アンケートカテゴリー

  • 季節・イベント・時事
  • 趣味・レジャー・スポーツ

「海外旅行」に関する調査~3ヵ国比較(アメリカ・中国・韓国各国在住者)~

公開日:2025.06.23

  • 季節・イベント・時事
  • 趣味・レジャー・スポーツ

「海外旅行」に関する調査~3ヵ国比較(アメリカ・中国・韓国各国在住者)~

2年以内の海外旅行平均回数は「中国(4.2回)」→「アメリカ(3.2回)」→「韓国(2.8回)」の順で中国が最も多い

コロナ禍の収束とともに多くの国で海外旅行が回復してきています。特に、円安の追い風を受けて訪日外国人旅行者は、アメリカや韓国からなど増加している一方で、中国からは減少しておりますが、2024年1~10月の累計数は、過去最速で3,000万人に到達したとのことです。
(参照元:2025年(1月~12月)の旅行動向見通し

こうした背景を踏まえ、当社は、海外調査のお問い合わせが多いアメリカ・中国・韓国を対象に、「海外旅行」に関する調査を実施し、それぞれの国の調査結果を公開していきました。今回は、調査をした3ヵ国の調査データから国ごとの特性や傾向を比較し、国ごとで海外旅行を理由や日本を選んだ理由、旅行先の情報を得る媒体としての共通点・異なる点などを明らかにしました。

調査項目は、海外旅行の実態、直近の海外旅行先のエリア、旅行先の選定基準、訪日理由などについて聴取しています。
 
 
考察・補足
 
■中国の回答者属性について
今回の調査において、中国の回答者はやや世帯月収が高い結果となった(P.6)。中国は貧富の差が非常に大きく、都市部と農村部・企業の規模や業種によって大きく異なるという背景が存在する。回答者の居住地を確認すると都市部在住者が多く、月収も高めであるため、結果富裕層が多くなったと考える。また、本調査は「世帯月収」で聴取しており、中国の回答者の婚姻状況が「既婚子あり」が80%以上だったことにより、共働きの世帯が多く、世帯月収が高めになったとも考えられる。
さらに「直近2年以内の海外旅行経験者」が回答者の条件となっていたため、ある程度の家庭内財務状況に余裕がないとビザ申請等も難しいことも関係していた可能性もある。世帯月収が高い結果、海外旅行の頻度などにも影響を与えた可能性がある。他にも、物価などにも影響を受けるため、費用感のレンジは非常に難しい。海外調査の際は留意する必要があるだろう。
また、訪問理由・非訪問理由(Q5,6,8)など「あてはまる」→「最も当てはまる」の形式の設問では、中国の回答者は他2ヵ国に比べて選択数が多く、しっかり選択肢を読み込んで回答していることが分かった。もっとも、富裕層であるがゆえに旅行経験が豊富で、具体的なイメージがしやすかった結果、選択数が多くなった可能性も考慮すべき点として押さえておきたい。

■旅行国+日本の印象について
今回は直近の旅行国は自由記述の形式をとったため、集計時には利用をしていない。訪問先の国別ではなく、全体として訪問前後の印象を取ったが、訪問国によっても印象が異なるだろうと考える。訪日者についても、訪日エリアや訪日回数によって日本の印象が変わる可能性がある。特に韓国はかなり近くに位置するため気軽に訪問することができ、印象にも影響を与えただろうと考察する。
また、旅費に余裕がある層では、旅行の目的そのものに違いが生まれている傾向もあり、経済的な状況が判断基準に影響しているように思われる。

■非訪日理由の「安全性」について
いずれの国においても非訪日理由について「安全性」を挙げる回答者が1割程度存在していることは意外な結果であった。日本は「安全な国」という認識は自他ともに認めるところであると考えていたが、日本の見られ方が変わってきているということだろうか。
一方、“日本が特別安全ではない”ということではなく“外国=危険”という感覚の持ち主が一定数存在していると読み取ることもできる。今回の調査では他国の非訪問理由を聴取していないため明言できないが、日本に対する特別な懸念なのか、海外旅行全般における「安全性」への関心の高さを反映した結果なのか、機会があれば国別で非訪問理由を調査し検討する必要があるだろう。

他国の傾向を掴み、今後の海外旅行事業の戦略として役に立つような、3ヵ国の共通点がある動向や、国ごとに異なる傾向などを分かりやすくレポートしています。

※アメリカ、韓国、中国それぞれのデータは下記からダウンロード可能です。
アメリカを対象とした調査データはこちら>
韓国を対象とした調査データはこちら>
中国を対象とした調査データはこちら>

 
 

< TOPICS >

  • アジア州の中では「東アジア」「東南アジア」が人気であるが、アメリカで見ると「中央アジア」「南アジア」も同等の評価である
  • 最大の選定理由は「自然や風景」であり、3ヵ国で共通してスコアが高いことから、穏やかに過ごせる環境を求める傾向が旅行先の選定に表れている
  • 最大の訪日理由は「食べ物・飲食店」で僅差で「自然や風景」と続く
  • 情報収集の媒体として最も利用されているのは「検索エンジン」
  • アメリカ・韓国では「検索エンジン」が主流である一方、中国では「SNS」が主要な情報源となっている
執筆者
アスマーク編集局
株式会社アスマーク 営業部 マーケティングコミュニケーションG
アスマークのHPコンテンツ全ての監修を担い、新しいリサーチソリューションの開発やブランディングにも携わる。マーケティングリサーチのセミナー企画やリサーチ関連コンテンツの執筆にも従事。
監修:アスマーク マーケティングコミュニケーションG

