公開日:2026.02.09

仕事中の「間食」で何食べる?働く女性に聞く、オフィス/在宅の食べ分け等についてインタビュー

  • インタビューコラム

仕事の合間に、つい手が伸びてしまう「間食」。
オフィスでも在宅でも、仕事中の間食は多くの人にとって身近な習慣になっています。

「いつ、何を食べるのか」「なぜそれを選ぶのか」。
そこには、働く人ならではの工夫や気持ちが垣間見えることも少なくありません。

そこで今回は、東京在住のIT企業で人事を担当する女性に、仕事中や休日の間食習慣をはじめ、職場で食べにくいお菓子への意識、間食がもたらす気分転換の役割などについて、インタビューを実施しました。
インタビューをした方の簡単なプロフィールは下表となります。

性別 女性
年齢 28歳
お住まい 東京都(一人暮らし:5年目)
ご家族 父、母、兄
ご職業 ・会社員
・IT系の人事に所属
・リモートワークも可:週に1、2回リモートワークができれば良い方
ハマっていること ・映画を観ること
 ※ ストリーミングサービスで観ることも多いが、映画館に足を運んで気になる作品や新作を観たりすることも月に1回あるかないか
・本を読むこと
・ピラティスが好き

 
この記事では、間食に関する発言を整理し、食品分野で新たなマーケティング戦略の可能性を探る企業の皆さまに向けて、役立つヒントを丁寧に読み解き紹介します。

 

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仕事中の間食について

彼女は、オフィス勤務のときは、間食をよくする方だと話しており、在宅勤務のときも間食をするそうです。
そういうこともあってか、週のほとんどの勤務日に間食をするとのことでした。

実際のインタビュー風景
実際のインタビュー風景

 
 

仕事中に間食をするタイミング

仕事中に間食をするタイミングは、午後が多いそうです。
具体的には、15~16時ごろになると、小腹が空いてきたり、「頭が回らないな」と思ったりするタイミングで間食をするそうです。
 
 

休日の間食について

休日の間食については、次のように「家で一日過ごす日」と「外出する日・用事がある日」とで頻度が異なるといいます。
家に一日中いる場合:間食をしていることが多い
外出している・何か用事がある場合:間食をしていることが少ない

たとえば、友人と会う場合は、食事を取る機会もあり、あまり間食をしたい気分にならなかったり、集中・夢中にできることがある場合は、あまり間食をするタイミングがなかったりするとのこと。
一方、家で一日中過ごす日は、「口がさみしいな」って思うことがあるので、そのタイミングで間食をすることが多いそうです。
 
 

得られるヒント|仕事中の間食について

この章で得られるヒントは、ズバリ「時間」ではないでしょうか。
彼女は、15時~16時ごろになると間食をする、と話していました。

つまり、やや安直かもしれませんが、パッケージやPOP、広告コピーとして「15時のリフレッシュ用」「午後の集中力をサポート」「もうひと踏ん張りのおやつ」といった言葉を打ち出し、カテゴリーエントリーポイント的な発想で想起を押さえていく、という案が考えられます。
※ カテゴリーエントリーポイントとは、ブランド想起に関わる概念であり、消費者が特定の製品カテゴリーを思い出す「きっかけ」や「状況」、「感情」などを指して言います。

実際、チョコレートのパッケージには、集中力に関わるコピーが掲載されている商品も見かけます。ただ、「15時」や「午後」といった時間軸で想起シェアを取りにいく訴求は、あまり見かけない印象です。
そのため、この戦略が本当に有効なのかどうかは、定量調査(例:アンケート調査)によって実態や規模感を確認するなど、追加の検証が必要ですが、ひとつのヒントにはなるでしょう。

 
 

仕事中の間食でよく食べる物

彼女は、オフィス勤務中によく食べる間食として、以下の2種類が習慣になっていると話しています。

食べ物の種類 食べるタイミング
グミやチョコレート系の食べ物 ・口がさみしいとき(何かを噛みたいとき)
・糖分が欲しいとき
「クリーム玄米ブラン」のような軽食 ・よく食べたはずなのに、「お腹が空いたな」と思ったとき

 
在宅勤務の際も、グミやチョコレートを食べるそうですが、「クリーム玄米ブラン」のような軽食はあまり食べないそうです。
また、グミやチョコレート以外では、しょっぱいものが食べたくなるときがあるそうで、そのようなときにはポテトチップスを食べるとのことです。これらのお菓子は、基本的に買い置きしているものを食べているそうです。
 
