
2022.12.01
Webアンケートシステムとは|メリットや比較ポイントを解説
Webアンケートシステムとは、インターネットを介してアンケートを実施できるサービスです。インターネット上のアンケートを簡単、便利、低コストで実施できるため、近年……
公開日:2025.09.25
アンケート調査のデータ品質を左右する大きな要因の一つが、回答者の「不注意回答」です。設問文を読まずに選択肢を機械的にクリックしたり、マトリクス形式の質問で同じ選択肢を連続して選んでしまったりすると、分析結果に歪みが生じ、調査全体の信頼性を損ないます。こうした問題に対処する手法の一つが DQS(Direct Questions Scale:直接質問尺度) です。
DQS(直接質問尺度)は、複数の項目が並ぶマトリクス形式の設問の中に「この項目では◯◯を選択してください」といった明示的な指示を埋め込み、回答者が注意深く設問を読んでいるかを検証する方法です。いわゆる「トラップ質問」の一つですが、特に「同じ形式の質問が続くときの読み飛ばし」や「パターン化された回答」を検出するのに効果的です。
設問例
| 項目 | 全く満足していない | あまり満足していない | どちらでもない | やや満足している | 非常に満足している |
|---|---|---|---|---|---|
| 商品の品質 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
| 価格 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
| この項目では「やや満足している」を選択してください | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | |
| デザイン | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
この場合、設問文を注意深く読んでいれば「やや満足している」を必ず選ぶはずです。流し読みや機械的な回答では従えないため、不注意回答を客観的に識別できます。
DQS(直接質問尺度)のメリットとしては、まずマトリクス形式の設問に自然に組み込めるため、回答者に違和感を与えにくい点が挙げられます。また、複数の設問に紛れ込ませることでチェックの精度を高められ、データ精査の際には客観的な基準として活用できる点も強みです。一方でデメリットも存在します。設問設計によっては作為的な印象を与え、回答者が不快に感じたり回答のモチベーションが下がる可能性があります。
アンケートデータの価値は、単に「数」を集めることではなく「質」を確保することにあります。DQS(直接質問尺度)はその質を守るための基本的かつ有効な仕組みの一つとして、市場調査や学術調査の場面で用いられることがあります。
市場調査についてのご相談はこちら>
IMC(指示操作チェック)とは?アンケートで不誠実回答を見抜くトラップ質問
アンケート調査において、回答の「質」をいかに確保するかは極めて重要です。回答者が設問をしっかり読まずに機械的に選択肢を選んでしまうと、データの信頼性が損なわれ、調査結果の妥当性に大きな影響を与えます。こうした不誠実あるいは不注意な回答を見抜く代表的な手法のひとつが IMC(Instructional Manipulation Check:指示操作チェック) です。
> 詳しく見る
アンケート回答の真剣度と一貫性を検証する方法、SC(Seriousness Check/Self-Reported Consistency)とは?
アンケート調査の信頼性を高めるためには、回答者がどの程度真剣に回答しているか、また回答に矛盾がないかを確認することが欠かせません。注意力を測るIMCやDQSと異なり、SC(Seriousness Check:真剣度チェック/Self-Reported Consistency:一貫性チェック) は、回答者の姿勢や回答内容の整合性に注目する手法です。
> 詳しく見る

2022.12.01
Webアンケートシステムとは、インターネットを介してアンケートを実施できるサービスです。インターネット上のアンケートを簡単、便利、低コストで実施できるため、近年……

2020.02.13
現代のマーケティングリサーチにおいて、インタビュー調査は重要な情報収集手段として広く活用されています。その中で、特に重要な役割を担うのがモデレーターです。モデレ……

2022.10.31
多変量解析とは 多変量解析とは、複数データの関連性を分析することで、その関連性を要約したり、数値を予測するための解析作業の総称です。多変量解析は「たくさんのデ……

2019.12.04
クロス集計とは・・・ クロス集計とは、全体の結果を確認する際の『GT集計』に対して、分析したい項目を分析軸として、各質問のデータを細かく確認する際の集……