アスマークの編集ポリシー

調査概要

調査名 アメリカ・中国・韓国から見た「海外旅行先」で人気のエリアを調査
対象者条件 【性別】 男女
【年齢】 20~50代
【居住地】 アメリカ・中国・韓国
【その他条件】2年以内に海外旅行経験あり
調査項目 ・海外旅行の実態は?
・直近の海外旅行先はどのエリアか?
・旅行先の選定基準はなにか?
・旅行前後のその国のイメージはどうか?
・旅費はどれくらいかかったか?
・日本を選んだ理由はなにか?反対に選ばなかった理由はなにか?
サンプルサイズ 本調査:1200サンプル
割付 性年代均等
調査期間 2025年3月24日(月)~2025年4月4日(金)
調査方法 Webアンケート
調査機関 株式会社アスマーク

2年以内の海外旅行:回数

Q1.あなたが2年以内に、海外旅行に行った回数をお知らせください。(1つ選択)

2年以内に海外旅行に何回行った?

2年以内に海外旅行に行った回数の3ヵ国平均は「3.4回」。国別で見ると中国が4.2回と最も多く、韓国が「2.8回」と最も少ない。
性年代別で見ると男性の方が若干多いものの、目立った差は見られない。

2年以内の海外旅行:訪れたエリア

Q3.あなたが2年以内に、海外旅行で訪れたエリアを全てお知らせください。(複数選択可)

2年以内の海外旅行で訪れたエリアは?

訪れたエリアでは「アジア州」が約6割で1位、その後は「ヨーロッパ州」「アメリカ州」と続く。「アジア州」は同じアジアの中国・韓国からの支持が厚く、「アメリカ州」もアメリカからの支持が厚い。このことから距離が旅行エリア決定の一因になっていると考えられる。

直近の旅行先:選んだ理由 「あてはまる」

Q8-1.あなたが、最も直近で訪れた国を、海外旅行先に選んだ理由を全てお知らせください。「あてはまる」

直近で訪れた国を選んだ理由は?

旅行先の選定理由としては「自然や風景」が最も多く、以降「食べ物・飲食店」「気候」「安全性の高さ」と続く。
中国はほかの2ヵ国に比べて選定理由の回答数が多く、一方で韓国は1位の「食べ物・飲食店」を除き全体的にスコアが低い傾向にある。
「自然や風景」はアメリカと中国では1位、韓国では2位と選定理由として高いことがわかるが、2位以降の項目は国によってより異なり旅行先選定における価値観の違いが示唆されている。

2年以内の訪日経験:訪れた理由「あてはまる」

Q5-1.あなたが、海外旅行先に日本を選んだ理由を全てお知らせください。また、その中で最もあてはまる理由についてひとつお知らせください。 「あてはまる」

海外旅行先として日本を選んだ理由は?

日本を選んだ理由は「食べ物・飲食店」が最も多く、以降「自然や風景」「安全性」と続く。韓国は全体的にスコアが低めだが、「食べ物・飲食店」のスコアのみ全体より高く出ており、食への関心がうかがえる。アメリカ(N=30未満のため参考値)は、中国と並び“伝統”や“芸術”に関心を持って訪日している人もいることがわかる。

情報収集媒体

Q12.あなたが、海外旅行を計画する際に、旅行先の情報を得る媒体として、あてはまるものを全てお知らせください。(複数選択可)

海外旅行先の情報を得る媒体は?

情報収集の媒体として最も利用されているのは「検索エンジン」。次に「SNS」「旅行情報サイト」と続く。アメリカ・韓国では「検索エンジン」が主流である一方、中国では「SNS」が主要な情報源となっている。中国はアメリカや韓国に比べて「動画プラットフォーム」や「旅行雑誌・ガイドブック」など様々な経路から情報を取得している様子がうかがえる。

調査結果の引用・転載について

  • 本レポートの著作権は、株式会社アスマークが保有します。
  • 引用・転載される際は、必ず「アスマーク調べ」と出典を明記してご利用いただくようお願いします。
  • その際、引用・転載される旨を当社までご一報ください。
  • 調査の内容の一部または全部を改変して引用・転載することは禁止いたします。
  • 自社商品の宣伝・広告・販促を目的とした使用を検討されている場合は、必ず事前に当社までご相談ください。
  • 引用・転載されたことにより利用者または第三者に損害その他トラブルが発生した場合、当社は一切その責任を負いません。

資料のダウンロードはこちら

全ての項目に入力をしてください。


    弊社はプライバシーマークを取得しており、諸規程、関連法規にしたがって、個人情報を適正に取り扱います。
    ご記入いただいた個人情報は以下の目的で利用いたします。
    ・取引(提案)に関する折衝、連絡、相談、検討、受発注、決済および対応
    ・取引(提案)に基づく役務等の授受
    ・当社サービス等に関する情報の提供、収集および伝達
    個人情報取扱いに関する詳細については、次のサイトをご覧ください。

    個人情報の取扱いについて

    個人情報の取扱いについて、同意します。