 

仕事中に食べるグミとチョコレートについて

オフィス勤務中でも在宅勤務中でも、グミとチョコレートは同じような商品を食べている気がすると話していました。
ご自宅で食べていたものを、カバンに入れて会社へ持っていくこともあるそうです。

グミ


また、グミで好きな商品について尋ねると、次の2つが挙がりました。

  • 梅味・梅系のグミ
  • 噛み応えのあるグミ(ハードグミ。味はあまり意識せず、食感で選んでいる)

 

チョコレート


続いて、チョコレートについても同様に尋ねると、好きなものは大きく分けて次の2つだそうです。

  • 甘いチョコレート
    「ミルクチョコレートが、甘いチョコレートが私は好みで、すごく好き」と話していました。
    小さめの板チョコが個包装になっていて、ミルクやクランキーなど複数の種類がまとめて入っているファミリーパックのような商品を買い、そこから好きなものだけ選んで食べるそうです。残ったものは社内の共有スペースに置くこともあるとのことでした。
  • アーモンドチョコレート
    アーモンドチョコレートも大好きだそうです。
    ただしホルモンの周期にもよるものの、少し食べただけでもニキビができることがあるため、食べる頻度は少なめだといいます。

ファミリーパックのような商品を買うエピソードについて、「ミルクだけに限定した商品ではないこと」や「シェアすること」について詳しく伺いました。
すると、ファミリーパックのような商品を買う理由として、次の理由から購入していることがわかりました。

  • お店にもよるが、安い
  • 共有スペースに置いてあるお菓子を、ほかの人が取っていく様子を見るのが好き
  • 個包装なので、何かと便利
  • 持ち運びに便利
  • 溶けても、冷やせば形は多少変わるが食べられる
  • ちょっとやり取りがあったときに「はい」と人に渡せる

一方で、板チョコは、手が汚れる点パキっと割るのが面倒な点から、購入にはやや消極的な様子でした。

 

 
 

オフィス勤務中にポテトチップスを食べない理由

オフィス勤務中にポテトチップスを食べないのは、「ちょっと恥ずかしいから」とのこと。
ポテトチップスの袋を開けて食べている姿は、「あまり見られたい姿じゃない、仕事しながら食べてるっていうところを見られたい姿ではないな」という思いがあるそうです。

一方で、「クリーム玄米ブラン」のような軽食は、短時間で食べられるため、オフィス勤務中に食べるのに向いていると感じているそうです。
くわえて、オフィス勤務中は、食べているときに、声を掛けられたり、電話がかかってきたりすることもあり、こういった軽食であれば、半分くらい残しておいても、「そんなに問題ないかな」と思うそうです。

ポテトチップスの場合は、かさばるうえ、食べるのにも時間がかかり、その場にポテトチップスがいる時間が長いため、「食べたんだなー」と他の人に思われるのが、少し癪だと感じると話していました。また、「クリーム玄米ブラン」と比べると「手軽さはないかな」とも感じているそうです。
 
 

自宅ではポテトチップスを気兼ねなく食べられる

ご自宅では、たとえオンライン会議があっても時間が決まっていたり、電話がかかってきても自分がポテトチップスを食べている姿を見られたりすることはないため、気兼ねなく食べられると話していました。

また、ご自宅で間食をするときは、時間を気にしないで食べることが多く、「(時間を)気にしないで食べたい」という思いがあるそうで、「時短で食べられる」ということを商品に求めることは少ないと思うともお話しておりました。
 
 
なお、インタビュアーが「もし、そういう見られ方を一切気にしなくて良い、ポテトチップスがあったとしたら、職場で食べたいなって思いますか?」と尋ねたところ、「『食べたいな』って思うタイミングもあるので、食べると思います」と答えていました。
 
 

得られるヒント|仕事中の間食でよく食べる物

この章からはさまざまなヒントが得られそうですが、今回は「仕事中にポテトチップスを「食べたいな」って思うタイミングがある」という点に注目してみます。
みなさまはいかがでしょうか?

