を作り込むことが、ペルソナに深みと実用性をもたらします。
また、調査を通じてアウトプットされたペルソナについて、最終的にはマーケティング、営業、開発など関係各所を巻き込んだワークショップを通じて、全社的な共通認識としてペルソナを練り上げることが成功の鍵となります。
この記事を参考に、日々の意思決定の拠り所となり、事業を正しい方向へと導く強力な羅針盤のようなペルソナを作れるよう努めていきましょう。
未顧客・ノンユーザーの理解を深める 「新規/既存事業に応じたペルソナ作成」
よりシャープな「ターゲティング」に役立つ技術の代表に「ペルソナ設計」が挙げられます。一般的に「ペルソナ」は、ターゲットとする顧客層を代表する”架空人物”を想定し、彼らの生活スタイル、ニーズ、行動パターンなどを理解することが目的です。
ペルソナ設計により、プロダクト・サービスと消費者のタッチポイントやジャーニーの作成がよりリアルにイメージでき、その結果得られるターゲット設定のミスマッチングを防ぐだけではなく、より精度の高いコミュニケーションやプロダクト設計が実現できます。
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