各業種・各業界事例の詳細

企業イメージ調査の事例

CASE活用事例

こちらの事例は、企業イメージ調査を実施された企業様が実際に抱えていた課題を元に、調査実施までの変遷を企業様目線で描いています。
実際にどのような調査を行い、どういう結果が得られたのか、簡単にまとめております。

事例及び与件整理

事例

会社紹介

北海道の乳製品メーカーであるT社は、創業40年を迎えた食品業界4位の規模を誇る、世の中の人達によく知られた会社である。

 

課題と対策

以前は主にBtoBの商品で安定した売上げを得ていたが、最近はBtoCの商品でもヒット商品を生み出していた。ところが、昨年の夏に業者向け商品である「業務用粉乳A」が原因で食中毒が発生し、業績も一昨年と比べ3割も落ちてしまった。
しかし、約1年に及ぶ大規模かつ丁寧な事後対応により、T社の企業イメージは回復傾向にあるというデータがメディアから発表された。
そこで、T社は新たにヨーグルトの新商品を開発する事を決めたが、社長より「新商品発売前に、本当に企業イメージが回復したかを自社で調査をして確認するように」という通達が出た。

クリアすべきミッション

自社が現時点で消費者にどのような企業イメージを持たれているか把握する事。

与件整理

現状
  • 以前はBtoBの商品が主だったが、BtoCの商品開発に成功し、売上げを伸ばしてきていた
  • 昨年夏の食中毒問題により、T社は非常に大きなダメージを受け業績が低下した
課題
  • 1年に及ぶ事後対応により、T社の企業イメージは本当に回復しているのか?を把握する事
  • (企業イメージが回復していなかった場合)どんなイメージが自社の商品購入の足かせとなっているか把握する事
ゴール
  • 低下していた企業イメージを問題発覚前よりもさらに高める事
  • 企業イメージを高める事で、既存&新商品の売上げを伸ばす事

考え方フロー

«T社の立場で考えると・・・»

1st Step

問題発覚から1年が経ち、本当に企業イメージが回復したか確認したい

2nd Step

「企業イメージ調査」実施で、どのような企業イメージを持たれているか確認

ほかにも売上低下に影響を与えている要因はないか各種調査で確認

3rd Step

調査の実施計画を立てる(必要に応じ調査会社に相談する)

調査委託先を決める

ほかにどんな調査が必要か考える(必要に応じ調査会社に相談する)

前提条件

  1. T社は問題発覚まで、常に良い企業イメージを持たれていた
  2. T社はBtoB事業が中心だったが、世間における認知度は高い事とする
  3. 宣伝広告に関する手法や規模、影響度等は考えない事とする
  4. 売上げ低下の原因は、問題発覚による企業イメージの低下のみとする
  5. ここでは「企業イメージ調査」のみにフォーカスする事とする

調査設計

調査手法選定  ※Qは考えるべき事、Aはその答え

Q:定量調査or定性調査どちらを実施?
A:世間において、T社の企業イメージが、どの程度回復しているかを知る事が目的の為、定量調査を実施

Q:データを集める為の適切な調査手法は?
A:T社の商品はいずれも全国展開している商品の為、各都道府県別の企業イメージを知りたい事から、Web調査を実施

Q:対象者は自社商品購入者に絞るor絞らない?
A:企業イメージは商品購入者は勿論、非購入者のイメージも非常に大きい影響力がある事から、限定せず調査実施

Web調査設計

いつ? 9月(11月までに各種調査を行い、原因を特定し、その問題を解決する為の施策を実施する事を想定)
どこで? アスマーク調査パネル及びWeb調査システム
誰に?
  1. T社の事を認知していて、かつ昨年夏に起きたT社の食中毒問題について把握している20~60代の男女
  2. 週に1度以上の割合でヨーグルトを購入し食べている人

上記両方の条件を満たす消費者を対象に調査を実施

何を? 企業イメージ、企業好意度、商品購入経験等
どのくらい聞く? 全5問(マトリックス設問採用の場合は設問数は減る。性別や年齢等、対象者属性に関する設問は除く)
何人に聞く? サンプルサイズは全国47都道府県別で、合計10,000サンプルサイズ(各県の人口比でサンプルサイズは増減)
※割付は、47都道府県ではなく1都3県・2府2県or東名阪or7エリアor8エリア等で設定

質問内容

1st:認知、購入経験

Q1:以下の会社のうち、あなたが名前を知っている会社を全てお選び下さい。
⇒ T社含め、競合プラス全国展開している乳製品メーカーを多数呈示する。

Q2:以下の会社のうち、あなたが商品を購入した事がある会社を全てお選び下さい。
⇒ 牛乳やバター、チーズ等商品カテゴリー毎に回答する。

2nd:好意度

Q2:以下の会社毎に、あなたがどの程度その会社に好意を持っているかお答え下さい。
⇒ ブランド名を呈示し、知っているブランドを全て答えてもらう。
Q3:知っているブランドのうち、「購入したことがある」・「1か月以内に購入したことがある」
ものを全てお選びください。

3rd:企業イメージ

Q4:以下の会社毎に、あなたが持つイメージをどのような事でも結構ですのでお答え下さい。
⇒ T社とその競合企業に対してのイメージを自由回答で回答する(≒純粋想起)。
Q5:以下の会社毎に、あなたがどのようなイメージをお持ちかお答え下さい。
⇒ 各会社毎に、各項目がどの程度当てはまるか5段階で回答する(≒助成想起)。
⇒ 設問は「信頼出来る」・「親しみを感じる」・「活気がある」等10~15程度聞く。

備考

  1. 具体的な調査票のイメージ(≒調査票サンプル)は別ページにある「企業イメージ調査票」等を確認する事とする
  2. 今回の事例における企業イメージ調査では、企業イメージに直接関係しない設問は聞かない事とする
  3. 助成想起(Q2&Q3)はマトリクス設問で聞く事が一般的。設問数は表側の数(≒呈示ブランド数)によって増減する

※回答の精度を高める為、弊社では選択肢の上限を10~15項目と定めております。

集計・分析

集計

 

集計は以下を軸に全設問に対して集計を行う。

(基礎集計)

  1. 各設問毎の単純集計
  2. 性、年代、居住地といった属性別クロス集計
  3. 商品購入者/非購入者/各設問で分けたクロス集計

 

«集計結果一部抜粋» ※以下数字はダミー値
Q3 T社好意度       ・・・ 全体の82.5%
Q4 T社は「信頼出来る」  ・・・ 全体の78.8%
Q4 T社は「親しみを感じる」・・・ 全体の88.6%

分析

 

分析は、

  1. 左記集計結果を読込み新たな切り口で追加集計する
  2. 必要に応じ3重クロスや多変量解析等も行う
  3. 結果をグラフ等でビジュアル化する
  4. 外部データとも比較し、客観性やトレンドも考慮する
  5. 報告書は客観的結果と分析者主観を分けて記載する

等を意識して結果をまとめる。

 

集計結果一部抜粋 ※以下数字はダミー値

  • T社の企業イメージは軒並み高く、問題の影響はない
  • 事後対応が評価されたのか、競合よりイメージが良い

※認知度も聴取する場合は、別途ポジショニングマップを作成する為の分析を行う。

T社の企業イメージは回復しているどころか、事後対応の印象で問題発覚前よりも良いイメージを持たれている。
よってT社のネームバリューや強みを存分に活かした商品開発及び営業展開を行う事が可能である。

参考:コレスポンデンス分析イメージ

コレスポンデンス分析イメージ

さらに詳しく知りたい方は、「マーケティングリサーチ用語解説―コレスポンデンス分析」をご覧ください。

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