意外と「たしかに、食べたくなるときがあるかも」と感じる方もいらっしゃるかもしれませんし、彼女のように、在宅勤務中はすでにポテトチップスを食べている方もいらっしゃるかもしれません。
この点については、定量調査でどの程度のニーズがあるのか、市場感を把握していく必要がありますが、もし一定の需要が確認できるなら、そのニーズに着目した商品開発が一案として考えられます。

また、ポテトチップスのパッケージやCMでは、味や食感、素材に焦点を当てた表現が多く見られます。一方で、チョコレートのように「ストレス」や「○○効果」といった、機能的ベネフィット/情緒的ベネフィットを前面に出した訴求は、あまり見かけない印象です。
※ ベネフィットとは、商品やサービスが顧客に提供する価値や便益のことを指します。特に、機能的ベネフィットは商品やサービスの機能から得られるベネフィット、情緒的ベネフィットは商品やサービスを利用することで生まれる感情に関わるベネフィットを指します。

もちろん、こうした訴求を打ち出すにはさまざまなハードルがあるかもしれませんし、そもそも需要が小さい可能性もあります。それでも、ひとつのヒントにはなるでしょう。

 
 

グミやチョコレートを間食することで得られることとは?

彼女は、梅味のグミも噛み応えのあるグミも、食べると「リフレッシュする」感覚があるといいます。
たとえば、少しイライラしたとき「うまくいかないな」と思ったときに、グミを一粒口に入れて噛むと、なんとなくストレスが和らぐ気がすると話していました。

また、チョコレートはストレスを感じたときというより、「頭が回らないな」と感じるとき「もう少し頭を回転させたい」と思うときなどに食べることが多いそうです。

 
 

おわりに

今回お話を伺った彼女へのインタビューからは、仕事中の間食が単なる「おやつ」ではなく、目的に応じて使い分けられている様子が見えてきました。
たとえば、口さみしさや気分転換にはグミやチョコレートを選ぶ一方で、「よく食べたはずなのにお腹が空く」といったタイミングでは、「クリーム玄米ブラン」のような軽食で空腹をしっかり満たす。間食は、気分のリセットと空腹対策の両方を担う“仕事中の調整手段”になっているようです。

こうして得られた内容からヒントを整理すると以下となります。

図 得られたヒント
図 得られたヒント

 
いずれのヒントも、訴求を打ち出すにはさまざまなハードルがあるかもしれませんし、そもそも需要が小さい可能性もあります。それでも、商品開発やマーケティング的なヒントにはなるでしょう。

また今回、GeminiのNano Bananaで、下図のようなグラフィックレコーディング風の画像も生成してみました。

図 GeminiのNano Bananaで生成(生成AIで生成した画像)
図 GeminiのNano Bananaで生成(生成AIで生成した画像)

※ 本記事の理解を助けるために、生成AIで画像を作成しています。生成AIによる画像は必ずしも正確ではなく、誤った表現が含まれる場合があります。画像内容の真偽や正確性は保証できませんので、あらかじめご了承ください。
 
それぞれ“注意は必要”ですが、ご参考になれば幸いです。

今回のインタビューで見えてきた、仕事中の間食における「使い分け」の実態をヒントに、カテゴリーエントリーポイントの見直しや商品設計・訴求軸の再設計を通じて、生活者の想起を取りにいくコミュニケーションへアップデートしていきましょう。

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執筆:アスマーク編集局

執筆:アスマーク編集局

アスマーク編集局は、数多くのメーカー、官公庁、大学との広範な調査実績に基づき、実務に直結するマーケティングリサーチの知見を発信する専門組織です。単なる手法の解説に留まらず、「現場で求められる判断基準」や「実務上の留意点」を網羅した専門コンテンツを企画・制作しています。

普及活動の実績
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監修:竹中 重雄(Shigeo Takenaka)

監修:竹中 重雄(Shigeo Takenaka)

株式会社アスマーク マーケティング管轄 マネージャー
リサーチ業界およびマーケティング領域で10年以上のキャリアを持つスペシャリスト。学術調査チームの立ち上げや、業界内でも難易度の高い「難病・希少疾患」「障がい者」のリクルートサービスの立案・リリースを主導。

専門領域
消費者インサイト分析、セグメンテーション。学術的根拠に基づき消費者モニターをタイプ分類する「インサイト・セグ」を開発。

発信実績
日本のマーケティングリサーチ20年の変遷」の執筆や、最新技術を網羅した「ChatGPTを調査設計・レポートに活用する検証セミナー」への登壇など、伝統的手法から最新トレンドまで幅広い知見を保有。

本記事の監修にあたって
自身の豊富な実務経験に基づき、公開情報の正確性と、読者の皆様のビジネスに即した実用性を厳格に審査しています。

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